表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白衣の天使  作者: レムス
5/110

第5話 ~脱出

二人が寝静まった後、電気もつけない部屋で一人うつ向いていると、ロイドが横にやってきて



「仕事に復帰してみてはどうかな?きっと環境が変わると楽になるんじゃないかな?白衣の天使の復活に喜ばない人はいないよ。」


自分以上に悩んでいたのはロイドだと気がついたカトレア


「本当にごめんなさい。」


と、ロイドの優しさに甘えることにしたのである。


眉間にシワを寄せる事が多くなった私を見て、昔の仲間達にはどう映るのか?


3年以上ぶりの仕事でちゃんと勤まるのだろうか?


など、不安ばかりよぎるが、覚悟を決めカトレアは病院の門をくぐった。


だがカトレアの不安は仲間達の表情がすぐに消してくれたのだ。



その日の仕事は初日ということもあり、一つ一つ思い出しながら丁寧にこなし、久しぶりに仲間達と語らい、大切な家族の待つ自宅に帰った。



私には帰る場所がある。これほど幸せなことはないのだと、家のドアノブをつかみそう思った。


玄関に入ると、奥の部屋で、マリアとロイドが積み木で遊んでいる。


ドアの閉まる音で振り返った、その瞬間のマリアの笑顔がカトレアの頭に映像として残った。


あなたのママで良かった。


と、カトレアの元に走ってきたマリアを力いっぱい抱きしめ、心からそう思った。



「ごめんね。」


カトレアの目には悲しさやうれしさ、そんないろんなものが涙となって流れたのである。


その日以来、家庭でも職場でも昔のように笑顔が戻ったカトレアは、もう、うつ向く事もなくなっていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