勢いの結果
勢いで告白してしまったのを、少しだけ後悔している。
ひたすら落ち込んで、引きこもりを、決め込んだ土日を終えた、月曜日。
布団から這い出して、鏡を見ると、酷い顔をした自分と、目が合った。
顔を洗って、髭を剃ると、何とかまともになった、気がする。
一体どんな顔で、彼女と向かい合えば、いいんだろう。
わざと遅刻ギリギリに、会社へ向かい、自分の席に着く。
オウムちゃんは、いつも通り早めに、来ていたのだろう。おはよう、と何気ないように、絞りだした挨拶に、おはようございます、といつものように、返事を返してくれた。笑顔がぎこちないが、多分お互い様だろう。
「なんかお前、やつれてない?」
食堂で一人、昼食を取っていると、同僚が向かいの席に、何の断りもなくトレイを置き、座りながら話しかけてきた。
「土日はまともに飯食うのも忘れてゲームしててさ、そのせいじゃないかな」
あらかじめ、用意してあった、理由を言うと、あっさりと騙されてくれた。
「なんだ。橋詰ちゃんも元気ないしさ、何かあったかと思ったぜ」
気のせいだろ、と、その後も、喋り続ける同僚に、適当に相槌を返しながら、オウムちゃんの様子が、気にかかる。仕事中は、極力顔を合わせないよう、猫背になって、手元の書類に、集中するようにしていたので、気付かなかったが、具合でも悪いのだろうか。
仕事に戻ると、まだオウムちゃんは、席に戻っていなかった。




