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王子様とキングとプリンス

広い心で読んで貰えたら嬉しいです!!!

 私はちょっとそこら辺の女の子とは違っている。

 低めの声、背は平均より高いし、顔も父親似で女子には見えない。ただ、小さな頃からお婆ちゃんに「人には優しく」と言われて育ったので、周りに困った人がいたら手を貸す様になったら何故か学校では「王子様」と言われている。ちなみに、通っている学校には他にも美形な男性が二人いて「キング」と「プリンス」と呼ばれている。王子とプリンスが被っているが皆気にしていない。そんな「キング」と「プリンス」は一つ上の先輩で、生徒会長と生徒副会長をやっている。呼びだされたのは放課後、友達と帰ろうと鞄に教科書などをいれていると校内放送が入った。

「ピーンポーンパーン、渡瀬陸さん(わたせりく)今すぐに生徒会に来てください。渡瀬陸さん今すぐに生徒会に来てください」

 そう言うと、放送はブツと音をたててきれたのだった。

「ちょっと、アンタ何したのよ」

 友達の古賀舞香こがまいか私を見てくる。

「さぁ、なんだろう?」

「アンタって、なんでそんなノホホンとしているのよ。キングとプリンスに会えるかもしれないのに! 貴重なんだよ! まぁ、私はあの二人よりも陸の方が好きだけど」

「ふふっ、赤くなって可愛いね、舞香」

 私がそう言って、跳ねている髪に触って直すと、余計に顔を赤くする舞香。

「この、天然のタラシ!」

「え、口説いてないよ?」

「この顔とこの性格、性質が悪すぎる!」

「それよりも、ちょっと生徒会室に行ってくるよ」

「わかったけど、気を付けてね。なんだか、嫌な予感がするから」

「うん、ありがとう」

 私は鞄を持って、生徒会室に向かった。

 廊下を歩くだけで、男も女も先輩も後輩も同学年も私の顔を見ながら頬が赤くなっている。私の顔は世間一般では美形やイケメン系に入るらしい。男性のほうだが。

 女として見られた事はない。



 私は生徒会室の前に来たので、ドアをノックした。

 中から「入れ」と声が聞こえて「はい」と言って、ドアを開けて中に入った。

 生徒会室の中は二人の人物が椅子に腰かけて私を見ていた。

「おー、マジで男にしか見えん!」

「あぁ、綺麗だが中性的な男性に見える」

「これなら、クリアだな」

「そうだな、一安心だ」

 なんの話をしているんだ?

 金髪碧眼の男が私をじっと見て、話しかけてくる。

「名前は知っていると思うが一応、自己紹介をする。俺は牙城蓮がじょうれん生徒会長だ」

 黒髪で黒い瞳の男が笑顔を張り付けて話してくる。

「私は伊田徹いだとおるです。貴方に頼み事があって、呼びだしました」

「え、頼み事って?」

「報酬は出す。家が借金で火の車だと聞いているが」

「そ、そうですが」

「この学校も学費免除の特待生だったな。金は欲しくないか?」

 くそ、欲しい! 生活費のたしにしてあげたい!

「俺達の話に乗ってくれるんなら給料を上乗せて払ってやる」

「いい話だろう?」



 いい話には裏があるだろう。だが、そんな事を言っている余裕はない。

 母子家庭で母が過労で倒れてからは遅いので手を打ちたいと思っていたところだ。



「内容は何?」


 私は真っすぐ、蓮と徹を見た。

 その答えを蓮が話してくれる。


「俺達の偽恋人になってほしい」



ここまで読んで下さりありがとうございます!!!

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