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白衣の天使  作者: レムス
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第19話 過去を知る人(後)③

紅茶に口をつけ、ふと時計を見ると16時。


カップをテーブルに戻し、あわてて帰り支度を始めた。


「婦長、今日は何の連絡もなしで来てしまってすみたせんでした。今度は主人とマリアの3人でうかがいます。」


カバンを持ち、深く頭を下げると


「もう私は婦長ではないのですよ。気がねなくいつでも来ていいのよ。」


シャロンとカトレアは握手を交わし、シャロンはカトレアが遠く見えなくなるまで、ずっといつまでも見送っていた。


帰る途中、カトレアはシャロンの家から近い店で夕飯の買い出しを済ませ、元来た道へと家路を急いだ。


自宅の扉を開けると、香ばしいにおいが家中に広がっている。


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