表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
十月の物語

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/136

触れてはいけない人


「ハロウィンが近いから、

羽目を外して狼になっちゃった、だって。

なんなのあいつ。馬鹿なんじゃないの」


 親友の彼女は、瞳へ涙を浮かべた。


 これで何度目の浮気か知れない。

 でも、あいつはこの子が本命で、

 他は遊びだと知っている。


 奴が何かやらかす度に、

 僕はこうして

 彼女の愚痴に付き合わされるんだ。


 怒りと悲しみに震える、か細い背中。

 手を伸ばせば届く距離にいるのに、

 いつも果てしないほど遠くに見えて。


 触れてはいけない人。


 全てのバランスが壊れることを恐れ、

 僕はひとり動けずにいる。


 身も、心も、仮装できたらいいのに。

 魔除けの面と焚き火を使って、

 奴を遠ざけてしまえばいい。


 そんな願いが叶うなら、

 あなたへ触れることができるのに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
[一言] これは辛い立場ですね……
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