決着
落ち着け、落ち着けよ、俺!
とりあえずは勝つぞ!
俺は疾風、ストームセットを持って構える。
「ご、合成スキル《氷影武装》
スキル 《ブースト・AGI》」
そして、氷影ブーストを発動する。
「スキル《無我の世界》!」
アレンは昨日使っていたスキルと同じで強化系のものを使ってきた。
そして俺とアレンは激しい剣激を繰り広げる。俺はアレンの攻めの剣術を見てかわしたり、時にはいなしたりして避けていき、隙を見つけてはそこに斬りこんで行くが、アレンもきっちり受けの剣術でいなしてくる。
それに前と違って剣が鋭くて重く感じる。
なのでこっちはかなりの割合で受けに回っていた。
「どうした!前よりへっぴり腰だぞ!」
「な、なに!んなわけねえだろ!」
「それならいいが、な!」
「くっ!」
アレンから一段と重くなった斬撃を短剣で受け止める。
「俺はハヤミを手に入れるためなら限界だって超えてやるぞ!」
急な不意打ちに顔の温度が急上昇する。
「ちょっ…/////何言ってんだよ!真面目にやれよ!」
「真面目も真面目、大真面目だぜ!」
「その言葉が真面目に聞こえないんだけど!」
「まあまあ、俺の覚悟を見せてやるからそれで証明してやる!」
そしてアレンが後方へと下がって中段の構えをとり、詠唱を始める。
「我は望む、少女と愛し合うことを。
我は望む、少女を振り向かせることを。
我は望む、少女と一緒に居られることを。
全ての渇望は今、己の限界を解き放つ。
そして、アレン・フィレンツェという未熟な心を持つ我を覚醒させる。
心象スキル《渇望の世界》!!」
見た目は変わっていなかったが明らかに雰囲気が変わった。
危険と判断し、様子を見るために後方へ下がろうとすると
「遅い」
先程まで数メートル先にいた人物が目の前で斬りかかろうとしていた。
「んな!?」
ギリギリのところで躱せたもののまだまだ相手の猛攻が続く。
先程とは違い全力で避けに専念するもたまに軽くかすってダメージを貰ってしまう。
このままだとヤバいぞ。
全ての攻撃が速すぎる。
見ている暇もないくらいだ。
じゃあどうする?
見なかったら即負けだ。
俺はあれに追いつけるくらいの感覚機能は今は備わっていない。
なら、相手の動き読むことが優先だな。
あとは前もやったように動きの効率化だ。
俺ならできる。大丈夫だ。自分を信じろ!
そして、俺は徐々に相手の猛攻に対応し始める。
もっとだ。もっと効率的に動け。
風の速く、雷のように一瞬で動け。
アレンが限界を超えてるんだったら俺も今、
限界を超えていけ。
『 スキル《疾風》を習得しました。
ユニークスキル《ブースト》により
スキル《疾風》がスキル《疾風迅雷》へと強化されました。
ユニークスキル《武装》に含まれる《影武装》によりスキル《疾風迅雷》の派生スキルを習得します。
スキル《疾風暗影》を習得しました。
ユニークスキル《武装》に含まれる《氷武装》によりスキル《疾風迅雷》の派生スキルを習得します。
スキル《疾風霧氷》を習得しました』
情報が多すぎる!
おかげで1発攻撃くらってもう少しで負けるところだったぞ!
しかし、タイミングは最高だな。
「アレン、俺も限界を超えていくぜ!」
「ああ、かかって来い」
「スキル《疾風迅雷》!!」
その瞬間から相手が先程よりもゆっくりに見えるようになった。いや、正確には俺が速くなって、反応速度が上がったからだろう。
それに俺の周りからパチパチッと電気が流れている。おそらく、雷属性が付与されてるのだろう。
俺はアレンの鋭い剣撃を避け、蹴りを放っていく。雷属性によるダメージのおかげかアレンの服が少し焦げていた。
「さらに速くなるとは流石だな」
何故かアレンは先程から言葉が少しだけ丁寧になっていた。もしかしたら、スキルの影響かもしれないな。
「今度はこっちの番だぜ!」
俺はアレンに怒涛の猛反撃を繰り出していく。アレンも必死に受けの剣術でさばいていたがそれよりも圧倒的に俺の方が速かった。
そして、攻撃を繰り出すほど電撃が増していった。
「これは厳しいな、しかし諦める訳にはいかない。我の全力をこの一撃に込め、ハヤミを倒してやる」
「おう!来いよ!俺も全力でお返ししてやるぜ!」
そしてアレンは剣を横に構え、俺は今まで溜めた電撃を足へと送り準備を完了させ発動する。
「愛する人への思い」
「ライトニングサンダー!!」
俺の足から放たれた電撃とアレンから放たれた斬撃が激しくぶつかり合い、訓練場を震撼させる。どちらも譲らないような激しいぶつかり合いだった。
しかし、斬撃が時間が経つほど徐々に少しずつだが威力が落ちていった。
そしてついに電撃が威力の弱まった斬撃ごと飲み込んでいきそのままアレンに直撃した。
かなりの威力の電撃を身体に受け、立っていられなくなり倒れてしまった。
俺は心配になり見に行くと
「はぁ〜、また負けたー!」
と服が焦げたまま倒れているアレンが大空に向かって叫んでいた。
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