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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Second Season〜

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風が騒いでいる


 風が騒いでいる。


 荒れ狂う(うな)りが

 僕をなぶるように吹き荒れる。


 それならいっそ僕の心へ

 無理矢理入り込めばいい。


「壊してくれよ。壊してみろよ」


 君との出会いも

 嵐のようなものだった。


 笑顔も、仕草も、その声も。

 君は全ての魅力を集め、

 僕の心の部屋で吹き荒れた。

 

 掻き乱されたこの場所は、

 理性や倫理なんて本も全て破れて、

 足下を確認することも出来ない。


「もっと早くに出会えていたら、

違う未来があったかな?」


 拳をきつく握った途端、

 感じた違和感は薬指の(ちぎ)り。


 今の僕を形作る全て。

 それを遙か彼方へ吹き飛ばしたなら、

 この風は僕の元にも、

 新たな春を連れて来てくれるだろうか。


 それとも唸りは

 僕を残酷に切り刻むだろうか。


 風が騒いでいる。

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