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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Free Style〜

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成金 稔は破滅する 〜02.新年〜


「また、年が明けちまった」


 ゴミ溜めのような部屋に寝転がり、

 (みのる)はつぶやいた。


 フリーターのままで良いとは思っていない。

 正社員として働き、

 安定した生活を送りたいという願望はある。


 今年こそ。

 そう思いながらも、

 時間だけが無情に過ぎてゆく。


 掌から砂が零れるように、

 命を浪費する日々だった。


 現状を大きく変えるには力がいる。

 そのための気力もなく、

 希望の見いだせない未来には悲観しかない。


「こうなりゃ、神頼みだ」


 重い体を起こした稔は、

 初詣のために近所の神社を目指した。


 もうすぐ目的地という所で、

 それは不意に起こった。


 脇見運転のトラックが路地から飛び出し、

 稔の体がボールのように跳ねた。


 新年の朝。

 稔の意識は深淵へ向かう。

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