「持て余す期待」
映画のヒロインみたいになりたい彼女がいて、
映画のヒーローみたいになりたい彼がいて、
けれど、彼らは休日の人混みで互いの存在に気がつく事などなくって、
頭のなかでただ期待を持て余して、
自分は不幸なんだって思い込んでいく。
案外、物語は近い所にあるのかもしれないのにね。
けれど、多くの人にとって小説を書くのが難しいみたいに、
映画みたいな日々を過ごすのは、やっぱり簡単じゃないんだろうね。
映画のヒロインみたいになりたい彼女がいて、
映画のヒーローみたいになりたい彼がいて、
けれど、彼らは休日の人混みで互いの存在に気がつく事などなくって、
頭のなかでただ期待を持て余して、
ぼくらの街には今日もひとりぼっちがいっぱい。
なんて、ぼくと同じ人がいるって信じたいだけ。