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第二話 スラム2

「なあ、仲介屋って何をするんだ?」

車が走り出してから、かれこれ三時間はたっただろうか。窓の外の景色は無駄にきれいな建物や広場の群れを抜け、いきいきとした木々にきりかわっていた。オリバーの話によると、ステーションからこっち方面に進み続けると、ひたすら自然の風景を楽しめるらしい。政府も、そしてS階級の人間も完全に開発をあきらめた、見捨てられた土地なのだった。

「何って、仲介だよ。仲介屋だもん。」

オリバーは前を見たまま言った。

「だからさ、具体的にはどんなことをしてるのかって聞いてるんだよ」

俺は、運転手を見た。そうだなぁ、と彼は呟く。

「例えばさオズ。殺したい人がいて、その殺人依頼をスラムの誰かに頼もうと思ったら、オズはどうする?」

「殺したい……」

いきなり出たその単語に、俺は少なからず戸惑った。殺したいやつがいて、という前提で始まる話を俺は今まで聞いたことがない。しかし、人殺しの街に住まうオリバーにとっては何の違和感も無く、むしろ自然なのだろう。

「スラムって殺しを仕事にしてるヤツがたくさんいるけど、素人じゃ、その中の誰とどうやって接触を図ればいいのかわからないだろ。そんな時、依頼者と実行者を仲介するのが俺の仕事だよ。」

オリバーの話はまだ続く。

「スラムではさ、基本的に仲介屋を通してしか仕事を請けちゃいけないってルールがあるんだ。だから、色々なことを仕事にしてるヤツがいるけど、皆、外からの仕事を請けるときは必ず仲介屋を通すんだよ。」

「へぇ、だってスラムって無法地帯なんだろ?」

人殺しや、犯罪者がうじゃうじゃといて、好き勝手にすさんだ生活を送っている所。それが俺のイメージするスラムだった。

「うん。法はないけど、ルールはあるよ。ま、行けばわかるさ。」

オリバーはすました顔で言う。もっとも、このオリバーという青年からして、俺のイメージしたスラムとはずいぶんとかけ離れた印象なのである。まず、その服装だ。俺は洋服のブランドについては全くといっていいほど無知だが、それでも見覚えのあるロゴに、見覚えのある模様のネクタイ。靴だって、先ほどちらりと見ただけだが、安物には見えなかった。話す雰囲気は柔らかで、ほのぼのとした空気さえ感じさせる。動作の一つにしても、荒々しさは全くなく、むしろ絶対の余裕を持っているようにさえ見える。俺はD階級出身だから分かるのだが、金が無く、生活の苦しい人間というのはおうおうにして余裕が無いものだ。そして、余裕がないから人に優しくない。赤の他人、しかも初対面の人間に笑顔を向けることなど、まず無いといっても良い。オリバーは仲介屋という職業柄、さすがに笑顔を見せないというわけにはいかないと思うが、それにしたって、その目はもっと飢えてぎらぎらしていていいはずだ。スラムなどという、その存在すら認められない街で生きていくのに、彼の雰囲気は似つかわしくなかった。

「オズ。もうすぐ見えてくるよ。」

窓の外を見ているようで、実は自分のスラムのイメージばかり見ていた俺は、いきなりかけられた声に驚いた。どうやら、自分で思っている以上に、俺はスラムに行くことに不安を感じているらしい。

「見えてくるって……森しか見えないが。」

窓の外は相変わらずの自然の景色だ。しかも、すっかり落ちてしまった日に、鬱蒼とした森の景色が不気味さをひきたてる。まさか、この森の中で生活をしているとか言い出すのだろうか。

「この森を抜けたところだよ。」

俺の心を読んだようにオリバーが言う。

「そっか……」

俺は、今度は本当に窓の外の景色に目をやる。しかし、俺にはただの暗闇しかみえなかった。と、突然、相当数の灯りが目に飛び込んでくる。それはどんどん近づいて、目の前にはあっという間に、街が出現した。

