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なんてこったHR!!

『いい加減機嫌直してくれよ〜』


『うるさい。消えろ』


『ひ、ヒドい…』


『自業自得だろ。あの状態で欲をかいて凛のケツを触ったから悪いんだぞ』


4時間目のHRの授業をを受けながらくっちゃべる三人


『おし、お前ら今日は学園祭出し物何やるか適当に決めろ〜』


学校で1、2を争うダメダメティーチャー笹木がそう言いながら雑誌を片手に委員長と席を変わる


今日の彼の読書内容はヤングアニマルだ


こいつは生徒が周りにいるのに平気でエロいところを見る


『私、委員長の御手洗春男がこの場を仕切らせて頂きます。書記!御題を黒板に』


眼鏡をくいっと上げてクラスで一番浮いている御手洗が仕切りだした


『それでは、何かこれがいいと言う物がある人はいませんか?』


生徒それぞれがあれこれ考え始める


『凛はなんかやりたいことないのか?』


『ん〜特にないなぁ』


『俺にはいい案があるぞ☆』


自身満々の佐伯に冷たい視線を送る櫻井と凛


『なんだよ!その眼は!もういい。みてろ!』


そういってガタっと席を立ち言い放った


『メイド喫茶やろうぜ!!』




シーン




『はぁ?きも〜』


『絶対はんたーい!』


『男子で勝手にやってろやー』


『俺らが言い出したわけじゃねーよ!アイツの単独行動だろ!』


『そうだそうだ!俺らは関係ねーよ!』


『いまさら古いんだよ!』


女子と男子からの大ブーイング


うわ〜〜〜〜可哀想……


凛と櫻井の心境は同情!


それ以外になかった


教室がざわついているなか佐伯が震えながらこう言い放った


『……って櫻井が言ってたよ…』


えええええーーー!!!


なすり付けおったー!!


コイツ平然と親友にこの状況をなすり付けおったーー!!


最低だコイツ!!


佐伯のへたれ加減に失望した凛の横でナイスガイがガタっと席を立った


全員の視線がナイスガイに向けられる


佐伯がなすり付けた事を皆が理解している中


注目の第一声


『お前ら見たくないのか?』


『?』


え?なにを?


皆がそう思っただろう


『俺は見たい』


だから何をだよ!


『凛のメイド姿を!』




『は?』



凛の声だけが発せられ


静まる教室


先生のヤングアニマルをめくる音だけが聞こえる




そして…



『みたーーーーーーーーーーーい!!!!』



教室が揺れた!!


歓声に似たような声を凛以外の全員が出している


ええええええええええ!!!!


『ちょ、みんな!』


『いやー俺実は良い案だと思ってたんだよ』


『実は私も〜♪』


『決まってよかったな〜』


『早速どんな衣装が…に似合うか相談しよう!』


誰も凛の言葉など聞いてはいない


見てはいるが聞いてはいない


凛君のメイド…凛君のメイド…


心で何回も連呼しながら凛を見つめる視線


(こ、怖い…学園祭当日休もう…)


凛はこの日軽くトラウマになるくらいの恐怖を味わい


そして、学園祭の歴史に凛の伝説ができるきっかけができたのだった…


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