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生徒指導室

朝のHRの時間、凛はなぜか生徒指導室に連れてこられていた


『なんで、こんな事になるんだよぉ………』


机に突っ伏し早くもダウン寸前の凛




時はさかのぼる事30分前……


朝の一悶着も終えて学校に着いた一同


『よし!じゃぁ行くか!』


櫻井がそう言って先頭をきって学校の門を通って行く


『凛の高校デビュー初日だからな。なんか騒ぎになったら俺たちがフォローしてやる』


佐伯も凛にそう言いながら門を通る


高校デビューと言うのはこんなにも気を引き締めなくてはならないのかと凛は心の中で思った


『よし、僕も行こう』


いざ、高校デビューの第一歩!


と足を踏み入れようとしたそのとき笛が高らかになった


立ち止まり鳴った方を見ると朝の挨拶を門でしている先生が笛を鳴らしていた


あーあ、誰か校則違反したな、起こられるぞぉ


と凛は思いながらそのまま足を進めようとする


すると、また高らかに笛が鳴る


うるさいなぁと思って振り返るとドシドシ歩きながらこちらに向かってくる


誰だよ体育の坂野の笛無視してるの


と辺りを見渡していると生徒のほとんどが凛に目を向けている


『?』


『お前だよお前!』


と坂野が怒声を上げながら凛の前で止まった


『ええぇぇぇ!僕ですか!?』


心当たりの無い凛は驚きすぎて悲鳴のような声を上げる


『僕じゃないだろ。今そう言うの流行っているのかもしれんがちゃんとした言葉で話しなさい!』


『え?僕って言ったらダメなんですか!?』


『当たり前だろ!女の子が僕なんて言うんじゃない!それに男の制服なんて着て来てお前は一体何…を……』


途中で話すのをやめて凛の顔をマジマジと見てそして制服を見る


『え?いや、ほら、僕男ですよ!何言ってんですか!ちゃんと見て下さいよ』


凛は必死に男だと主張するが先生は全然聞いていない様子だ


助けを求めようと佐伯と櫻井に目を向けるが二人の姿は校舎の中に消えて行った


そ、そんな…愕然とした凛をよそに坂野はまだマジマジ見ている


そして


『……アリだな』


っと頬を赤らめ坂野先生がボソっと言った


そして周りの生徒からも


『うん、アリだ…』


『アリです』


『アリでごわす』


とうなずきながら見てくる


『ていうかあんなに可愛いヤツいたっけ?』


『いや、俺も初めて見たな、坂野の説教終わったら声かけようぜ』


とコソコソ話している


なんと言っているのか聞き取れない凛は『?』と首を傾げる


『いやいや!いかんいかん!』


坂野はブンブン頭を振って冷静になろうと必死だ


『と、とにかく家に一旦帰って女子用の制服に着替えて来なさい!担任には私から伝えておくから』


『女子用の制服なんて無いですって!ほら生徒手帳見て下さいよ。男でしょ?』


鞄から生徒手帳を取り出し坂野に見せる


『…これのどこがお前なんだ!ムックの方がまだ似てるわ!』


『ひっひどい!』


『そこまで反抗するなら生徒指導室まで来い!』


『え、ちょ、ちょっと待って下さいよ!えぇぇぇぇぇぇ』


『失礼しました…』


生徒指導室から解放された凛は意気消沈していた


何を言っても信じない坂野を母親話させてなんとか無罪放免となったが


『お前、下のいらないもの取った方が…』


と去り際に坂野にヒドい発言をされた


『はぁ〜今1時間目の授業中だよなぁ。入りづらい……』


そう言いながらも優等生の凛の足はトコトコと教室に向かって進んで行く



教室に着いた凛は深呼吸をしてドアを開けた


ガラガラガラ


『すいません、遅れ…』


『きゃーーーー』


『おおおお〜〜〜』


ました。と最後までいう前に歓声が沸き起こる


『え?えぇ?』


思わず後ずさってしまう凛


『おいおい、マジで女じゃん』


『まじ?スッピンで私たちより可愛いとかどんだけ』


『可愛いでごわす』


クラス中が凛の可愛さに騒いでる中、佐伯が歩いて来て


『マジで連れてかれるの気づかなくてごめんな!』


と言って動揺する凛の手を取り席まで連れて行く


『なんもされなかったか?』


席につくと申し訳なさそうにしている櫻井が声をかけてきた


『まぁ、なんとか大丈夫だったよ。メチャクチャ疲れたけどね……』


そう言って肩から力を抜き一気に溜め息をつく


『でも高校デビュー大成功だな☆みんな凛のこと見てるぜ』


佐伯が自分の事のように笑顔だ


『凛だれかに取られちまうな…』


意地悪そうに小声で佐伯に耳打ちする


『え?なんでだよ!』


佐伯の眼球が飛び出しそうだ


『そりゃ、こんなに可愛いし変態共がほっとかないだろ。それに女子だってこういうの好きなヤツ沢山いるぞ』


『そ、そんな……』


あからさまに落ち込む佐伯


『本当!?彼女できるかな!?』


その逆に身を乗り出しその話にがっつく凛


『そりゃ出来るさ。彼氏が出来る可能性のほうがでかいがな。』


『えぇぇえ……』


そう言われ回りを見ると男子の机が若干、いや、かなり凛寄りになっている



こ、こいつらマジだ………



凛は背筋から冷たい物が流れるのがわかった


『滝田!』


そんな事を思っていると国語の先生の安西が声を上げた


『は、はい』


こんな騒ぎにしちゃったから絶対に怒られる〜


と思ったのだが先生の言葉は


『先生も良いと思うぞ。正直タイプだ』


安西お前もか!!!


しかも、誰かさんのように親指を突き立てグーっとしている


凛は理解した。


あ、そっか。最近もしかしたらとは思っていたけど僕の周りはバカしかいないんだ。と


そんなこんなでイメチェン後初の授業も無事終わり、次の体育の準備をしていると事件は起きた


『凛君おはよー♪生徒指導室で先生に怒られたの?』


『アホ坂野になんかされなかった?』


『マジだ超可愛い!』


『肌白すぎでしょ〜』


『凛クーン』


『今日の放課後ヒマ?』


『ちょっと後ろから押さないでよー凛君が危ないでしょ!』


と今まで話した事も無い女子が大量に群がって来たのだ


しかも、噂を聞いたのか他のクラスの女子まで教室に入って来てとんでもないことになっている


『あ、あの、い、いや』


今まで女子とあまり話した事の無い凛は動揺しまくりだ


ぼ、僕一人じゃ対処できないよ…


と思ったその時、勇者(佐伯が)が現れた


『ウジ虫共!凛から離れろ!!』


おお、佐伯かっこいいじゃないか!抱かれたくはないけどかっこいいじゃないか!


凛は初めて佐伯をほめた


『凛は次の授業の準備で忙しいんだ!だから…』


が、その声の方向に女子が『はぁ?』っと一斉に振り向く


1対50の圧倒的不利の中、佐伯のとった行動は



『あ、いや、すいません…勝手にどうぞ』




えええええええ!


『きゃーーー凛くーん』


ドドドドドッパーン


と、凛は女子の波に飲み込まれた


そして、チャイムが鳴るまで女子による女子の為の凛いじりは続けられたのであった……


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