告白
こ、こ、婚約者だってぇ!!!
「あ、あ、アレン!えっと…何でそういうことなったか教えてくれないか?」
俺は慌てながらもアレンに尋ねる。
「この国には王族が20歳になるとある大会が開かれるんだよ。それは夫婦でしか参加できなくてな、そこについに『剣聖』が出るんだよ!だからどうしても参加したいんだよ!!」
なるほど、そういうことなら婚約した方がいいのかな?クエストのような気もするし、てかあのおじいさんの頼みごとはクエストじゃなかったのか?このゲーム分からないところ多いな。ん?けど夫婦で出れればいいんだったらそもそも俺じゃなくていいよな?
「アレン、別に俺じゃなくてもいいんじゃないのか?」
「俺より強い女はそうそういない!」
あーそういうことか!自分よりも強くて条件にも合う、一石二鳥の人物が俺ってことか。
そうなら別に俺に勝たなくても一時的に婚約者になるくらいやってあげるのにな。
「そういうことなら勝負なんかせずとも婚約者になってやるぞ。大会終わるまででいいんだろ?」
話している間にアレンの顔がコロコロ変わったな。最初は少し不安そうに聞いていたのに急に満面の笑みになって最後には呆れた表情になったぞ。どういうことだ?喜ぶと思ったのに。
「俺がそんな節操なしに見えるか?」
「おう」
俺は間髪入れずに返す。
「どこがだよ!」
アレンはショックを受けたような顔しながらもすぐさま反論する。
「会って2日の人に婚約者になってって言うところかな」
図星をつかれたのか無言のまま顔をしかめていた。
「それに大会に出るためとはいえ、好きでもない人を婚約者にするのもどうかと思うぞ」
するとアレンが覚悟を決めたような目をした。
「この鈍感女!」
「んな!?どこが鈍感なんだよ!そもそも察する場所なんてなかっただろ」
「そういう所が鈍感なんだよ!普通、好きな人以外を婚約者に選ぶか?選ばないだろ!」
「でもそれじゃあ…そういうことみたいじゃないか」
アレンが言っている意味を理解すると徐々に恥ずかしくなり後半にいくにつれて声が小さくなっていった。
「ああ、そういうことだよ。緊張してた俺が馬鹿らしくなってきたぜ。やっぱり鈍感女には正面突破が1番いいみたいだな!
いいか、俺はハヤミのことが好きだ!!
生意気な俺相手に面倒見てくれるところも
迷惑かけたのに嫌そうにせずに笑って接してくれるところも
あんなに強いくせして性格は結構抜けているところも
俺相手に気軽に接してくれるところも
全部好きなんだよ!!」
俺はかぁぁぁと頬を真っ赤にしていった。
「〜〜っ/////…ちょっと待ってたんま!これ以上は心臓に悪い」
心臓がドキドキしすぎてうるさい。
マジでこれ以上言ってきたらどうにかなりそうだ。
しかし、俺の気持ちとは裏腹にアレンは続行していく。
「確かに関わりは2日しかないし短いけれど
それでも好きなんだよ。
だから今日、俺が勝ってハヤミには俺だけの婚約者になってもらう。
ほら、さっさと始めんぞ!
俺の覚悟を受け取りやがれ!!」
アレンが俺のこと好きだって自覚しただけでも心臓がおかしくなりそうだ。
いや、それよりもアレンはNPCのはずだろ。
何で告白してくるんだよ。それに俺は男だ。男とは…男とは付き合えない…はずだ…よな。
「〜〜っ/////ああー!もう!こうなりゃやけだ!とりあえず勝ってから考える!」
恥ずかしすぎてオーバーヒートしそうなのをすぐさま戦闘モードへと切り替えようとする。
こうして俺とアレンの婚約を賭けた戦いが始まった。
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