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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
十一月の物語

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一番の出し物


 息子が通う学校へ行くのは、春の運動会以来だ。


 校門には手作りのアーチ。

 そこへ、学園祭の文字が躍る。


 すれ違う生徒たちは皆、

 一様に生き生きとした顔をしていた。


 普段は勉強をするだけの学舎まなびやも、

 この日だけは魔法をかけられ、遊園地のようだ。


 模擬店を開催する息子の教室を覗いた途端、

 不意に足が止まった。


「どうしたの?」


「ここで待ってるよ。代わりに買ってきて」


 首を傾げた妻が息子へ近づいてゆくと、

 案の定、彼は怪訝そうな顔を見せた。


 思春期というのは

 親の干渉がわずらわしくなる年頃だ。

 付かず離れずが丁度いい。


 私にとって一番の出し物は、

 模擬店で食べた料理じゃない。


 普段は気難しい顔ばかりの彼が、

 接客の際に見せていた満面の笑顔だ。

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