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太古の器 その2

アドニスは浮游城に急いだ。今なら間に合うと信じ空を飛ぶアドニス。果たしてアドニスが神殿で見た光景とはどんな物だったのか。





話は一月前にさかのぼる。



ジャック・ギャザリスは神殿を守る親衛隊だった。彼は仕事には真面目でそれだけが取り柄だった。ある日の事だった。上司に呼ばれ一緒に食事を取る彼がいた。




[サア、ジャック。遠慮しないで食ってくれよ。アー、ウェイトレスさん。この、果物おかわりだ][で、なんです?話って][アア、ウン、そうだな。お前の働きは充分だ。だがな………そのー………ジャック。良い女はいないのか?なんか………コー…………好きだーって………無いのか?][ありませんね!誰か噂でもしてます?ボス。付き合わない方が良いですよ。女なんて。信用できませんしね。話はそれだけですか?][マアマア待てよ。お見合いなんかどうだ?紹介するぜナア、会うだけ、会うだけなら構わないだろ?][結構ですって。俺は興味すら、無いんですから。他当たって下さい。ジャー仕事ありますんで。食事、ごちそうさまでした][………そうか?まあ、考えておいてくれな。良い答え待ってるぞ]




フン、女など興味無いわ!邪魔になるだけだ。俺には使命がある。聖杯を守る親衛隊としての。そうだろ?愛馬パトレシアよ。俺の相棒はお前しか要らない。






ジャック・ギャザリスは頑固者だった。その性格が災いを招いた。




ある日買い物がてらに城下町に出掛けるのだった。




[さて、パトレシア。お前のエサは何が良い?新鮮な野菜が沢山あるぞ]ジャックは愛馬を連れて町を闊歩する。自慢の愛馬は毛並み、艶、筋肉、何を取っても格別だった。凛々しい顔立ちに鋭い眼光が特徴だった。





[オイ、あんた、良い馬だな。売ってくれないか?][馬か?出来ないな。こいつは俺の相棒なんだ][そうか?騎士団に相応しい馬なんだがな。浮游城に来ないか?案内するぜ][浮游城に?あの、アインシャークの城か?][ナア、良いだろ?君も騎士になれるんだぜ。馬と一緒にどうだ?][ありがたい話しだが、遠慮しとくよ。俺には使命がある。聖杯を守る親衛隊としての]




ジャックは足早に立ち去った。[おかしな奴だな。騎士団を断りやがって。待てよ、聖杯を守る親衛隊?アインシャーク様に言えば話をつけてくれるかもな]




[まったく失礼な奴だよな。パトレシア。そうだろ?俺達の契りに入って来るとは、百億光年早いぜ。欲しいなら自分で育てろって!そうだろ?だから、メジャーは嫌いなんだ!何でも人の物を取り上げやがって!イッペン死んで出直せない連中が偉そうに!]





[随分、ご立腹だな。見てたぜ。アンタ]




路地裏から人影が出てきた。[ナア、悔しいよな!そうだろ?人の都合も考えない青二才が、生意気に。リベンジしないか?俺達と]ジャックは名刺を受け取った。[………仮面邪教僧?………なんだ?アンタは?][力が欲しく無いか?世界最大の。俺達なら出来るぜ。来なよ。見せてやるから]






アドニスの見た映像はそこで途切れる。




次の映像は1週間前だった。







[ヨセ!早まるな!ジャック!たかが馬一匹だろうが!][たかが?………たかが、一匹かも知れんが、俺には全てだった。相棒を殺したのは、親衛隊ではないか!何者にも変えられない相棒を!パンドラの聖杯は我輩がもらい受ける。親衛隊など、恐れるに足らんわ!覚悟!]




嵐の神殿で彼は仲間に裏切られ逆襲した。





[これが、聖杯か。よし、破壊する!]ジャックはパンドラの聖杯に銃を向け、乱射した。




聖杯にヒビが入り、暗雲がジャックを包む。





[ジャック・ギャザリス。貴様、何故、力を求める?]暗雲はジャックに話しかける。[相棒の為だ!パトレシアを守れなかった、悔しさ、悲しさ、虚しさ、それが理由だ!][オオ、お前の魂、しかしもらい受けた。力を求める者よ。死者蘇生、生者操作の秘術を授けよう。これを我が主、パイロン復活の力とするのだ。これより儀式を行う]暗雲は人の形になり、ジャックに取りつく。[オオ。力がみなぎる。これが、暗黒の力か。素晴らしい]





[ジッ………ジャック!お前、何をした?][先輩、遅いですわ。ここは我々が支配した][バッ………バカな!あの忠誠心の塊、親衛隊の星、ジャックが…………]





アドニスは涙を抑えながら浮游城に急いだ。





[まさか、聖杯に邪神の欠片が封印されていたとは。神々は生物に試練を与える為に聖杯を授けたのか?ジャック。お前を殺めるかも知れん。上手く離脱させられれば良いが]その時、一匹の天馬が浮游城に向かっていた。[あれは………パトレシア………主を探しに来たと言うのか?死んだはずのパトレシアが…………合流すればなんとかなりそうだな]




アドニスは進路を変えパトレシアに向かう。




[パトレシア!我が名は火の神の遣いアドニス!話を聞いてくれないか?]

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