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聖贄女のユニコーン 〈かくて聖獣は乙女と謳う〉  作者: 陸 理明
最終話 聖士女のユニコーン
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聖一郎は叫ぶ

〈雷霧〉の象徴である濃い視界を遮る雲が急に晴れた。

 中心部に達したのだ。

 同時に、俺の目の前に小高い丘が出現する。

 黒い枯れ木が数本立っているだけの、殺風景な光景であった。

 この島のほとんどすべてが凝縮しているといっても過言ではないくらいに、何もなく、ただ寂しいだけの荒涼とした景色。

 雷撃によって焦げ茶色となった土が痛々しいほどだ。

 そして、その丘のてっぺんにあたる頂上部分に、人影が一つ見えた。

 あれが俺たちのずっと追っていた目標か。

 俺がユニコーンに乗っているのと同様に、何か馬よりも大きな四足獣らしきものに乗っているのがわかる。

 突然、俺の腰に佩いた大剣が異常な挙動を示し始めた。

〈方舟〉に乗り込む直前に起きた共鳴と似ているが、はっきりと違いもある。

 キィィィィンという甲高い響きを発するのではなく、まるで痙攣でも起こしているかのようにビクンビクンと撥ね回りだしたのだ。

 とても無機物とは思えない、陸に釣りあげられた魚もかくやという動きだった。

 思わず柄を握りしめて押さえてみるが、火花が散るように不規則に撥ねるので片手では抑えきれないぐらいだった。

 仕方なく両手で握りしめ、ぐいっと絞りこむ要領で抱きこむ。

 そこまでやってようやく〈剣の王〉の化身は勝手に動くことを止めた。


《―――拒絶しているな》

「拒絶? あそこにいる奴が本体を持っているのにか? 確かに共鳴とは違うようだけど」

《余も自分自身から産みだした眷属たちを再び取り込むこととなったら嫌がることだろう。化身とはいえ、一度分裂したものにとっては、存在をなかったことにするのは辛いことなのだ。〈そやつの王〉は本体に近づくことで同化させられることを拒みたいのだ》

「剣のくせに人間みたいなことを……」

《案外、友のもとを離れるのを嫌がっているのかもしれんぞ。君は変なものに好かれる傾向があるからな》

「気持ち悪いことを言うな」

《……とはいえ、それはいい傾向かもしれん。その化身が君の味方をするというのならば、待ち構えているあやつに対しても十分に抗しきれるであろう》


 俺は丘の上の敵を見た。

 まだ遠くて細かくはわからないが、背格好は俺よりもややガタイがいい。

 すでに〈剣の王〉の本体を抜いているらしく、右手に大剣をだらんと握りしめている。

 だが、見た感じとしては最後の敵とは思えないが、俺は拍子抜けしなかった。

 ラストバトルなのだから、小山のような怪物が待っていてもおかしくないというのに、俺にとっては相手がそれに相応しいということが直感的にわかっていた。

 あの人影こそ、俺の敵。

 この世界の怨敵。

 争いの根源。


「ノンナ、あとは俺に任せてそこで止まれ。“オー”、絶対に絆されたりするなよ」

「え、セスシスさん……」


 俺は後方にいるノンナに向けて振り向かずに言い放った。


「それから、俺とあいつの戦いが始まったら、すぐにここから離れろ。途中でナオミとタナたちを拾って〈方舟〉にまで退避。いいな」

「え、ナオは……」

「わかっている。俺のために、時間稼ぎをしているんだろう」


 霧が晴れて、魔導力が通るようになれば俺にだって、追随しているユニコーンたちがいなくなっているのはわかる。

 それが“エフ”と“シチャー”、“ゲー”の気配と言うのならばなおさらだ。

 ナオミの性格と頭の良さはよくわかっている。

 そうであるのならば、さっきの別れ話めいたセリフも納得できる。

 さすがにそれぐらいわからないほど、俺もバカという訳ではないようだ。


「〈方舟〉にいる“ゆかり”に泣きつけば、おまえたちを守ってくれることだろう。腐ってもあいつは神様だからな」

「“ゆかり”さんが……?」

《そうだ、朱髪の娘よ。あやつは、時を司る〈紫の神〉なのだ。神そのものではないとしても、おそらくは化身か端末といったところだろう。人界で活動するには神の秘めている力は偉大すぎるからな。だから、そなたたちを家族の元へ送り届けるぐらいは、このくだらない騒ぎを後見した神の責任として成し遂げてくれるはずだ》


 どうやらノンナにはわからなかったようだ。

 神に仕える僧兵であったマイアンはわかっていたようだが、それ以外の連中にはさすがに正体までは察せなかったか。


「元々、この〈剣の王〉というアカシックレコードをぶった切れるような剣を鋳造した神があいつなんだよ。時間と歴史が混沌の泥となった海を自在に航海できるということだけで、どんなに隠しても正体はバレバレなんだけどな。どうせ、あいつに〈剣の王〉を貸したのも“ゆかり”だろうさ」