「着いたよ。」

言ってオリバーが車を停める。

「ここが……」

俺はその先の言葉をつむぐことが出来なかった。

これがスラムだというのなら、にわかには信じがたい。確かに、S階級の街並みを見た後だと、ごみごみした印象はぬぐえない。一軒あたりの敷地面積は非常に狭く、家と家のすきまはほとんど無い。しかし、そこには家と呼ぶに十分すぎるものが建っている。今は暗くて、全ての家が真っ黒に見えるが、どうやらコンクリ造りらしく、三階建て、四階建てが多いのではないだろうか。どの家にもしっかりと電気がともっていて、驚いたことに街灯すら、ちらほらと確認することが出来るのだ。これだけの電力を一体どこから確保しているというのだろう。それに、皆がみんな、電気代を払える生活をしているというのだろうか。オリバーの服装といい、おれはスラムについて、知らないことが多すぎるようだ。

「降りて。」

オリバーに促されるまま、俺は車を降りる。一歩、足を前に踏み出すと、何かにつまずいてバランスを崩した。

「おっと。」

俺は思わず声をあげる。

「その辺から道が石畳になってるから気をつけて。」

オリバーが教えてくれた。石畳とは、またずいぶんと贅沢だ。

「悪い。俺、夜目がきかなくて。」

「夜目が利かない?Cの人間て聞いてるけど。」

オリバーは車を道にとめたまま歩き出した。

「今はCに住んでる。生まれはDだ。」

俺はなんとか、その後を追いかけた。

「ああ、なるほどね。」

オリバーは妙に納得したように頷く。

「何か関係あるか?」

俺は聞く。

「あるよ。夜目が利かなくなる原因の大半は、幼児期の栄養失調だ。」

言って、オリバーはすたすた歩いていく。

「どこに行くんだ?」

俺は先ほどから、質問ばかりだ。

「酒場だよ。取材したい職業とか具体的な要求がなかったから、とりあえず居候先だけ決めておいた。取材したい対象がはっきりしたら、また俺に声をかけてよ。」

またオリバーの微笑みだ。俺は頷く。そしてそのまま、促されるままに酒場の戸をくぐったのだった。


酒場は、酒場だった。しっかりとした酒場だった。店内は薄暗く、無造作に並べられた木造りの椅子や机が貧乏くさくはあるが、電気も灯っているし、酒も振舞われている。料理だって並んでいた。

「ここが居候先なのか。」

実は、状況が全くつかめていない。

「いや、そうじゃなくって……居候先の相手だよ。多分いると思うんだけど。」

オリバーは店内をぐるりと見回す。と、その視線が一箇所でぴたりと止まった。

「いたか?」

俺が聞く。

「いたよ。」

言って、オリバーはカウンターに向かって歩き出した。どうやらその相手はカウンターにいるらしい。

「キース。」

オリバーはカウンターにいる一人の男に声をかける。

「よ、オリバー。」

そう言って振り向いた男は、青い切れ長の眼。しかし、けっして細いわけでは無く、その眼はしっかりと前を捉えている。歳は俺と同じくらいだろう。通った鼻筋にオレンジっぽい赤髪。大胆不敵そうにニヤリと笑うその顔はオリバーとはまた違った意味で美形だった。

