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聖贄女のユニコーン 〈かくて聖獣は乙女と謳う〉  作者: 陸 理明
第十六話 騎士たちの長い一日
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レレの冒険

[第三者視点 〈丸岩城〉]


 ごく少数の騎士や団員しか知らないはずの抜け道を通って、人影が一つ、〈丸岩城〉から出ていこうとするが目にとまった。

 後ろ姿しかわからないので、それが誰なのかということはわからない。

 ただ、レリェッサ・シーサーことレレは、その行動に不審なものを感じ取った。


(おかしいな。城の中がこんなに慌ただしいのに、こっそりと何処に行く気なんだろう)


 レレは周囲を見渡した。

 彼女以外は誰もいない。

 頼りになる年上を探しに行っていたら、きっとあの人影を見失ってしまうだろう。

 ほんの一瞬でレレは決断を下した。


(あたしだけでも後を追おう)


 出来るのならば、彼女の体術の師匠であり、あとで部屋に訪ねる予定だったマイアン・バレイに報告したいところだが、彼女の勘は珍しく危険信号を発していた。

 あの人影を放っておくことはきっとまずいことになる、と。

 動きづらい騎士のスモックを脱ぎ捨て、常時身につけているナイフ、そして短鞭と短弓を手にしてレレは後を追うことに決めた。

 スモックは目立つところに置いておいた。

 誰かがすぐに気がついて追って来てくれるかしれないからだ。

 用心に越したことはない。

 すぐに頑丈な窓枠を乗り越え、地面に躍り出る。

 相手はこちらを警戒していないようで、すぐに追いつくことができた。

〈丸岩城〉の脇にある、沼地のある密林のような森に入っていく。

 あの中にはユニコーンたちの馬房があるので、普段は団員たちは立ち入りが禁止されている区域だ。

 そんな場所にわざわざ入っていく。

 しかも、月が明るいとはこんな夜中に。

 なんのためであろうかと、レレは首をひねった。

 そもそもこんな夜中なのにレレが目を覚ましているのには理由があった。

 夕方から立て続けに〈丸岩城〉にやってきた二騎の早馬が原因である。

 一騎は戦楯士騎士団から、もう一騎は王都からの使いであり、しかも彼女の敬愛する姉たちの同期だという。

 二騎の早馬がどんな報告をもたらしたかはわからなかったが、同時に城内は完全な臨戦態勢に入った。

 騎士たちは一箇所に集められてミーティングが始まり、他の団員たちは付随する武器・糧食の配分・確保のための計画を立て、警護役たちは全員が物見の塔から出て正門の護衛に入った。

 普段は雑用を引き受けているレレはさすがに子供ということもあり、仕事としては騎士団付きのメイドであるベスとともに大量の夜食の準備に回された。

 彼女が入団した頃にはベスは厨房の一画を任されており、難民窟の味付けが薄くてまずい料理で育った身としては天上のご馳走のような料理を振舞ってくれる先輩であった。

 ただ、ベス本人としては不満がないわけではなく、よく他のメイドとしての業務についての愚痴をレレに聞かせ、そのたびに「ベスさん、大変だねえ」という毒にも薬にもならない感想をほぼ強制されている。

 十一歳のレレとしては、あれだけ料理ができるのだから別に構わないだろうになどと思うのだが、大人というのは複雑なものだと思わざるを得ない。

 それでも夜のこのぐらいの時間になったら解放され、マイアンにあった後、自分の部屋に戻るところであった。

 マイアンには気功術のための調息のコツをいつも習っていることから、その進行状況の確認を頼もうと思っていたのだ。

 気功術の達人である十三期の双璧の指導のおかげで、最近のレレは〈軽気功〉と珍しい〈断気〉の二つの技術がみるみる伸びている。

 もともと兄のロランとともに森で狩人の真似事をしていたせいもあってか、彼女の身軽さはある意味で間者に近い素質があったのだ。

 おかげで先を行く人影には尾行がまったく気づかれない。


(尾行を警戒して〈気当て〉もしないなんて……。ノンナ姉さまが見ていたら大目玉ものだぞ)


 人影はほとんど後ろを警戒することもしない。

 あまりの無警戒さに逆にレレの方が心配してしまうほどだった。

 前を歩くものは、フードつきのマントを着ているせいでどんな格好をしているかはわからないが、歩き方や身のこなし方からみておそらくは騎士。

 腰のあたりが盛り上がっているので、おそらくは護身用の剣を佩いているのだろうが、それにしても無用心だ。

 この段階に達して、もしかして警戒していないのではなく、警戒することすら考えられないほど何かで頭がいっぱいなのではとレレは想像した。

 せかせかした歩き方がどうみても焦っているように見えるからだ。

 尾行を続け、森の中央よりはやや離れた地点に達した時に、怪しい騎士らしき人影は少し開けた場所に出て声を出した。

 周囲をはばかるような小声だったが、間違いなく誰かに呼びかけるものだった。


「マセイテン、出てきなさい。……マセイテン!」


 その声を聞いて、レレは人影の正体に思い至った。

 十四期の騎士の一人―――ルノエ・ビルスタンであった。

 レレが後ろ姿で気づかなかったのは、彼女にとっての姉貴分ともいえる十三期の騎士たちと違って、十四期の面々はまだ自分たちのことで手一杯で幼い彼女まで手が回らず、あまり接触がないからであろう。