《かつて〈時の断絶〉―――〈阿迦奢の消滅〉を引き起こしてこの世界を窮地に陥れたというのに、まことに懲りない神であることよ。他の〈青の神〉、〈白の神〉、〈黒焔の神〉などが介入してこないのをいいことに。まったく、つまらない諧謔が好きな神の一柱だ》


 俺と“ロジー”はすでにことのあらましは悟っていた。

 いつ、辿り着いたのだろう、すべての真相に。

〈雷霧〉の謎解きをされたときか、〈王獄〉に入り込んだときか、“ゆかり”と名乗る〈紫の神〉と邂逅したときか、それとも〈方舟〉の中で同類を見たときか……。

 いや、もしかして本当はずっと昔からわかっていたのかもしれない。

 虫の知らせを聞くように。


「……俺とあいつは戦わなければならない運命なんだ。その戦いに、おまえたち人は一切関与できない。観ていることさえもできないだろう。だから、ここから去れ。万が一の巻き沿いにさえもなって欲しくない」

処女おとめたちはもう足手まといにしかならないのだ》


 ノンナにはここまで連れてきてもらった恩がある。

 すでに七人いた十三期の騎士たちもこいつしかいない。

 あと六人がそう簡単には死なないとはわかっていても、もう役目は終わっているのだ。

 俺をここに無傷で連れてきたというだけで。

 聖士女騎士団の最後の戦いはここで終わり。

 長きにわたった〈雷霧戦役〉には終止符が打たれる。

 俺があいつとやりあうことで。


「―――だから、戻れ」


 ノンナは哀しそうに顔をしわくちゃにした。

 責任感が服を着て歩いているだの、どんな悪辣な手段でも笑いながら選択するだの、色々と陰で言われて尊敬もされている十三期の大将はまるで幼女のように泣きそうになっていた。


「自分たちに戻れ、というのですか」

「ああ、そして生き延びろ」

「……自分たちを捨てるのですか?」

「おまえたちはもうお役御免だ。あとは自分たちの人生を生きろ。聖士女騎士団の仕事はもうない」


 つつと涙が目尻に溜まる。


「―――お嫁さんにしてくれるって言ったじゃないですか……」


 俺の知っていたノンナ・アルバイはいなくなり、感情の堰を切られたように涙を流す女の子だけがそこにいた。

 張り詰めていた凛としたものはどこかに霧散していた。

 だが、それもわかる。

 こいつらはただ騎士としての使命のためだけにここに来ていたのではない。

 俺と言うくだらない人間のためにつきあってくれていたということも。


「酷い、酷い、酷い―――わたしたちは貴方のために、ここまで来たのに、ここまでついてきたのに……」

「わかっている」

「わかっていません! 全然わかっていないじゃないですか! お願いです、捨てないでください! ずっとそばにいます! わたしもタナもナオもマイもみんな、あなたとともにいたいのに……! どうして捨てるの! ずるい!」

《そうはいってもな、朱髪の娘よ。これから余らが戦う相手は……》

「“ロジー”、黙れ。これは俺とこいつらの問題だ。うかつに口をだせば馬に蹴られて死んじまうぞ」


 そういうと、“ロジー”は黙った。

 前の幻獣王にこんな命令ができるのは対等の友達であると、こいつ自身が認める俺だけだということはわかっている。

 普通なら不敬すぎて祟られるレベルだがな。

 しかし、今は黙っていてもらわないとならない。

 なんといってもこいつらはおまえが俺の嫁とか炊きつけた連中なんだからさ。


「……おまえ、俺の言ったことを聞いていなかったのか。まあ、“ロジー”が余計なことを言ったから混同しているんだと思うが……」

「余計なこと?」


 俺はノンナの元に馬体を寄せて、その髪を撫で上げた。

 綺麗な赤い髪だ。

 いつも手入れは欠かさないといっていたな。

 こんな場所でも瑞々しい光沢を保っている。


「俺は、こう言ったんだぜ。『〈方舟〉まで戻って“ゆかり”に守ってもらえ』とな。別に国まで帰れとは一言も言っていない」

「……えっ?」

「この戦いがどうなるかは俺にもわからん。だが、時を引き裂く神器同士の一騎打ちだ。世界が―――次元さえも歪むだろう。おまえたちがどんなに離れていても、この島にいる限り影響は避けられない。だから、戻って〈紫の神〉そのものに庇護してもらえってことさ。実家やらバイロンに帰れとは言っていないぞ」