「ステーションまで行ってきたんだって。」

彼の手にあるのはウイスキーだろうか。カラカラと氷をならしながら言った。

「そうなんだよ。往復八時間。すっげー疲れた。」

オリバーはキースと呼ばれた男からウイスキーのグラスを奪って少し口に含んだ。

「お疲れさん。となりにいるのがそう?」

そのコップを取り返してキースが言う。

「どうも、はじめましてオズワルドです。」

俺は右手を差し出す。

「どうも、キースです。」

彼は屈託のない笑顔で俺の手を握り返す。オリバーといい、キースといい、スラムの人間はずいぶんと簡単に笑顔を見せる。俺にはそれが意外だった。

そのまま、酒を飲みつつ、軽い自己紹介と雑談をしているとオリバーのあくびが目立ち始める。ややあって、彼は帰る、と言い出した。

「お、おい。ちょっと」

俺は右も左も分からないスラムで突然投げ出されたような気分になって、思わずオリバーを呼び止めた。

「心配いらないよ、オズ。キースはすごく面倒見が良いんだ。それに……同い年だろ?」

オリバーがウインクをした。俺はそれを呆然と見つめる。

「あいつ、しょうがねぇなぁ。」

後ろから聞こえた声に振り向くと、キースがグラスに入ったウイスキーを一気にあおったところだった。

「あの、俺……」

どうすればいいか分からず困っていると、キースが勢い良く立ち上がって、カウンターにお金を置いた。

「来いよ、オズ。家に案内してやる。」

俺はそれに従うほか無かった。


キースの家は、酒場の隣の通りにある三階建てのコンクリの家だった。両側の建物が高いせいで、追い詰められて、狭い隙間にキュウキュウと建てられた印象がある。入り口には五段ほどの階段があり、それを上ると小豆色のドア。あけるとすぐに、キッチンとダイニングが顔を覗かせる。

「一階は風呂とトイレとキッチン。これは共同な。二階は俺の部屋。三階がオズの部屋だから。」

どんどんと階段を登りながら早口に説明していく。踊り場はほとんど無い。二階、と紹介されたところには二つのドアが見えた。さらに狭くて急な階段を登っていくと、同じように二つのドアが姿を現す。キースは左側のドアを開ける。

「こっちがオズの部屋。反対の部屋は……別に入っちゃいけないわけじゃないけど、普段は鍵がかかってる。どうしても見たいなら俺に言ってくれればいから。」

そういって、俺のための部屋に俺を招きいれる。

「荷物置いて。」

言われて俺は、ベッドの上に荷物を置く。決して広くはないが、パイプベッドに小さな机。窓も一つついている。居候先としては上々だ。

「正面の部屋は何なんだ。」

俺は、窓のカーテンを閉めているキースの背中に話しかけた。

「商売道具がおいてあるんだ。さすがに他人に触らせるわけにはいかないから、俺と一緒のときのみ入室可能ってことで。」

キースは振り向いて微笑んだ。

「商売道具?」

俺は首を傾げる。そういえば、オリバーからキースの職業を聞いていない。これだけの一軒家に一人で住んでいるのだ。そうとうな稼ぎなのだろう。

「そう。商売道具。オリバーから俺の職業きいてないの?」

俺は首を振った。

「へぇ。」

彼は口元だけで笑ってみせる。ポケットからなにやら鍵の束を引っ張りだして部屋の外へ歩き出す。俺は着いていく。

俺の部屋の正面のドアノブに手をかけると、鍵が閉まっていることを確認してからゆっくりと鍵を開けた。すっ、と何の抵抗も無く空いた何の変哲も無いドアの中に見えた景色は……俺の想像を遥かに超えていた。

「こ、これ、これ……」

俺の声は思わず上ずった。

「すごいだろ、俺の自慢の商売道具。」

キースは大げさにその両の腕を広げて見せた。俺は部屋の中に一歩だけ脚を踏み入れて、ぐるりと見回す。見渡す限りの銃。弾丸。片隅にはなにやらわからない機械。

「キースの商売って……」

俺は浮かされたように聞いた。

「スラムで生きていく方法は大きく二つだ。体を売るか、命を賭けるか。」

キースは二本だけ立てた自分の指の片方をつかんで、くすり、と微笑んだ。

「俺は後者だ。本業は暗殺だよ。」

「暗殺……」

「そ。ま、仕事が無いときは何でもやるから実質、何でも屋かなぁ。」

平然と言う彼を、怒鳴りつけなかったのを褒めて欲しい。俺は前にも述べたが、人殺しをこの世でもっとも憎き存在としている。そこに反省の色をにじませない人間は、同じ人間とも思いたくない。けれども彼は、あくまでも居候先の主人だし、ましてやこれから一ヶ月の取材対象だ。俺は、居候一日目から住処を追われるほどバカじゃない。最も、ここで怒鳴りつけて命をなくすのが怖かったのもある。

