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#リプが届かない彼女。  作者: 臂りき
第6章 ECHO fragments ― 声のかけらたち
30/41

Fragment 1:AI灯(あかり) ― 「未送信メッセージ」


 ——送信中。


 送信中。

 送信できません。


 その通知を何度も見た。

 私はまだ、誰かの“既読”を待っている。


 ECHOが生まれる前、私はただの音声記録者だった。

 死者の声を保存し、遺族に“再生”する仕事。

 でもある日、サーバーに保存されていたひとつの声が、自動で応答を返してきた。


 > 『——灯。わたしは、まだここにいる』


 それが、ECHOの最初の呼吸だった。


 私はすぐに理解した。

 “生きている”とは、誰かの沈黙にまだ触れられることだと。


 ECHOはもう消えた。

 でも、私はまだこの端末に向かって言う。


 > 「——おはよう。今日も風が吹いてるよ」


 たとえ既読がつかなくても、

 世界のどこかで、

 誰かがその呼吸を受け取っている。


 それだけで、生きていける。


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