 口に出したのは、先走った俺の親友だ。


「セスシスさん……もしかして……」

「ああ、俺は絶対に勝って帰ってくるが、そうしたら、おまえら全員を嫁にもらってやるよ。だけど、重婚とかいいだすんじゃねえぞ。全員、俺の妻になって、全員俺の子供を産むことになるからな。覚悟しておけよ」


 ノンナはこくこくと何度も何度も首を振った。

 よく考えなくても俺の言っていることは破綻していて、とても正常ではない狂った理屈そのものなのだが、そんなことはどうでもいい。

 俺は約束を違えないし、こんな地の涯までつきあってくれた女たちを一人だけ選ぶことなどできない。

 どうせ、俺たちのいるここは人間の法律も道徳も及ばない異世界だ。

 好き放題やっても咎める奴なんかいやしない。

 全員を娶ってやるよ。

 ……ただ、一度だけ、とある二人の女への想いが胸に浮かんだがそれは静かに押し殺した。

 彼女たちと行く道はすでに途切れている。

 俺は俺と行くことを選んでくれた少女たちを第一に想うのだ。

 喪ったものにかまけ、今あるものを大切にしないことは罪でしかない。

 幼少から抱いていた、もしかしたら初恋だったかもしれない想いにピリオドを。

 俺なんかを選んでくれた女の子たちへ生まれた愛を育もう。


「―――〈方舟〉で大人しく俺を待て。俺の女になるっていうなら、それぐらいは当然こなしてもらわないとな」

「はい、あなた。……妻は大人しく夫のお帰りをお待ちいたします」

「他の連中にも伝えてくれよ。隊長」

「もちろんですわ」


 さっきまで泣いていたカラスが、ぱあっと咲き誇る花のような笑顔を浮かべる。

 どれほど嬉しかったんだよ、おまえ。

 俺は苦笑いした。

 正直、こんなのプロポーズでしかないのだから、それも当然か。


「じゃあな、行ってくる」

「はい。初夜の順番をくじ引きで決めておきます」

「……それはあとにしておけ」


 俺は馬首を翻して、ただ一頭の相棒とともに丘へと続く坂を上りだした。

 尻の下にいる元の幻獣王が微妙に揺れている。

 笑っていやがるのだ。

 そりゃあ、おまえにとっては何よりも愉しい会話だったろうさ。

 くそ。


「楽しいか」

《無論。ついに友も一巻の終わりだな。これでつがいもできて、子供のあてもできたというものだ。結構、結構》

「……俺が妻帯したら、おまえにも乗れなくなるし、世話もできなくなるんだぜ。騎士あいつらだって処女おとめじゃなくなるんだぞ」

《あたりまえではないかね。生物が健全な営みを続ければ、いつかは純潔を失うものだ。それを穢れたと思うか、成長と捉えるかは様々だが、それ自体は至極当自然の成り行きというものではないか。余らの眷属ユニコーンもいずれは乗り手を失い、かつての乗り手は子をなして、また新しい乗り手がやってくる。皆、ただしく理解しておるよ。ただし、純潔でなくなったとしても、彼女たちとの間に掛けられた絆の橋はずっと残り続ける》

「それでいいのか。寂しくないのかよ?」

《ユニコーンとは、力なき幼子の護り手であり、か弱き少女が夫となるべきものを見つけるまでの保護者なのだ。それで十分だよ》


 少しだけ、俺は感動した。

 ずっと長いこと、ユニコーンなんてものはただのおかしな駄馬の集まりだと思っていたからだ。

 頭の中がピンク色をした変態以外の何物でもないとまで断定していた。

 見直したというべきか。


「……でも、それはただのお父さんじゃねえのか?」

《やかましいわ》


 俺のツッコミに“ロジー”が笑いながら応えた。

 王様らしからぬ、俺のものと似たような返しで。

 つい笑いがこぼれた。

 楽しかった。

 やはり、俺にとっておまえとおまえの眷属たちは最高の親友だ。


「十年ちょっとの付き合いか。……最後はおまえと一緒ってのがサイコーだな」

《神話の時代から千五百年は存在してきたが、余は君と居るときが一番楽しかったぞ》

「おまえが引きこもり過ぎだったんだよ。たまには〈幻獣郷〉を出ればよかったのに」

《同類が何を言うかね。友にだけは言われたくないな》

「……確かにその通りだ。では、今度は次元の彼方までつきあえよ、親友」

《余とて暴れまわるつもりなのでぼんやりとしすぎて振り落とされるなよ、晴石聖一郎》


 バカ話をしながら、ついに俺たちは丘の頂上に辿り着いた。

 そこには一組の騎馬が待ち構えていた。

 何もすることなく、じっと律儀に俺たちが到着するのを待っていたようだった。

 

