銅貨30枚
二人はとりあえずフーの攻撃は大したことがないと判断し草原で狩りを続けることにした
「とりあえず、20体は倒したな、まぁこんなの楽勝なんだろうけど」
ため息を深くし、ミーニャをみる
なぜかミーニャの服はボロボロで疲れ切っている
「疲れたのです…あまり戦いをしてなくてですね、レベルもあの28人の中で唯一レベル一桁なんですよね、ごめんなさい!」
ミーニャは普通に見ても子供っぽく、大人しい感じであるが美少女という例えで正しく装備もほぼ無い状態出会ったため大体は分かっていた
「そんなに落ち込まなくてもいいよ、レベル上げてゆっくりでいいから戦えばいいよ」
ミーニャの手をポンポンと叩くとミーニャはクスクスと笑い始め
「ありがとうございます、そういえば何と呼べばいいかを聞いてなかったです、何と呼べばいいですか?」
そういえば決めてなかった、涼?坂本?何と呼べばいいかを考えた、とりあえず涼でいいか
「まぁ涼でいいか?さんつけてもおかしいよな」
後頭部をポリポリとかき、よろしくねと言葉をつけたしミーニャの頭を撫でた
「ちょっと恥ずかしいです……あまり慣れていないので…やめてもらっていいですか……力入れるのやめてぐださいよ…」
ミーニャの顔が少し赤くなり、ミーニャの先を歩き始めた
「ちょっと待って下さいよ、ちょっと走り始めるのやめましょうよ、ねぇ〜〜」
ミーニャは頑張って走っているがまだまだ追いつくような体力がないようだ、流石に酷いか
ミーニャの横に戻り、ミーニャの歩くスピードに合わせてゆっくりと話しながら帰っていった
街では他の5人のパレードみたいに盛り上がっている
「うわー、弓の勇者だ!!カッコいいねぇ」
「えー、私は双剣の勇者がカッコいいと思うけど〜」
「確かに」
そんな黄色い声が聞こえてくる
「涼?なんで涼も応援されないの?」
そんなことを言われても…弱小ナイフしか使えない人に応援する人なんていないでしょ、どう返せばいいかと言えばいいのかわからないので
「まぁ裏では応援されてるはず」
嘘だとわかっていると思う反応をして
「カッコいい短刀の勇者ですよ!私はカッコいいと思います…」
周りの人がこちらを見て、徐々に声が小さくなっていく
「ありがとね」
短い声にミーニャは口角を上げニコニコしている
「やっぱり子供だね」
そういうと、軽く腹に弱々しいパンチが飛んできた
「そういうのは良くないです…」
「ほら、そういうとこ」
ミーニャから離れるように走っていった
「待って〜〜」
とりあえず、ミーニャとはとても仲がよくなった
二人はとりあえず倒したときに落ちる紙切れを回収して換金場所へと向かう
「20体で大体どれくらいのシリス貰えますかね?」
この国では女神の名前シリスを使っている
「まぁ、一番最初だから宿代くらい貰えばいいかな
「えーと、銅貨30枚です」
ミーニャによると銅貨30で一番安い宿が泊まれるらしい
「とりあえず、宿に行くけど一部屋しか取れないけどいい?」
しょうがないので、ミーニャにその部屋を貸して、今日の深夜は借りでもしようかなーやら思いつつ
ミーニャに手を振った
「とりあえず、泊まっといたらいいよ」
そう言って草原に向かう
「ちょっと待って下さい、私になんかに泊まらせないで、涼が泊まったらいいですよ」
そういうミーニャは譲る気もなさそうに見える
が、夜は怖いからという理由でさっさと走っていった