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氷固いてという隣人

「では、席に着いてください。」

 そう先生は言った。

「では、自己紹介から始めますね。名前は、条天音くだりあまねと言います。この4月に教師になったばかりなので、皆さんに助けられると思いますがどうかよろしくお願いします。」

 担任である彼女。俺はあることに疑問に思ったがすぐに謎が解けた。疑問とは、U科なのに新米教師ということ。謎が解けた理由は、


 条天音

 所持能力 {天罰}{音色}{神罰}


彼女のスキルである。

 天罰。MR。それはその名の通り、天から雷や石板などを落とし天罰を食らわせるスキルである。

 音色。UR。それは音を操り仲間を癒やすスキルである。

 神罰。EX。それは天罰の昇華スキルで、海を割ったり火山を噴火させたりすることもできるようになったスキルである。

 えぐいだろ。まじでこの人ヤ◯いよ、ヤ◯いよ。おっと、リアルガチな人の物まねになってしまった。新任の教師でいきなりこのクラス受け持つからには、それ相応の超能力者ってことか。迂闊にいじれないわ、これ…。


 しかし、

あまちゃんセンセー!彼氏とかいるんですか~?」

あほう。馬鹿か、鋒副、馬鹿か。くそKY王(笑)が!!

「それは、どういう意味ですか?」

 ほれ見たことか。

「や、先生かわいいし、もてるだろうな、って思って…」

「かわいいだなんて、そんな……。困りますぅ~」

 前言撤回しよう。くねくねしながら「困りますぅ~」なんて言っている人だ。ちょろっ!


 まあ、その後はふつう(?)の入学式だった。校長ザビエルだけどな(でも、スキルえぐっ!EX×2だぞ!)。

 HR(ホームルーム)後はさっさと帰宅しようとしたが、

「ねぇ、」

そう呼びかけられて立ち止まる。

「うん?」

 振り返ってみるとそこにいたのは、氷固いてだった。

「隣の席にこんな美しい私が座っているのに、電話番号交換してくれとか言わないの?」

「自信過剰かよ。じゃ」

「待ちなさいよ」

「なんで待たないといけないんだ?店の仕込みの手伝いをしねぇといけねぇんだよ」

「いえ、今まで私の隣の席に座った男子がいつもそうやってきたから不思議に思って」

「はっ、おモテになるようで」

 そう言い残して俺は立ち去る。孤高のボッチをなめるなよ。このクラスのやつのうち、富士見屋うちに来たことあるのは13人か。そこに氷固(こいつ)も入っていたからてっきりわかっているのかと思ってたぜ。




 氷固いて。俺は、店以外で彼女に会ったことがあるのだろうか。なんか見たことがある気がする。そして、なぜ昇華も合成もしないのか。

 今思えば、これが気になったのが原因だろう。

明日から8月5まで休載します。

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この作者は、他にもこんな作品書いてます。「俺、小田家に仕官します。」
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