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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Third Season〜

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雨の日


 まるで癇癪を起こした赤ん坊のようだと、

 ひとり苦笑してしまう。


 昼間は気持ちが良いほどの青空だったのに、

 夕方からは打って変わって大粒の雨。


 空は(またた)く間に機嫌を崩した。


 私はゆったりとした足取りでカフェの二階へ進む。

 そうして、いつものように

 窓際席へコーヒーカップを静かに置き、

 地上の様子を眺めおろした。


 コーヒーへミルクが混ざり合うように、

 雨が街の色を奪う。


 けれど、街はそれを補うように、

 色とりどりの華で足元を着飾ってゆく。


 たくさんの華が行き交うスクランブル交差点。

 それを眺めて、

 ここでコーヒーを味わう時間がたまらなく好きだ。


 恋人と待ち合わせているようなときめきを感じ、

 私は雨の日が好きなのだ、と改めて思った。

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― 新着の感想 ―
[一言] 通り雨もこんなふうに味わえたなら、至福のひとときですね。 モノクロの喧騒が鮮やかに色付いていく感覚に、心躍ります。 第11部分の「あめの日」を思い出しました。 雨が運んでくる感情の多様さに…
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