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明日、天気にしておくれ
そんな目で、僕を見ないで欲しいんだ。
純な心に耐えられなくて
目を背けたくなってしまうから。
でもね。僕は思うようには動けない。
どこからか、強い風が尋ねてくれたらいいのに。
そうしたら僕は、風の精霊とダンスを踊るんだ。
変なステップだと笑わないでおくれよ。
精霊の彼女へ身をゆだね、
くるりくるりと華麗に舞ってみせるから。
君も、素敵な舞踏会になると思わないかい?
それにね。僕は万能なわけじゃない。
君が大好きなゲームのキャラクターみたいに、
魔法が使えるわけでもないんだ。
なのにどうして、
みんなは僕へお願いごとをするのかな。
なんだか責任重大だよ。
だから今日も、僕はおひさまへお願いするんだ。
明日、天気にしておくれ。





