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スキル選びと異世界へGo!

 うーん、どんなスキルにしよう?


 私は現在、女神様からどんなスキルを貰うか悩んでいる。


 ラノベ読んでた時は自分ならどんなチート貰うか考えて一人でニヤニヤしてたけど、いざ決めるとなると悩むなあ。


「おすすめのスキルとしては、〈魔力無限〉や〈超回復〉、〈絶対防御〉、〈アイテム創造〉、〈スキル強奪〉などがありますよ。どれも過酷な〈アルス〉で生き抜いていくのに役立つ(はず)です」


 私がウンウン悩んでいると、女神様が助言をくれた。


 なるほど、どれもラノベの定番かつ強力なスキルだ。うーん、でもなあ。あ、そういえば。


「あの、一つ質問してもいいですか?」


「はい、なんでしょうか?」


「聞き忘れてたんですけど、スキルに階級(ランク)とかってありますか?」


「あら、私としたことが説明し忘れていましたね。ええと、スキルの階級(ランク)ですね、ありますよ。一番低いものから順に一般(ノーマル)希少(レア)特殊(ユニーク)超越(アルティメット)です。一般(ノーマル)はその名のとおり一般人でも努力すれば習得可能なスキル。希少(レア)は才能のある者が努力すれば習得可能なスキル。特殊(ユニーク)は才能などは関係なく、生まれながらに持っている。またはいくつかの条件が揃って希少(レア)から進化するスキルです」


 フムフム。


「最後に超越(アルティメット)ですが、これを所有している者は(ほとん)どおらず、同じものは存在しません。その者のみが使うことが可能な唯一無二のスキルです。現在確認されているものは正義(タダシキモノ)傲慢の罪(プライド・シン)の二つのみです。それぞれ勇者とある国の王が所有しています」


 へぇー勇者か、やっぱり居るんだね。


「因みに、先ほど例として述べた五つのスキルは全て特殊(ユニーク)に含まれます。それぞれ〈魔力増加〉、〈自己再生〉〈障壁〉〈アイテム作成〉〈強奪〉の上位互換に当たります。スキルについての説明はこんなところでしょうか」


 な~や~む~な~。本当にどうしよう、余計に決めにくくなった。誰か私に最適解をくれないかなあ。ん? 最適? そうだ!


「女神様、私きめました!私が望むスキルは《最適化》です!」


「〈最適化〉、ですか?」


 女神様が困惑したように言う。


「はい!どんな状況下でも、どんな条件下でもその時その場で最適な行動がとれて、魔法やスキルも私に合うように最適化できるスキルです!」

  

 自分で言うのもなんだけど、私天才じゃない?


「なるほど、確かにとても役に立ちそうなスキルですね。おそらく、〈効率化〉というスキルの上位互換に当たります。そして、〈最適化〉というスキルはまだ存在していません。正真正銘、貴女(あなた)だけの特殊(ユニーク)スキルということに成りますね」


 やったぁ!自分だけのスキルってなんかテンション()がる!


「ふふ、では一つ目のスキルは〈最適化〉で決定ですね。もう一つ、二つ目はどんなスキルにしますか?」


  あ、そういえばもう一つあったんだ。もう一つかぁ……。うん、やっぱあれかな。


「じゃあ、その、二つ目のスキルは〈状況に応じて感情を切り替えることができる〉っていうスキルでお願いします」


「ずいぶんアバウトですね……。ですが、確かに役に立つでしょうね。この前友神(ゆうじん)一柱(ひとり)が、「送り込んだはいいが、いざ戦う時になるとビビって全然戦えてなかった」って愚痴ってましたから」


 そう、女神様の言う通りいくらアニメやラノベの知識を持っているといっても、所詮(しょせん)は只の戦いどころかケンカすら(ろく)にしたことがない一般人である。そんな私がいきなり戦えと言われても話にならないだろう。


 と、確かにそれもあるが、本音は他人と喋ってみたかったというのが理由だ。あと出来れば友達も欲しい。


 地球では父親からは暴力を受け、友達もいなかったので他人と話す機会なんて殆ど無かった。そんな私にチャンスが巡ってきたのだ。


 私も普通な女の子として生きていきたい。と、希望に胸を高鳴らせていたその時、


「なるほど、分かりました。ですが、そのようなスキルはまだありません」


 女神様の発した言葉で私の希望は粉々(こなごな)に砕け散った。


「え……」


 思わず泣きそうになってしまった。


「ああっ大丈夫です!いまはありませんが、私が新しく創りますから。だから泣かないで!」


 泣きそうな私を見た女神様が急いで言葉を口にする。


「創る?そんなこと出来るんですか?」


 泣きそうになるのをなんとかこらえて疑問を口にする。


「もちろんです!なんたって私、女神ですから!」


 と、女神様がその豊かな胸を張って言う。プルンッと揺れる二つのメロン。別な理由で泣きそうになる。


 うん、そうだよね。女神様を信じよう。きっとなんとかしてくれるはずだ。でもなんでかな?なんと言うか、残念女神様っていうイメージが消えないんだよね。


「それと、貴女を転生させるにあたって容姿の変更等もできますが、いかがなさいますか?と言っても、貴女の容姿を考えると、あまり必要性を感じませんが」


 容姿かあ、自分で言うのもなんだが、私は結構整った顔をしていると思う。


 腰まで伸ばしている髪も気に入っている。


 身長も154cmと不満を覚えることはない。あえて言うなら胸だが……。なんかそれを口にしたら負けな気がする。


「じゃあ、瞳の色を黄金(こがね)色にしてくれませんか?女神様みたいな」


 それを聞いた女神様は最初少し驚いた顔をしていたが、嬉しそうに了承してくれた。


 さあ、いよいよだ。


「これから貴女を〈アルス〉にお送りします。貴女の願った二つ目のスキルですが、行ってからのお楽しみということで♪期待しててくださいね。では、二条麗華さん。貴女の新しい人生が幸せなものでありますよう」


 私は感謝を込めてこたえた。


「行ってきます!」



 第二の人生を後悔しないように生きようと心に決めて。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「えーっと、確か〈状況に応じて感情を切り替えることができる〉でしたよね。うーん、これをこうして、ここに繋いで……。っよし、これでいいわね!送信っと。ふぅ、沢山働いたし疲れました。麗華さんもしばらくは大丈夫でしょうし、少し休みましょ……ZZZ」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いよいよ次回から異世界です。


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