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ロジーナ小品集  作者: 岸野果絵
入門
2/13

入門翌朝

朝食の支度をしていたカルロスは、ハッと振り向いた。

台所の入口から、寝間着姿の幼い子供がジッとこちらをながめている。


「おぅ、ロジーナか」

バカでかい声に、昨日入門したばかりの少女はビクッと目を見開いた。


「おはよう」

カルロスは硬直するロジーナに優しく笑いかける。

硬直していたロジーナは警戒するようにカルロスを観察していたが、カルロスがそのまま動かずにいると、視線を少しそらして「おはよ」と、小さくボソッとつぶやいた。


「おはよう」

カルロスはもう一度ロジーナに向かって爽やかな大声で挨拶をする。

ロジーナは口をへの字にゆがめて視線を床に落としたが、すぐに顔を上げた。

相変わらず小さな声だったが、先ほどよりはハッキリ

と「おはよう」と返してきた。


「ロジーナ。良くできたな」

機嫌の良さそうな声とともに、クレメンスが現れた。


「師匠。おはようございます」

カルロスは深々とお辞儀をする。

「おはようごじゃいます」

ロジーナもクレメンスに向かって、ぺこっと頭を下げた。

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