理想と現実 〜理想を追う男〜
「理想的な女性だ」
心の声が漏れた。
魅惑的なアーモンド・アイ。
すっと通った鼻筋。
花の蕾を思わせる唇。
それらのパーツを
大切にしまい込む色白の小顔。
まるで美の宝石箱だ。
そこへ、艷やかな長い黒髪が
華を添える。
均整の取れた体付きといい、
全てが完璧で文句の付けようもない。
この人が彼女だということが
未だに信じられない。
『婚活パーティ?
そんなものに出た所で、
誰にも見向きされないよ』
あの日の僕を本気で殴りたい。
でも、ここまで待ったからこそ、
彼女に巡り会えたんだ。
そして、交際を初めて半年。
僕は気づいてしまった。
彼女が見ているのは僕じゃない。
僕が稼ぐ年収だ。
けれど、それでも構わない。
僕はお金で
彼女の心を買ったのだ。
角掛みなみ様が展開されている
「サカイメの書架」にて、6度目の採用となりました。
下記リンクから動画を見ることができます。是非♪
https://www.youtube.com/watch?v=se7ei4jtgX8&feature=youtu.be





