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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
たったひとりに贈る物語

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パスモ


スクールバッグから、それを颯爽と取り出す。

軽快な電子音が鳴り、カードが読み込まれる。


近未来的でスタイリッシュ。

これを一枚持つだけで、大人になったよう。


なぜか得意になって、歩幅が大きくなってしまう。

結い上げた髪を揺らし、

意気揚々と、バッグを肩へ担ぐ。


私だって一人前。


そう主張したくて、

ありのままの私をさらけ出すように、

カードを裸のまま携帯している。


可愛いケースも憧れるけれど、

覆い隠してしまうのは勿体なくて。


私はここにいる。


聞こえたのは微かな電子音だけれど、

歩んだ記録は確かに刻まれている。


それを一歩一歩と積み重ねながら、

大人になってゆくのだ。


そうして今日も、

このカードと共に学校へ向かう。


改札口の向こうでは、

親友たちが笑顔で手招きをしている。

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― 新着の感想 ―
[良い点] パスモを持ってちょっぴり背伸びして。 そんな初々しさが伝わってきますね!
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