目次 次へ 1/59 001 闇に向かって窓が開け放たれた。 途端にひやりと肌を撫でる外気が流れこんでくる。窓枠に背を預け身体が半分外に出た。 高い。今まで、こんな場所でこんな姿勢になったことがない。視線は自然と横に流れ、地面を見てしまう。 足が上がり、身体はさらに虚無に向かって押し出される。 あ、こんな感じなんだ。 最後に少女の頭の中に浮かんだ言葉だ。 まさかこんな時にこんな場所で、自分が死んでしまうとは思ってなかったのである。 …………