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長く短い戦い  作者: 門亜
5/10

初戦闘!

グルーヴァーとなった6人は目の前にいるバグノイザーと初戦闘を迎えることとなった。

「いいかい、奴らの首元が赤く光っているだろう?そこが弱点だからそこを狙ってやっつけてね」

バグノイザーは獣のようにこちらに向かって飛びかかってきた。それを吉田宏樹の硬い甲殻でガードし、カウンター攻撃を仕掛けた。吹き飛んだバグノイザーは再び起き上がるが、そこに荒川雫が豪快に剣で突き刺した後、バグノイザーの首元を切り裂いてそれを持ち上げ晒してみせた。

どうやらこの荒川雫という女はかなり豪快でえげつないことを平気でやる性格の様だ。そして吉田宏樹は自ら守備に入って仲間を守った行為から見た目とは裏腹に仲間思いで優しい性格の様だ。

「余裕のよっちゃんだったね!えーっと、吉田さんだっけ?」

「あ、ああ。ていうか首切断する意味あったか?」

バグノイザーの首からは血の一滴も出ておらず、バグノイザーの体と首はしゅわしゅわと音を立てながら消滅した。

「まだ油断しちゃだめだよ。ほら、あそこ」

カムラスが指差した先にさっきとそっくりのバグノイザーが3体、こちらに向かってきた。

「今度は僕たちの番だね」

天宮透はそう言うとステルス能力を使って相手を撹乱させ、バグノイザーの背後に回り込み鋭い鉤爪で両腕で首元を引っ掻いた。そのバグノイザーは叫び声をあげながら消滅した。

残り2体。今度は高橋春香が分身能力を使って十数人に分身し攻撃を仕掛けた。しかし、バグノイザーは怯みもせず、分身体を次々と倒していく。

「あなたは引っ込んでてくれない?」

平野美樹はそう言うとバグノイザー目掛けて春香の分身ごと射撃した。バグノイザーの周りにいた分身体が次々と倒れていき、バグノイザーの脚を撃ち抜き倒れたところを首元に一発。バグノイザーは唸り声を上げながら消滅した。

「あなたは攻撃には向いてないわね。せいぜい相手を惑わせる程度のことしか出来ないんだからこれからは前線には出てこないで。邪魔だから。まあ試し撃ちには丁度良かったけどね」

「......はい」

春香は美樹の言葉に言い返すことなく小声で返事をした。

この2人の相性はあまり良く無いなと思った。この平野美樹とかいう女は無表情でえげつないことを言う、僕の苦手なタイプの人種だと思った。試し撃ちにはちょうど良かったって春香のことを何だと思って言っているのだろうか。対する春香は何を言われても反論しない、というかできない大人しい性格の様だ。少しぐらい怒ってもいいんじゃないかなと思ったけどそんなことは絶対しないだろうなと思った。

最後の1体。浅井勇人は飛びかかるバグノイザーに膝蹴りをお見舞し、首元を掴んで握りしめた。すると、握りしめた手から青い炎が燃えだし、バグノイザーを焼き殺した。どうやら不死身以外にも能力があるようだ。そしてバグノイザーに対する攻撃の仕方、素人の動きではなかった。無駄な動作が無く初戦闘にも関わらず慣れているかのように仕留めてみせた。格闘技か何か習っていたのか?

「よし、これで全部だな」

「流石浅井勇人。この7人の中で一番見込みのある人材だとは思っていたけど予想以上だったよ」

カムラスは拍手をしながら勇人に言った。勇人はいえいえ、と言いながら僕らのもとに戻ってきた。どうやらこの人は褒められ慣れしているようだ。多分格闘技以外でも何でもこなせることができる秀才タイプの人間だと思った。

「皆んな、怪我は無かった?皆んな無事で良かった。油断したら僕らも殺されるかもしれない戦いだったからね」

「へっ、あたいがあの程度の相手で死ぬわけねーだろ。余裕よ余裕」

雫がどや顔で勇人に言った。

「今回は、ね。あれでも雑魚の方なんでしょ?カムラス」

透がカムラスにけろっとした表情で言った。

「まあ、そうだね。今のはバグノイザーの中でもかなり下の階級のやつだったからね。問題はその上の階級にいるマイティバグノイザーだね。さっきみたいなバグノイザーを率いている、軍隊長みたいな存在だね。強さもサイズもさっきのとは格段に違うよ」

「それでも勝ってみせるさ。皆んなで力を合わせればね!」

勇人は皆んなを鼓舞するように言った。

「そうだな。そういえば自己紹介とかまだだったな。この後あの部屋で打ち上げでもしないか?」

「おっいいねー宏樹。あたい賛成!いいでしょ、カムラス?」

「そうだね、これからはチームワークが勝敗の鍵を握ることになるから、いい機会だし、やろうか」

こうして打ち上げをすることになった。でも僕はどうしたらいいんだ。戦いに参加してないし、完全に孤立してしまっている。僕だけカムラスに頼んで帰らせてもらおうかな......そう思っていたときだった。

「なあ、柳渡君だっけ?君も参加してよ!皆んなの輪に入りにくいだろうけど、君も一応グルーヴァーだし、それに、いつ能力が発覚して僕らと一緒に戦うことになるかもしれないんだしさ!」

勇人がまさか僕なんかに声をかけてくれるとは予想していなかった。

まだ勇人のことをあまりよく知らないけれど、これだけは言える。この人はいずれこのチームを束ねるリーダーになるってことを。




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