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まだ見ぬ高みへ
まだ見ぬ高みへ挑みたい。
決意と共に伸ばしたこの手は
未だ光へ届かない。
それでも僕は折れない。
走ることをやめない
羽ばたくことをあきらめない。
これはきっと、
魔法のようなものだと思うんだ。
僕が自分自身へ込めた
ひとつの魔法。
諦めない限り、終わりはない。
「あいつが栄光を手にしたらしい」
そんな噂に気持ちが焦る。
自分のペースでゆけばいい。
言い聞かせても
不安な気持ちは拭えない。
それでもまだ、
心の奥底で燻る火種がある。
それがあるから歩いてゆける。
まだ終わりじゃない。
僕は僕なりのやり方で、
次の道を探すのだろう。
「ここは途中だ」
追い越しざまに、
その旅人はつぶやいた。
この先には何があるのか。
それは誰にもわからない。





