絶望と希望
新作として「インディビジュアリティー・グロース」を出していますのでそちらもよろしくお願いします。
必殺技を考えてもFateと似たようなものしか思いつかないから辛い。
最初から全力で行くしかない!
「スキル《影武装》!」
「スキル《武装・影武装》!」
これでステータスが爆発的に上がったから、あとは《気配遮断》を織り交ぜて全速力で相手ぶつけるだけだ。
「スキル《気配遮断》!」
裏ボス戦で見せたくらいの速さで相手に近づいてそのまま蹴りを入れようとする。
「あなた、速いですね」
ゾワッと血の気が引いていく。
この悪魔は《気配遮断》している俺を見えてるかのようにこちらを向いて言ってきたのだ。
「ですが私の方が速いですね」
その言葉ともに相手は一瞬で蹴りを入れて、俺を壁にぶっ飛ばした。
俺は苦痛により顔を歪める。
何だあいつは俺の全速力より速いなんて化け物だろ。それに威力も強すぎる。1発で体力が3割を切った。まじでバケモンだろ。
考えろ。
考えろ。
思考を止めるな。
止めたら負けだ。
俺はもうあいつ以外には絶対に負けたくないんだよ。
ここで勝たなきゃ意味がない。
相手は俺より速く威力も強いなら俺がさらに速くなって相手の攻撃を避けたらいける。
あとそれが出来そうなのが1つしかないな。成功しろよ。
「スキル《ブースト・AGI》!!」
俺の周りが青で発光する。
よし、これでひとまずはいけるだろ。あとは相手の攻撃を見切るだけだ。
「へぇー強化ですか。面白いですね。ですけどあなたに使えるものが私に使えないわけないですよね。何せ私は上級悪魔ですから」
上級悪魔の周りが赤で発光する。それも俺よりも強化されてるとか周りがバチバチっと音を立てている。
「これであなたは終わりですね」
相手が凄まじいスピードで前に来て蹴りを入れてくる。
俺は速すぎてあまり見えていなかったため感を頼りに受け身をとろうとするがそのまま先程とは違う壁の方へとぶっ飛ばされてしまう。
そして、光となって消え
なかった。
なぜか分からないが体力が1だけ残っている。そんな凄いアイテム持ってたかな。
『青い宝石の腕輪が破壊されました』
あ、裏ボス戦で使ったやつか。けど効果なしって書いてあったはずだぞ。
何でだ。
場所が原因なのかな。
いや、こんなこと考えている暇はない。
今限界を超えないと確実に負ける。
できる。
俺ならできる。
大丈夫だ。
失敗の可能性なんて考えるな。
成功だけを考えろ。
行くぞ。
「合成スキル《武装・氷影武装》!」
先程、武装で上に纏っていた影がなくなり、変わりに氷と影で出来たものを纏っていく。
「まだ死なないとは往生際が悪いですね」
今だ赤く発光している身体で俺の近くへと来て蹴りを放ってくる。
がそれを見て避ける。
「なに!」
何度も繰り返し蹴りを放ってきたがそれを見て全て避ける。
「これは面白くなってきましたね!」
相手は体力が減ってないからかまだまだ行けそうだが、俺は1度でも当たったらゲームオーバーというかなりの無理ゲーだ。
それでも俺は可能性があるならかける。
俺が強くなるために。
ピンチの時こそ成長のチャンスだ。
困難の時ほどそういう機会がある。
だから俺は乗り越えてあいつに近づく。
ただそれだけのために
今
相手を
ぶっ飛ばす
「氷影の吹雪!!」
俺は身体に纏っている氷と影をボス部屋内全域へと広げる。
「こんなこと無駄でしょうに、それでは行きますね!」
相手は俺の方へと走って来るが先程と比べて
格段に遅い。
「どうなっている。身体が上手く動かせないではないか。まさかこの空間はそのために」
相手も気づいたみたいだ。俺の技の効果に。しかし、これは長く持たないし、そろそろブーストも切れるかもしれない。だから、これで終わらせる。
「これで終わりだ!!」
俺は威力、スピードをさらに上げるため両足だけに残りの氷影を纏い、蹴りを連続で繰り出す。AGIが高いからこそできる10連撃だ。
そして、最後の一撃に全力を注ぎぶっ飛ばす。
「はぁはぁ」
全力を使い果たしたのか全体を覆っていた吹雪も消え、俺に纏ってあった氷影も消えた。そして、徐々に青光がなくなっていき、ついには膝を着いた。
「あなたは私を怒らせましたね!」
土煙から出てきたのは先程と違い真っ赤なオーラが出て、周りが物凄い勢いでバチバチと鳴っている上級悪魔だった。
その顔は屈辱によるものか分からないが鬼の形相をしていて、遠くにいる俺にも怒りが伝わってくる。
まじでバケモンだろ。
俺は必死に立ち上がり、フラフラな状態で臨戦態勢をとる。
しかし、もう限界なのかすぐに膝を着いてしまう。
立てよ!
立てよ!俺の足!
まだ俺はいける!
だから立ってくれ!
「ふん、さすがにもう虫の息のようですね。では最後に飛びっきりを見せてあげましょう」
上級悪魔は手を上空へと掲げ、赤く禍々しい光を集めて球体状にしていく。
「ブラッドナイトメア!!」
そして絶望の一撃を俺に放ってくる。
負けなのかよ。
また負けるのかよ。
もうあいつ以外には負けたくなかったのに。
あいつ、ジークに誇れるくらい強くなりたかったのに。
ジークに!
ジークに!
ジークに…
…
「ジーク、助けてくれよ…」
ここにいない人物に向かって項垂れながらつぶやく。
「ああ、任せとけ!!」
いるはずのない人物の声が聞こえて、前を向くと先程まで誰もいなかったところに
赤髪の青年がいた。
幅広で柄に青い宝玉が埋め込まれている剣を持って。
俺がその姿に呆気に取られている中で
ジークは剣を構え詠唱する。
「バルムンクよ
悪竜を殺せしその力、今、解放せよ!
少女の【英雄】になるために!!
英雄スキル《竜殺しの大英雄》!!!」
そして剣から円状に白く溢れ出る輝かしい光の剣気を相手に向けて放った。
禍々しい赤と輝かしい白が激突するが
白の壮絶な勢いにより、赤は呆気なく敗れ
そのまま上級悪魔に命中する。
「こんなものに!こんなものに負けるなんて!」
最後にそう言い残し白の光とともに消えていった。
『 緊急イベント《上級悪魔の企み》のクリアを確認しました。後ほど報酬が配られます。プレイヤーの皆さんお疲れ様でした』
俺はそれを聞いて安心したのか意識を失った。
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