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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
十一月の物語

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見えざる手


生きるため、

好きでもないことに身を投じ、

税金をむしり取られる。


こんな苦行のような生活は

あと何年続くのだろう。


そう思う度、うんざりしてしまう。


好きなことだけをして、

お金が手に入ればいいのに。


果たして、

そんな人生を送れる人は

どれだけいるだろう。


成人を迎えて、責任が生まれた。

結婚をして、守るものができた。


そうして積み上げてきた

かけがえのないものを、

失うわけにはいかない。

逃げるわけにもいかない。


満員電車で揉みくちゃにされる僕は、

洗濯機へ放り込まれた衣類のようだ。


漂白剤へまみれるうちに、

毛髪さえも色を失うだろう。


今日も僕は見えざる手から、

背中のゼンマイを巻き続けられている。


ただ、前だけを見て歩むために。


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