 しかも、難民出身のレレと違って、ルノエとエレンルの二人はビルスタン家とジイワズ家という大貴族の出身であり、なんとも話しかけづらい身分差があった。

 エレンルは、以前行われた演習以来、かなり同輩とも溶け込んでいたが、ルノエはまだまだ距離を置かれていた。

 それだけでなく、カマナ奪還作戦での従軍後、実戦の恐怖を理解したからかめっきり口数も減り、騎士団の中でも孤立していたということもある。

 彼女と親しくなっていた団員が〈雷馬兵団〉の襲撃で死亡したことも理由としてはあるのだろう。

 他の面子に関しては教導騎士の懸命のカウンセリングの甲斐もあって、ほとんど回復していたが、ルノエだけは教練に支障をきたすほどに落ち込んだ様子が続いていた。

 そのルノエがどうしてこんなところに来たのか。

 レレが理由を知りたがっていると、ルノエが呼びかけた方向にまたも一つの人影が現れた。

 今度こそ、彼女の知らない人物だった。

 それはそうだろう。

 身長六尺(約180センチ)ほどの、都会風の洒落たシャツとベストを着て、山高帽を被った男性だったからだ。

 シャツの襟元と袖口には見たこともないようなひらひらしたフリルがついていて、手にした杖には赤く輝く大きな宝石がついている。

 そして、ズボンには垂れ幕のような刺繍のされた布が翻り、とうていまともな人物とは思えない。

 顔はやけにこざっぱりとしているが、凹凸のない造りをしており、一見しただけでは魚のようにも見えるが、通常の基準で言えば端整な壮年といえるだろう。


「お久しぶりですね、お嬢様。おや、どうなされました? 表情がきつくなっておりますよ」


 男は慇懃な口調で言った。

 口調だけなら、どこかの身分の高いお屋敷の家令のようである。

 どうやら、マセイテンというのはこの男の名前らしい。


「どうしたですって、白々しい。私はあなたに聞きたいことがあったのよ。二ヶ月以上、合図もせずに放置していたくせに」

「いえいえ、お嬢様。とんでもございません。私がお嬢様を放置することなどありませんよ。最近連絡が出来なかったのは、聖士女騎士団が新しい基地に移られたせいで、接触方法が変わってしまったせいなのですから。そして、この間ようやく連絡方法を確立できたばかりなのです。したがって、どうぞご容赦ください」

「……慰問袋に紙切れを隠すだけにそんなに時間がかかったって言うの?」

「ええ、まあ。お嬢様方がそこの地の底の城に移ってから、慰問袋やらの補給物資への検閲が厳しくなりまして。ばれないように工夫を凝らすのが、一苦労なのでありますよ」

「それよ」


 ルノエがにじり寄った。

 顔にははっきりとした怒りの表情が浮かんでいる。

 少なくとも彼女は、マセイテンという慇懃な男のことを全面的に信じてはいない。


「検閲が厳しくなったというのは、〈雷馬兵団〉の襲撃後のことよ。そして、それは〈雷馬兵団〉が私たちの本部を襲う際に、私たち身内しか知りえない情報を元にしていたことはわかっている」

「ほお」

「私が言いたいことがわかっているでしょう、マセイテン」

「いえ、まったく」

「……私はお祖父様の言いつけで、聖士女騎士団(ここ)に入団した」

「よい孝行ですな」

「そして、お祖父様の言いつけに従い、騎士団のちょっとした情報をおまえを通して報告し続けた。それはたいてい、どうでもいい内輪の話だし、機密でもないようなことだから、単にお祖父様が私のことを心配して色々と知りたがっているだけなのだろうと思っていた」


