シェイクスピア/中野好夫訳「ロミオとジュリエット」
シェイクスピアの本は前からブックオフにおいてあって、あまりにも有名なので読んでおかなければと思っていましたが、今回アマゾンで注文した本が届くまでのつなぎとして買ってみることにしました。
小説なのかなあと思っていたのですが、戯曲だったようで、劇の台本を読んでいるように登場人物たちのセリフが続いていくというものでした。文章が普通の小説のようにみっちりと詰まっていないので、パラパラとして読みやすく、三日ほどで読み終わることができました。
感想としては、結末を知っていたので特に驚くということはなかったですが、二人の恋愛があまりにも急に進んでいくのには少しびっくりしました。出会ったその場でお互いが両想いになり、その後すぐに結婚、そして二人が命を絶つまでに五日間しか経っていません。恋愛する過程を飛び越えて結ばれるようなあまりに急すぎる展開です。あくまでも劇だし、読んでいる時はそれほど不自然さは感じなかったのですが、冷静に考えるとやはり恋の進み方が急すぎるような気がしました。
またジュリエットが十四歳の少女だということにも、ちょっと年齢設定が幼過ぎるのではと思いましたが、解説によるとこれは当時の役者の都合によるものだったようです(当時は女優がいなかったらしく、女性の役柄は声変わりのしていない少年が務めていたらしい)。
他にも、ロミオとジュリエットというシナリオ自体もシェイクスピアのオリジナルではなく、すでに似たような話がいくつか書かれていて、それをもとにして脚本がつくられたという話が解説に書かれてありました。
三十ページ以上ある、かなり長めの解説でしたが、知らなかった裏の事情などが書かれてあったので興味を持って読むことができました。
シェイクスピアの作品はまだブックオフにあるので、読まなければなと思っています。でも正直なところ、あまり気は進みません。




