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神「賢者が魔法を使えるなんて、誰が決めた?」  作者: 源泉
第三章:関連ワード「光」「影」——結果が揺らいでいます

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7 ほたる への こうげき!(メンタル)

リテナは村を見て回るうちに、気になる所へ吸い込まれるように寄り道していった。


自然と、ケンサクとホタルの二人で歩く形になる。



「光の化身、か」



ケンサクは村人の話を思い返しながら、祭りの中心にあるというそれを探す。


そして——すぐに見つかった。

村の中央に立つ、石で組まれた背丈ほどの塔。


灯籠のようなその隙間から、ぼんやりと光が漏れていた。


森の中のこの村が昼でも薄暗くならないのは、この光のおかげなのだという。

近くにいた村人が説明してくれる。



「普段は布を何重にも巻いて光を抑えてるんですけどね。

祭りの日だけ、何枚か外して“強い光”をいただくんですよ。

全部外すと目が潰れかねませんから……勇者様も私たちだけでは絶対に外すな、と」



ケンサクは祭壇を見つめながら、ふと思いついたように口を開いた。



「……ホタルの称号、確認してもいいか?」


「え? うん、どうぞ」



この世界では、相手をじっと見つめると頭上に名前と職業が浮かぶ。

そしてケンサクとホタルだけには、“称号”も見える。

——その者が持つ本質や、他者から与えられたイメージが映る特別な項目だ。


そして、ホタルの頭の上にゆらりと文字が現れた。



「……“この世界を照らす無限の光”」



ホタルが自分につけた称号——それをみて記憶を思い起こす。

神の部屋で聞いた、最初に作られた仮の肉体について。


あまりに光が強すぎて、勇者に封印されたと聞かされた存在だ。

ケンサクは祭壇に目を向けた。



「あれ……ホタルの“最初の身体”じゃないか?」


「ぎ、ぎくっ」


「その“ぎくっ”って、声に出す必要ある?」


「か、隠してたんだけど……ばれちゃったかぁ」

「なんで隠してた?」



ホタルの光がしゅん、と弱まる。



「……勇者がさ。私の力作の体を勝手に封印して、勝手に村にプレゼントして……

なんか……複雑なんだよ……」



ケンサクは薄く笑う。



「まあ、その気持ちは分かる」


「でもまあ! 村の人が喜んでるなら、それでいいんだけどね!!」



急に元気を取り戻して、ホタルは祭壇の周りをぶんぶん飛び回る。

そして塔の前まで案内するように光を揺らした。


塔の内部には、布に幾重にも包まれた“何か”が入っている。

そこから強烈な光が滲み出ていた。



「来たよ……私のボディ」


「直視すると目が潰れるぞ」


「今の悪口っぽくない!? 私だよ!? 私の体だよ!?」


「いや注意しただけなんだが……」



ケンサクはふと思いついたように呟く。



「……つまりこの中に“動かない身体”が入ってるんだよな?」


「まあね」


「人型?」


「もちろん。ちゃんと作ったもん」



数拍おいて——ケンサクは言った。



「それ……もしかして、死体?」


「言い方考えて!! デリカシー!!」

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