 レレは眉をひそめた。

 ルノエの祖父といえば、ビルスタン伯。東の大貴族だ。

 ザン家のオオタネアでさえ、やや接し難い相手と言われている。

 そんな大貴族がうちの情報をなぜ、そんなに知りたがるのか。

 孫娘を危険に晒してまで。


「伯爵様はたいへんお喜ばれておりました。愛する孫娘であるルノエ様が心配で心配でたまらないからです」

「お祖父様が私のことを愛しているはずがない。大勢の孫の一人でしかない私のことなど。私はお祖父様の言いつけで仕方なくしていただけだ」

「左様で」

「……そして、おまえに伝えた情報の中には〈騎士の森〉の東門の抜け方の話があった。〈雷馬兵団〉はその情報を元にして襲撃をおこなってのではないか?」

「まさか。なぜ、〈雷馬兵団〉とやらがその情報を知っていたかは私にはわかりませんが、ただの偶然でありましょう。お嬢様に私が門のことを聞いたのは、単に〈騎士の森〉に私自身が伺わなければならない場合に備えてのことです。残念なことに、その用心は灰燼と化してしまいましたが。ええ、お嬢様か泊まっておられた宿舎と一緒に燃えてしまいましたね、もったいないことです」


 主の孫娘に糾弾されているというのに、マセイテンには焦った素振りはない。

 普通なら本当に関係ないのかと思ってしまうほどの動揺のなさだった。

 だが、その口調の奥底に潜む、からかいと嘲笑のニュアンスは鋭いものには容易く読み取れた。

 マセイテン自身、隠す気がないのだろう。

 彼はルノエを完全に嘲弄していた。


「……おまえ、お祖父様の配下の分際で、孫娘の私を愚弄する気か?」

「とんでもございません。私、雇い主のお孫さんを愚弄することなど決してしませんよ。雇い主のはね」

「なんですって!」


 マセイテンの雰囲気がふっと変わった。

 さっきまでの軽さが消え、恐ろしい程に冷たい印象になる。

 だが、彼を追及することに必死になっているルノエはその変貌に気がつかない。


「お嬢様」

「なによ!」

「お気づきになられていないようですから、わざわざ忠告させていただきますね」

「なに?」

「私はね、ビルスタン伯の使用人ではございません」


 ルノエの顔が上がった。

 ようやくマセイテンの変化に気がついたのだ。

 だが、それは遅かった。

 慇懃な洒落男は、にやりと邪悪な笑みを浮かべた。

 そのシャツの胸元が触りもしないのにいきなりボタンが外れると、黒い何かが勢いよく飛び出し、ルノエの咽喉元にまとわりつく。

 レレの場所からは黒い布のようなものに見えたが、当の本人であるルノエにはそれがまったく厚みのない影のようなものだと理解できた。

 ヒラヒラと動くが横になると薄すぎて厚みがみえないのだ。

 まさしく二次元のものとしか思えない奇っ怪なものだった。

 しかし、それは確実に物理的な力を持ってルノエの首にまとわりつき、彼女の首を絞め続ける。

 あっという間に意識がかすみ始める。

 腰に佩いた剣を抜くことさえもできない。

 マセイテンは一歩も動かず手を上げてもいないのに、彼の胸元から飛び出した影だけがまさに騎士の息の根を止めようとしていた。


「ぐっ」


 ルノエは苦しそうに呻くが、その青くなる顔色を見てもマセイテンはただ笑い続けるだけだった。

 楽しんでいる。

 自分が死ぬのを愉悦に浸って見物する男にゾッとしながらも、ルノエは抵抗しようとするがもう身体に力が入りそうもなかった。

 十四期の騎士ルノエ・ビルスタンの生命が完全に尽きようとした時、ばっとマセイテンが後方に下がった。

 一瞬遅れて、その足元に一本の矢が刺さる。


「どなたです?」


 慌てた様子もなくマセイテンが問いかけるが、答えはない。

 彼は足元の矢がサイズからして短弓から放たれたものであることを理解すると、ルノエを苦しめていた長い影を胸元に戻した。

 敵がいる以上、すでに気絶しているルノエの始末よりもそちらを優先しなくてはならないからだ。


「出てきなさい。正々堂々と戦いましょう」


 白々しくマセイテンは話しかけた。

 そんなつもりは欠片もないが、敵は森の藪の中に潜んでいるのに自分だけが姿を晒している状態の不利は理解していた。


「まったく、跡をつけられるとはこのお嬢様は本当に役に立たないですね」


 一方で、短弓を放ち、ルノエの生命をギリギリのところで救ったレレだったが、その後の行動をどうするかは決めかねていた。

 このまま彼女が逃げ出せば、気絶しているらしいルノエは間違いなく殺されることになる。

 しかし、子供でしかない彼女が、あのどう見ても恐ろしい男と戦うことは無謀にも程がある。

 やはり誰か信頼できる年上を呼んでおくべきだった。

 隠れている限り、〈断気〉している彼女を見つけることはできそうもない相手だが、それでは膠着状態が続くだけ。

 どうすればいいか、経験のない彼女にとっては一秒が無限に思える時間だった。

 仕方なく、レレは少しだけ藪の中を這いずり、そしてこちらに側面を向けているマセイテン目掛けてまた矢を放つ。

 だが、こちらが見えているはずもないのに敵は矢を射った瞬間に躱しきった。


(どうしてあたらないの!)


