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ストレート  作者: 業平アキラ
第四章
41/63

41:繰り返す夢

あぁ、またここか…。


視界が今よりずっと低くて全てが大きく見える世界。

いつも、このとてつもなく大きな背中から始まる。


「パパーどこいくの?」


お父さん…振り向いても逆光で顔が見えないよ


「ちょっとな、行かなきゃならない所が出来たんだ」


嘘つき


「ふーん?どこ?」


聞き返しても無駄だよ 私


「伊奈実にはまだちょっと説明しても解んないとこかな」


だったら今なら説明してくれるの?


「ぶぅー、いなみもうよんさいだもん!」


そう、四歳でも人だよ


「くくくっ、悪かった。伊奈実はもうお姉さんだもんな?!」

「うん!おねいさんなの!」


ねえ、馬鹿にしないでよ お父さん


「やっべ!もう行かなきゃだ!」

「おいてっちゃやだー」


…行かないで


「パパが伊奈実を置いてく訳がないだろ?少しの間ミナミおばちゃんといい子に待っててな?」

「…うん。わかったー!」


…うそつき、うそつき


「…じゃあな、伊奈実」


…行かないで!!お父さんっ…


「うん!いってらっさーい」


アスファルトがじりじりと揺れるこの夏の日を、私は一体何度繰り返すんだろう


「おみやげかってきてねー!」


無駄だよ、…その人帰って来ないんだから


「おー!」


嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき、嘘つき。

…行かないでよ、私を置いて。

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