プロローグ
処女作です
行き当たりばったり、思い付きで書いていますが温かい目で見てやってください^ - ^
5月21日に大幅に文章描き換えちゃってます。すいません
「はぁ……はぁ……ぁっ⁉︎」
黒髪の少年は走っていた。
息を切らしながら必死に何かから逃げるように・・・
最後に見た自分の姉の顔がふと脳裏によぎる。それが少年の足を止める理由には十分であった。その黒い瞳から自然と涙が溢れてくる。だが奴等はすぐそこまで来ている。
捕まれば恐らく死ぬだろう。
だが今はまだ死ぬわけにはいかない。そう自分に言い聞かせて重くなった足に鞭を打ちながら少年はその場を後にする。
この日が少年にとって忘れられない日となるのは明白である。そして人生の大きな転換期であるということも…
「人を呼んでおいてなんで出て来ないんだ………?」
苛立ちながら扉にノックを続ける黒髪黒瞳の少年ーーーユート・ラルシエールはいつもどおり廊下で待たされていた。
外は快晴。雲一つない晴れやかな空、なのだがユートの気分はどうやらその空に反比例するが如く憂鬱になっている。
コンコンと扉を叩いているがその後は普通に叩いた時よりもやや大きく本人が苛ついていることを物語っている。
「これがゴースさんとかだったら普通にドアぶっ壊して激昂しながら突入していくんだろうなぁ………あ、でもシャナさんだったら何も言わずにそのまま帰りそうだなぁ………はぁ」
溜め息をつきながらこの状況が自分以外だったらどうなっただろうかなどと考えながら、待ってる時間を適当に潰す。
その間もノックは繰り返し続けているが、あいも変わらず返答は無く、出てくる気配も感じない。
その後も少々時間が経ち、
「流石に遅いな……まさか寝てるのか?だとしたら僕を呼んだことすらも忘れてる可能性が………はぁ」
いつもよりも出てくるのが遅いことに疑問を感じ、ユートを呼びだした張本人に対して出てこない理由を想像しながらもその可能性はありそうだと自問自答し、呆れながら短い溜め息をつく。
「戻るか……」
ーーーまぁ、忘れるほどのことなら急ぎの用ではないだろう。
そう判断したユートは、今までノックする為に動かしていた手を止めて踵を返す。
しかし、そのタイミングを計っていたかのように、今まで少し大きめにノックしていたにもかかわらず、うんともすんとも言わなかった扉が突然ガチャリ、と音を立てて開いた。
そして、
「ごめんね〜待った〜?」
などとまるでデートの待ち合わせの時によく使われているようなテンプレ用語がユートの背後から聞こえた。
もしこれが本当にデートだったならばここでの返事としては「いや、今来たところ」あたりが正解なのだろうが生憎今はそんなロマンチックなシチュエーションではない。
散々待たされた挙句その事に対しての謝罪は無く、此方が苛立っているにもかかわらずゆる〜い返事を返されたユートの第一声は当然、
「遅い!いつまで待たせんだ!エリエル!」
だった。
「ごめんね〜別に寝てたわけじゃないんだけど色々立て込んでて遅くなっちゃった〜」
と、彼女ーーーエリエルは謝罪の言葉を口にする。
だが長い時間待たされていたユートはそう簡単に許すことは出来ず文句を綴っていく。
「だいたいなんで人を読んでおいて時間を守れないんだ⁉︎そんなんだから大事な会議に遅れたりするん………えっ?」
だがその途中にユートはエリエルの姿に気づく。
それはバスタオルを巻いただけのエリエルの姿であった。
エリエルは紛う事なき美少女である。当然プロポーションも完璧であり、くっきりとしたくびれと豊かな胸はモデル顔負けである。風呂上がりの為かその燃えるような赤い髪は水滴が所々に付いているので光が反射してキラキラと輝いている。また頭から生えてる二本の角に尻の少し上から延びる黒くて細長い尻尾は魔人族である彼女の種族的個性でありそれもまた大人びた彼女の印象を感じさせるチャームポイントと言えるだろう。
そんな彼女が目の前にバスタオル一枚で立っているのだ。男であるユートがそれを直視できるはずもなく、すぐさま顔を逸らす。しかし、多少とは言えその姿を見てしまったのだ。すぐに脳裏に先ほどまでのそれが浮かび顔を耳まで真っ赤にする。
だが、そんなユートの反応を不思議に思ったのかエリエルは下から覗きこむようにしてユートの顔を見上げる。その透き通るような青眼は見る者全てを魅了してしまうようなほど美しく吸い込まれるような魅力がある。
「どうしたのユート?顔が赤いけど……もしかしてそんなに顔が赤くなるくらい怒ってるとか……?」
あまりにも検討違いなその言葉にユートは一瞬惚けていたが自分を見上げているエリエルと目が合い…
「ワァァァァァ!とりあえず服を着ろォォォォ!」
理性が爆発した。
今後は後書きにキャラ設定など作品描写がわかりやすいように書いてこーかなって思ってます