 レレにはわからなかったが、マセイテンは〈断気〉しているレレが短弓を構えた一瞬に漏れる殺気を感じ取って動いているのだ。

 驚くべき集中力と言えた。

 理屈がわからないレレにとっては魔法のような動きであった。


(どうしよう。ルノエさんを見捨てることはできないし……。かといって子供のあたしになんとかできるはずないし……)


 そんな思考に心を囚われた瞬間、レレは自分の足元に人の手のひらの形をした影が近づいていることに気がついた。

 輝く月光がここまで黒く影を浮かび上がらせているのだ。

 生きているように蠢く影が、たちまち実体化してレレの脚首を掴んだ。


「きゃぁぁぁ!」


 レレの叫びはそのままドップラー効果で流れる。

 影が強引にマセイテンの方へ彼女を投げ飛ばしたからだ。

 それでも咄嗟に〈軽気功〉を使い、身体を木の枝のように軽くして着地の負担を減らす。

 足から着地は出来たが、運悪くそこはマセイテンの目の前だった。

 ニヤニヤ笑う大人の男が、飛び出してきた幼女を上から見下ろす。


「おやおや、こんなお子様が敵でしたか」

「なにを……!」


 反論しようとしたレレの腹をマセイテンが蹴り飛ばした。

 小柄な上に膝立ちであったことから、ちょうど蹴りやすい体勢にあったとはいえ、大柄な大人がしていい暴力ではなかった。

 ひどい衝撃にレレはゴロゴロと地面を転げまわる。

 ダメージ自体は〈軽気功〉のおかげで殺せたが、瞬間に走った痛みは止められない。

 腹を抱えて身悶えるレレにマセイテンが近寄る。


「聖士女騎士団も人手不足なんですかねぇ」


 今度は彼女を靴の踵で踏みにじろうと膝を上げたが、軸足とした左足首に熱い痛みが走ったのでマセイテンは後ずさる。

 よく見ると、幼女の手には半丈(1.6メートル)ほどの長さの短い革の鞭が握られていた。

 それで彼の足首をひっぱたいたのだ。

 鞭の痛みは慣れていないものには異常なほどに刺激を発する。

 場合によっては肉が爆ぜるほどの傷を与えることもある。

 小さな女の子が少しの力で振るうには有効な武器でもあった。


「舐めた真似を」


 マセイテンがレレの鞭を警戒しつつ、再び、襟元に手をかける。

 レレは痛みに耐えながら起き上がり、少しだけ動いて倒れたルノエとマセイテンの間に入った。


「ほほお、その残念なお嬢様を助ける気ですか? 幼女ながらあっぱれです。私、そういう健気な子供が好きですよ。もっとも……」


 マセイテンは顎を上げて、見下しながら吐き捨てた。


「そういう健気な子供に一生消えない傷を与えるのも、好きなんですよね」


 レレが鞭を構える。

 短弓はさっき影に投げられた時に捨ててしまった。

 ついでにナイフも。

 今の彼女の武器はもうこれだけだ。


「そんな鞭一本で私に立ち向かうなんて、おバカさん」


 マセイテンの嘲笑を、レレは不敵な笑みで返した。


「ふーんだ、あんたは知らないでしょうけど、あたしはもっとサイアクな状態になったことがあるんですからね」

「ほお、あなたと私の彼我戦力差以上の状態など、普通はないと思いますけどね。男の大人と、女の子供。〈妖帝国〉の魔道士である私と、戦技も覚束無いお子様。絶望的な戦力差じゃあ、ありませんか」

「……あたしは、あんたみたいな連中を相手に一人で立ち向かった人を知ってる。嵐みたいな敵の群れを食い止めた人を見ている。そんな勇者の妹として恥じない戦いができると信じている」


 レレは襟元の騎士の徽章に触れた。

 それは彼女のもう一人の兄からもらった大切なものだ。

 いつも勇気をくれる品だった。


「西方鎮守聖士女騎士団第十五期の騎士、レリェッサ・シーサーは、今、あんたの敵に回る!」


 彼女は誓った。

 怯まない、と。

 その幼女の決意を嘲弄しようとマセイテンが口を開きかけた時、


「よく言った、レレ。さすがは拙僧の弟子だ」


 美しい赤錆色の月明かりの下、黒い影帽子を足元に伸ばしながら、徒手空拳の少女騎士が降り立つ。

 血の色の月光が頬を染め、少女の美貌を惜しみなく引き立てていた。

 豪奢な金髪がなびき、褐色の肌を輝かす。


「西方鎮守聖士女騎士団第十三期の騎士マイアン・バレイ。異国の残忍な男よ、我らの妹に手を出そうとした報い、その生命で償ってもらおう」



 ―――ここに、拳士と魔道士が相対した。

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