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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Free Style〜

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真剣な眼差し

「なぁ。ちょっと聞いてくれるか」


「どうした?」


 普段はふざけてばかりの彼が、

 いつになく真剣な眼差しを向けてきた。


 僕は金縛りにでもあったように、

 目を逸らすことができなくなっていた。


 ここまで思い詰めた顔をするなんて、

 どんな話だというのか。


「俺、真面目に考えたんだ」


「なにを?」


「笑わないで聞いてくれよ」


「わかった。大丈夫だからなんでも話してみなよ」


 ためらうような顔をしていたものの、

 禁断の扉をこじ開けるような重々しさで

 彼は口を開いた。


「もしも、歯磨き粉にミントが使われていなかったとしたら……

 俺たちはチョコミントを

 もっと美味しく感じられたのかな、ってさ」


「おまえの頭の中は平和だな」


 今年も夏がやってくる。

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― 新着の感想 ―
[一言] チョコミントについては、彼と同感です。 歯磨き粉とアイス、どちらの誕生が先なのでしょうね。 愛と平和に包まれた結末に一本取られてしまいました。面白かったです。 彼がどこまで真面目なのかも、…
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