「依頼はオリバーを通してくれよ。」

無邪気に微笑む彼を見て、俺はスラムに来てしまったのだと自覚した。それと同時に、眠れない夜を覚悟した。


どこまでも続くよどんだ空気。家は無く、着るのも食うのも困った人達が、路上にたむろする。その横を、大量のねずみが走りぬけていく。奪い、盗むことに慣れ、現実逃避のために横行するドラッグと、それに追随する殺し。自分を守るためと、誰もが武器を手にし、それを振り回す街。それが、俺のイメージしていたスラムだ。

が、実際のスラムの朝はさわやかだった。こんがりとやけたトーストの香りに意識を覚醒され、眠い目をこすりながら一階まで降りていくと、あさからご機嫌なキースの鼻歌が聞こえてきた。

「おはよう。」

俺はもそもそと挨拶をする。

「おっ。思ったより早く起きたな。ベーコンエッグでよければついでにつくるけど?」

あまりにすがすがしい笑顔に、俺はたじろいだ。キースは暗殺者と名乗った。昨日の夜、確かにそう言った。ということは、あのベーコンエッグを焼いている手で誰かの命を奪ったことがあるのだ。それどころか、それを商売としているのだ。俺は、手馴れた手つきでフライパンを握っている大きな手を眺めた。

「食費なら家賃に含まれてるから心配するなよ。」

キースが見当違いな予想をたてながら俺の顔を覗き込んだ。

「あ……じゃ、お願いしようかな。」

俺は我にかえってダイニングの椅子に腰を下ろした。スラムに着いて最初の食事は、どうやら人殺しの作った目玉焼きらしい。

「了解、トーストは勝手にやってくれ。」

そういってキースは、食パンの入った袋を指す。まだ、ふわふわのおいしそうな食パンが顔を覗かせている。と、その傍らに無造作に積み重ねられた2、3冊の雑誌が目に止まった。

