表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この崩壊した世界で  作者: マグロ
第一章 ~日常編~
7/12

6

繋ぎが悪かったので異世界前にもう1話投稿です

 目を開けると雪国だった。


 何を馬鹿なことを言っているのかとお思いだろうが、確かに辺り一面真っ白なのだ。何なら鏡面世界と言ってもいい。僕の姿が床面に映っているのだから。


 しかし、ここが救ってほしい世界とやらなのだろうか、何もないのだが...


「おい、お主」


 背中から例の声が聞こえる。まだ何か言い足りないことがあるのだろうか?いずれにしても僕は彼女から話を聞く他にすべはないし、また彼女の話に耳を傾けるとしよう。


「彼の世界に行く前に、事前準備をするのを忘れておったわい。いやはや斯様なことは初めてでのう。すまんすまん」と頭を掻きながら一応詫びて見せる。


「あのまま飛ばしてもよかったのじゃが、お主が彼の世界を救うのに時間がかかりすぎても仕方がないのでな。ざっくりと彼の世界について説明しようというわけじゃ」


 確かにあのまま飛ばされては僕も困る。彼女の描く高校生像とは僕はかけ離れているのだ。


「そうじゃろう そうじゃろう。お主の特性も加味しての特例措置じゃ。有難く思え?」


 秒で矛盾する神だ。さっき初めての試みだといったのをもう忘れたのだろうか?しかも()()()とも言っていたのだ。


「ゴホン ゴホン。 いや...まあお主が初めてじゃし特例措置というのも(あなが)ち間違いでは...」


 余計な御託はいいからさっさと始めてほしいものだ。そうでなくとも僕は彼女の段取りの悪さに、多少なりとも気が立っているのだ。


「分かった 分かった。全く最近の若者は気が短いのう。辛抱という言葉を知らんのか?」とこちらを見やる。


「...では早速説明に入るとするか」


 僕が本当に苛立っていることに気づいたようだ。


「彼の世界は言葉を選ばずに言えば崩壊した世界でのう、人族や魔族、妖精族等々が共生しておったんじゃが、急に魔族が力を増してのう。人族以外の種族を征服し今まさに人族が危機に陥っているのじゃ。お主に頼みたいのは魔族の世界に赴き諸悪の根源を取り除いた後、彼の世界の平穏を取り戻すことじゃ」


 話は大体わかったが、肝心のその諸悪の根源とやらは一体何なのだろうか?そもそも何故そのような事態になったのか。そこが分からなければ救おうにも救えない。


「諸悪の根源というのはまあ、向こうに行けば分かるが、取り敢えずは魔族の王に会えば分かるとだけ言っておこうか。原因は...その...何というかな...あれじゃ...偶然というやつじゃ」


 やけに言葉を濁すではないか。さしずめ彼女若しくはそれに準ずる者の不祥事といったところか。いやはや上司の責任は部下にありというわけか。尻拭いもまた部下の役目だというわけだ。


 いまさら後には引けないし、しょうがないがここは受け入れるべきだろう。水に流しておくことにする。


「そうしてくれると有難い。ではいよいよ送るぞ? 最後に聞いておくことはないか?ちなみに言語については心配ない。ほ○やくこ○にゃくなるものをお主に食わせたからな。ただし効果は一生じゃし死ぬまで有効じゃ。ささやかな神様からの贈り物じゃ」


 最後に思わぬ段取りの良さを見せたところで、僕の質問は潰されてしまった。さらに追い打ちも仕掛けてきた。さすがのメタっぷりである。


「ないのか?では送るぞ?」


 再び彼女は両手を天に掲げ先程と同様呪文を唱える。


「詳しいことは、あちらの世界で聞くがよい。それでは彼の世界を頼んだぞ」


 再度、僕は光に包まれていく。今度こそ異世界なるものに行くのだろう。僕は、また意識を手放した。


次回より本当に異世界編に入りますm(*_ _)m


少しでも『面白い』 『続きが気になる』など思いましたら、評価・ブクマ登録をよろしくお願いします! 大変励みになります!


下の☆☆☆☆☆から評価できますのでよろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