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初瀬爆弾

更新お待たせしました。いつも遅くてすみません…

初瀬の言ってた小さな舞台っていうのは文化祭の事だった。いや、確かに文化祭とは別のステージにも出るらしいんだけど、この間言ってた”舞台”っていうのは文化祭の事らしい。

朝、また電車が被って俺と初瀬と誠太と三人で喋ってた。由奈は部活の朝練で早く行ってたから、誠太と一緒に学校に行くのは一週間ぶりくらいだ。


「へぇ〜、古雅ちんが?珍しいねぇ」

「気まぐれだ気まぐれ。まだ練習もまだ本格的に始めてねぇし」

「古雅は手大きいから私のよりも大きいボールを買わなくちゃ。ボール三つの基本技は全部出来るようにしてもらうわよ」


スマホをいじりながら初瀬が不穏な事を言う。運動神経はそんなに悪くねぇからいいけどよ、俺リズム感が皆無なんだ。ジャグリングなんてモロリズムじゃんか。やるって言っちまったけど、正直出来るか分かんねー。


「まずはカスケードね。見た事はあるでしょ?」

「ねぇよ。馬の名前か?」

「馬鹿。ただボールを回すだけの技よ。放課後、ここに来て」


カバンからメモを出すとさらさらと何か書いて俺に渡してきた。市営の体育館の名前が書いてあった。受け取って財布の中に突っ込んだ。そういやー明日からバイト始まるんだっけ。三日前に面接行ったら即OK貰った。


「あ、もうすぐで着くわよ」


俺たちを乗せた電車は学校の最寄駅に滑り込んだ。












中間試験の後が文化祭だ。中間試験まであと数週間。五月の終わりで、文化祭はその一週間後。ようするに練習期間は一ヶ月しかない。


「古雅ぁ!聞いてんのか!」


今は物理の時間。四時間目に物理っていう殺人的な時間割を作った奴をとりあえずぶっ飛ばしたい。後、物理のセンコーを担任にした奴も。


「うるぇなぁ、第一物理とか腹が余計に減るだけなんだよ。つまんねぇ」


しかも白衣の似合う黒髪長身イケメン教師っつーね。おかげで女子には大人気。何のテンプレだよ、こういうの望んでないから。


「何を言うか、物理は分かれば面白いぞ!ドラマ化もして今や大人気なんだし」

「おめぇと福山雅◯同じにしてんなよ」


言った瞬間女子からの目線が痛くなった。物理教師、越前尚治えちぜんなおはるは俺の席まで来た。机の上に乱雑に広げた教科書の中からワークを引っ張り出すと表紙になんか書き始めた。


「来週までにここやってこい」

「はぁ!?」


見れば五ページから三十ページまでという驚異的な数字が書かれていた。


「何でだよっ!」

「あー?気分だ!気分!」


…誰かこの教師をクビにしろ。






イライラしながら俺は飯食ってた。今日は家にたまたま残ってた菓子パンだ。購買に行く気にもなれなぇし、コンビニでわざわざ買う気も起きなかった。


今日は何故か俺、信条、立連に初瀬、一組の女子、島凜しまりんも加わって総勢五人で屋上を使ってた。


「何で初瀬がいんだよ…」

「いいじゃない、私の自由よ」


フェンスに寄りかかりながらサンドウィッチをパクつく。その隣には背のちっちゃい島がいる。


「夏樹ちゃん、ダメだよそんな事言っちゃ。夏樹ちゃんここで食べたかったんでしょ?」

「凜、余計な事言わないで」


あくまでも冷たく言う。島はショートカットの髪が似合う可愛い系女子。美女が二人もいて立連たちもまんざらではなさそうだ。

もう初瀬についていろいろ耐性ができてきた気がする、うん。


「おい古雅!お前いつの間に仲良くなってんだよ !」

「うるせぇな、電車が一緒なだけだ」

「それでここまで仲良くなんねーって!」

「古雅、店長から伝言よ」


信条が俺の肩を掴んでギャアギャア言ってると初瀬が思いついたように言った。


「「これからもうちをご贔屓ねがいます」だそうよ」

「あんのクソ店長…しかもお前、今言う事か?ぜってーワザとだろ」


どうかしら、と笑うのが気にくわねぇ。


「初瀬、お前んとこのはもう絶対頼まねぇ」

「あら、それは残念。それはそうと貴方、物理の授業は大丈夫なの?」

「!?」


予想外の質問に俺はつい固まる。何で俺が物理苦手なの知ってんだよ。俺がそう言うとまた初瀬は鼻で笑った。


「越前先生、私のクラスも受け持ってるのよ。そして私と凜は物理の教科係。最後に、次の授業は物理よ」


俺の事言いやがったなあんのクソ教師ぃ…。初瀬に愚痴ってる様子がありありと目に浮かぶ。どうせチュッパ・◯ャップスでも食いながら言ってんだろうな!


「そういえば夏樹ちゃん物理得意だって言ってたよね?」

「ええ、二番目に得意よ」

「じゃあ古雅くん教えて貰えばいいんじゃない?」

「!!??」


島が爆弾発言した。俺を含めたその場にいる男子が固まった。島って天然なのか?


「いい考えね。放課後教えてあげるわ。勉強道具持ってきなさい」

「!!!???」


初瀬がウルトラ爆弾発言した。石化どころか岩化した。初瀬ってこんな事さらって言う奴だっけ?言う奴だ。


「夏樹ちゃんほんと優しいね」


島はそんな事を言ったがそれはかなりはずれてるという事を俺は思い知らされた。

昼休みが終わって信条達に半殺しにされたのは言うまでもない。誠太は笑ってたけどな!今日は厄日かっ!

ありがとうございました。

しばらくしたら主人公のプロフィールを載せようと思ってます(不定期です)。よろしくです

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