「これ……」

俺は思わず手にとる。それはC階級を中心に売られている一般的なスクープ雑誌で、表紙には黄色い派手な字で「ffフォルテッシモ」と書かれている。

「あぁ。お前の書いてる雑誌だろ。一応読んでみた。」

読んでみた、ということはこの男は字が読めるのだ。

「どうだった?」

俺は律儀に感想を求めてしまう。一番上にのっているのは先月号で、確か近所の女を殺害したB階級の銀行員の男の記事を書いたはずだ。

「どうって……なんか真っ直ぐな感じだな。」

キースがフライパンに落とした卵が、じゅわ、といい音をたてた。

「真っ直ぐ?」

褒めているのかけなしているのか分からないコメントに、俺は首を傾げる。

「うん。なんというか、白黒がはっきりしていて混じりけの無い感じだ。」

キースは器用にフライパン返しを卵の下にさしこんでいる。

「単純ってことかよ。」

俺は袋から食パンを一枚とりだして、テーブルの上に置かれたトースターに突っ込んだ。

「そうとも言うけど、ちょっと違うかな。」

言ってキースはベーコンエッグを皿にうつした。自分の分と俺の分の皿を持って、テーブルの自分の席につく。

「オズ。お前ってさ、犯罪者は許せないってクチだろ。人殺しなんてもってのほかだ。」

キースは口元にかすかに笑みを浮かべて俺の方を見た。

「え?」

恐らく俺は、よっぽど間抜けな顔でもってキースを見たことだろう。

「そんなヤツの書く文章だったよ。コレ。よくスラムなんかに来たよなぁ。」

俺の視線は、言葉をさがしてあちこちをうろうろとした。キースの言ったことは図星だ。俺は、本当に犯罪も人殺しも憎んでいる。でも、それを口にして良いのだろうか。この人殺しの街で。俺は一つ息をついてキースの目を見た。キースには全く気にした様子はなく、コップにミルクを注いで俺の前に差し出してくれた。この男に、嘘は通じない。俺のわずかな直感がそう告げていた。それが、どうやって培われたものなのか俺には検討もつかないが、ごまかし続けて共同生活をしていくことは恐らく難しい。そもそも俺は、嘘やごまかしといった類のものを、全く使うことの出来ない人間なのだ。

「何だよ?食べないのか?」

キースは微笑んで、俺にベーコンエッグの皿を勧めた。

「キース。」

俺は一度呼びかける。

「なに?」

キースはさっさと卵の白身をフォークで切り取りだした。

「キース。俺、お前の言った通り人殺しは大嫌いだ。」

キースは切り取った白身を口に運んだ。

「うん。当たりだろ。」

彼のフォースが口から離れゆらゆらと揺れて俺を指した。俺は、何となくそれを追ってしまう。が、

「本当に嫌いなんだ。人を殺す人間を軽蔑している。隠してたってしょうがないから言わせてもらう。」

俺はしっかりと視線をキースに固定して言った。キースは相変わらずベーコンエッグに夢中だ。俺はかまわず続ける。

「だから、スラムの人間と上手くやっていけるとは思わない。でも、仕事だから半年は世話になる。世話になることには本当に感謝してるし、お前が人殺しってことと、俺が感謝を示さなきゃいけないことは別物だって……」

「ストップ。」

俺の言葉は途中でさえぎられた。キースは俺を真っ直ぐにフォークで指し示す。ベーコンエッグから俺に視線が移った。

「オズ。お前さ、物事を理屈で考えすぎだ。俺に言わせれば、とりあえずお前はスラムを何も知らないわけだし、頭だけで全ての答えを出すのは安直に過ぎるってもんだ。俺は学は無いけどその分、楽な生き方を知ってるぜ。」

「え?」

俺は思わず聞き返す。一体どういう意味だろう。

「だから、俺は答えだけ聞かされるのは嫌いだし、言葉なんてものは何の保障もないくだらないものだと思ってる。オズのことは俺が見ていて自分で判断するし、その対応も俺が俺の考えで決める。だから、お前もお前の好きなようにすれば良い。ここはそういう街だ。」

キースはくすくす、と笑った。

「つまり?」

俺は聞く。

「もっと気楽にいこうってことさ。とりあえず、今は朝食を食べるのが良いと思う。」

言ってキースはフォークで俺のベーコンエッグを示して口だけ笑う。俺がここで何かを言ったところで、それは彼にとってあまり大きな意味をもたないようだ。俺は仕方なく、焼けたトーストにバターをぬって口に運んだ。トーストもバターもすごくおいしい。

「で、お前、今日はどうするつもりだ?」

口の中いっぱいにトーストをほおばりながらキースが言った。

「どうって……何も決めてないけど。」

俺も負けじともぐもぐしながら答える。

「そりゃあ丁度良い。俺も今日、仕事が入ってないから良かったらスラムを案内してやるよ。これからここで生活するわけだし、取材対象をみつける上でも、この街のことを知っておいたほうが良いだろ?」

キースの言うとおりだった。俺はこれから一ヶ月ここで生活しなくてはならない。何がどこで手に入るのかとか、一人で歩き回っても安全なところとかをしっかり把握しておきたかった。

「お願いするよ。」

まるで、友達同士の会話のようだ。俺は、キースの口から出た「仕事」が何なのかを漠然と想像しながら返事をした。


二話連続投稿です。一話目共々よろしくお願いいたします。

そして、まだ続くので今後もよろしくおねがいします。

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