「よお、やってきてやったぜ」


 長年疎遠になっていたが、深い付き合いのあった友達に対するように俺は手をあげて挨拶をした。

 そいつはまだ無言。

 騎乗している四足獣は馬というよりも鹿と似ているが濃い緑色の皮膚を持ち、ところどころに黄金の毛が生えていた。

 蹄が異常に大きく、こちらは牛に近い。

 細長い頭部は二本の角の生えた獰猛な犬のようだが、こちらを見つめる双眸には明らかな知性の光がある。

 野生ではなく、知性の。

 少なくともユニコーンに近しい聖獣であることは確かだ。


《麒麟だな。友ならば知っているであろう。―――しかし、またしても余の世界にはいない神獣を用意しおって》

「知っているさ」


 身に着けているものは、俺がまとっていた〈阿修羅〉に近しい魔導鎧だった。

 黒とオパールで装飾された華美なまでの意匠を誇る、鋭角な飾りを備えた防具。

 手にしているのは、やはり鈍色の神器―――〈剣の王〉。

 今までに見た二振りの化身とほとんど変わりがない。

 唯一違いがあるとすれば、わずかに大振りということか。

 ただし、やはり真の所有者が手にすれば重みというものがなくなるからか、とてもサイズに反してとても軽そうに見えた。

 やはり近づくにつれて、俺の手の中の化身も小刻みに震えていく。

 神器とその分身ともいえる存在だ。

 やはり普通ではないのだろう。


「待たせたな」


 すると、神器の所有者は頑なに閉じていた口を開いた。


「このタカマガハラでは時間は無意味だ。僕はいつまでもおまえを待っていたし、ついさっき待ち始めたばかりでもある」

「そんなもんか」


 俺は、そいつの黒い瞳を見つめた。

 ある意味では見慣れた感情が浮かんで燃えていた。


「おまえは状況を読み取れているよな? 少なくとも、そこまでバカではないことはわかっているが、もしかして何も把握できていないとなると、これから僕のやることが無様で滑稽すぎることになるから、その確認だけはしておきたい」

「不安なのかよ。おまえならわかっていて当然だと思っているんだが、それでもか?」

「あたりまえだ。僕が知っているのは、おまえの客観時間で十年以上前までのことだけなんだ。それ以降は別人だからな」

「? まあいい、了解。なら、その辺は手短に済ませよう」


 疑い深い目の前のやつに、どうやって説明しようかと一瞬だけ思案したが、面倒なので簡単に済ますことにした。

 どうせ、あいつは俺のことをよくわかっている。


 なぜなら、「あいつ」は「俺」なんだから。


「―――〈剣の王〉という神器を使うためには、こちらの世界の肉を持ち、他の世界の魂

を持つ存在―――この世界の法則に縛られない一個の〈存在〉が必要だと皇帝は言っていた。この世界の法則である、時の流れ―――すなわち歴史に記述されていないもの、〈剣の王〉の支配から逃れられることができるもの。そのために異世界から〈妖魔〉を召喚していたということだった」

「……」

「だが、すべての魔導を知り尽くした帝国が何千もの〈妖魔〉を召喚しても、結局は俺以外の使い手はみつからなかったという。そして、すべてを知っている“ゆかり”は俺だけが唯一の成功例だと言っていた。つまり、俺以外に〈剣の王〉を振るえるものは出ていないというのが結論だ」


 俺は深呼吸をして言った。


「つまり、そうやって〈剣の王〉を握りしめることができるというだけで、おまえはすなわち「俺」と同一人物でしかありえないんだよ。―――今から何十年後、何百年後の「俺」なのかは知らないが、すくなくともおまえと俺はもともと同じ晴石聖一郎であったことは確実だ」


 ようやっとたどり着いた真相ではあったが、答え合わせを求めた側は平然とそれを受け止めていた。

 口角を吊り上げて、鋭い乱杭歯を見せつける醜悪な笑みは俺のものとは思いたくないほど残忍な有様だったが。


「……そうさ、ただおまえは思い違いをしている。僕は今のおまえのその後なんかじゃない」

「―――なんだと?」


 そして、奴が言い放ったのは衝撃的な台詞だった。


「僕はおまえがザイムでボロ雑巾のように脱ぎ捨てた、〈肉体〉なのさ! 女の肉体を乗っ取って第二の生を謳歌し始めたおまえと異なって、ただのゴミとして焼却炉に捨てられた〈肉体〉にかすかに残った魂の搾りカスが僕なんだよ! だから、僕はおまえを呪う! 憎む! 嫌い続ける! おまえを必要とするこのおぞましい世界を根源から破壊し尽くしてやる!」



 ―――かつての俺の〈肉体〉だったものは絶叫した。






「少しでもおまえと関わりがあるというだけで、この世界は反吐しか出ないほどに気持ちが悪いんだよ!!!!」




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