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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
一月の物語

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31/136

今宵はそんな悦楽に


酒を酌み交わすのは、

二十歳はたちを迎えた我が子。


長年思い描いた

待望の瞬間だ。


二十年もあるのなら、

酒ならしっかり熟成される。

けれど、おまえはまだまだ半人前。


繋いでいた手を離し、

いつしかおまえは

独りで歩き始めたね。


積み重ねる時間に反して、

交わす言葉は減ってゆく。


寂しい気持ちはあるけれど、

それが成長だとも知っている。


私の背中を

見せていたはずが、

気付けば、おまえの背を

見守る側になっていた。


ここから先は、

自分で生き方を決めるんだ。


そんなおまえの生き方を

好きだと言ってくれる人に

いつかきっと巡り会う。


そうして次の楽しみは、

孫と酒を交わすこと。


長生きするのも悪くない。


今宵はそんな悦楽に、

溺れてみるのもいいもんだ。

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