芥川龍之介「羅生門・鼻」
芥川龍之介の短編集「羅生門・鼻」を読みました。
今昔物語や平家物語などの古典から題材をとった作品集で、「王朝もの」と言われているらしいです。二百ページもない比較的薄めの本ですが、昔の言葉が多くてなかなか読みづらく、スマホを辞書代わりにして読み進めました。
「羅生門」と「鼻」は教科書で読んだことがあったので、復習するような気持ちで読んでいました。どちらも表題になっている作品ですが、とても短く、羅生門などは十ページもないくらいですが、結構強烈な話だなあと読みながら感じました。
芥川龍之介はこれで三冊目ですが、正直に言うと、あまり面白いとは感じられませんでした。「蜘蛛の糸・杜子春」と「河童・或阿呆の一生」は前に読んだことがありますが、何となく芥川は厭世的な雰囲気があって苦手です。同じく自殺した作家で太宰治がいますが、自分は太宰治のほうはとても好きで、作品の三分の二くらいは読んでいます。自殺した作家なのですが、個人的に暗い感じはなく、読んでいて勇気づけられることが多いです。ただ太宰は芥川が好きだったらしいので、どういうところに惹かれたんだろうと不思議に思います。太宰も四回も自殺未遂をしている作家なので、作品からは感じ取れない闇の部分を持っていたのかもしれません。
芥川が残した作品は意外に少ないので、また機会があれば読んでみようかと思っています。
あまりちゃんとした感想は書けませんが、とりあえず読んだ印にはなるので、このまま続けていこうと思います。