メイド
ジークが言ってきた内容はこうだ
「打ち上げが終わるまで俺たちをメイド服で御奉仕することだ、簡単だろ!」
言われた時はすぐに理解ができなかったが内容を理解すると俺は恥ずかしさで顔を真っ赤にしていた。
それから部屋に入ってメイド服に着替えたはいいものの
「このスカートかなり短くないか!?これじゃあ中身が見えるぞ!」
と俺はメイド服のスカートの裾を摘みながら言う
するとドアがノックされる
「おーい、そろそろ着替え終えたんじゃないか?早く俺たちにハヤミの晴れ姿を見せてくれよ!」
こいつ後で覚えておけよ!
俺は仕方なくドアを開け部屋から出る
「おっ!やっと出てき……」
そこまで言うと英雄様は銅像にみたいに固まってじっと俺の事を見つめてきた。頬が少し赤く見えるのは灯りに照らされたせいだろう。
「やっぱり変か…?」
俺は絶対に当たっているだろうことを聞く。何せ俺は男だぞ。メイド服なんか似合うわけない。
するとジークは腕で口元を隠し、俺から視線を逸らしながら
「似合ってるぞ…」
小声で言う。
俺はこんな雰囲気のジークを初めて見るので熱が出たのかと心配し、身体を近づけ背伸びをしながらジークのおでこに手を当てて
「大丈夫か?」
と見上げながら聞くと
ラスボス様は石像となった……がすぐに調子を戻し
「大丈夫大丈夫気にすんな!とりあえずみんなにもハヤミの晴れ姿見せてやろうぜ!」
そう言って俺から離れ、一足先に席へと戻っていった。
俺は覚悟を決めジークについて行った
しかし、この時のジークの脳内は
「ハヤミは男!ハヤミは男!ハヤミは男!…」
と繰り返し、真っ赤になった顔を必死に冷やしていた。
俺が宴の席に戻ると3人から驚愕した顔をされた。その時ジークは端っこでその光景を見てクスクスと笑っていた。
「え!?ハ、ハヤミ姉さん!ど、どうしたんですか?その姿」
とトーマは顔真っ赤にし凄く取り乱していつもの口調と違う普通の敬語で聞いてきた。
「えっと…打ち上げの間だけこの姿でみんなを御奉仕することになった」
と俺は顔を赤くしながら3人にそう説明する。
すると
「ハヤミさん可愛いです!!」
と言ってシユがいきなり抱きついてきた。その時、俺は小さな悲鳴をあげてしまう。その反応も可愛いですと言ってさらに密着してくる。
シユの身体凄く柔らかい。ってそうじゃない。
「シユ、少し離れてくれないか?さすがにこのままだと俺の身がもたない」
「え?何でですか?」
シユは女の子同士なのに何故ダメなのかと言った感じで聞いてくる
「俺は男だからこういうのはダメだ」
「あ!まだその設定続いてたんですね」
俺はシユの説得は無理だと判断しすぐさまシユのお兄さんであるエルさんに助けてもらうためそっちを向く。
しかし、エルさんは微笑ましい光景をみている笑顔で言ってくる
「ああ、俺のことは気にしなくていいから。続けていいぞ」
妹が嬉しいそうに仲良くしているので邪魔してはいけないと思っているのかもしれない
エルさんは無理だと判断し、ニヤニヤしている英雄様を無視して、トーマに救援を求めるがトーマは俺が視線を向けるとすぐに逸らしてしまった。俺は内心ではトーマの名前を呼びながら叫んでいた。
すると突然ニヤニヤ英雄が
「今日はハヤミはメイドだから何でも御奉仕してくれるぜ!例えばそうだな俺たち一人一人にあーんって言って食べさせてくれるぜ!」
とんでもないことを提案してくる
「さすがにそれは…」
と否定しようとするも
「凄くいいですね!それでは私からお願いしますね!!」
と満面の笑みでシユが施して来る
俺は諦めてテーブルの中央にあるポテトを1つ取り、落ちないように手を添えながら
「あ…あーん」
と恥ずかしながらシユの口元へと差し出すと
「あーん!」
と美味しそうに食べてくれる
「やっぱりハヤミさんに食べさせて貰うとより一層美味しく感じますね!!」
と満面の笑みで言ってくるので否定できず
「あ…ありがとう/////」
と照れながらお礼を言う
「次は兄さんの番ですね!」
「え!本当に全員やるのか!?」
「私だけなんて不公平じゃないですか。頑張ってくださいね、メイドさん!」
今日はメイドとして頑張るしかないようだ
俺はエルさんの元まで向かいポテトを1つ取りさっきと同じように口元へと差し出す
「あ…あーん」
「あーん」
と言って食べ
「確かにシユの言う通りこうして食べるとより美味しく感じるな。ありがとう」
と言いながらイケメンスマイルをぶつけてくる。今日はメイド服を着て平常心を失っていてさらに距離も近かったため大ダメージを受け顔を真っ赤にする。そして、俺は逃げるように次の人、トーマの元へと向かう。
そして、さっきと同じようにしてトーマへとポテトを差し出す。
「あーん」
「あーんっス」
トーマは俺からポテトを食べさせて貰うとすぐうつ伏せになり、顔隠してしまった。
やっぱり俺に食べさせてもらうのは嫌だよな。後で謝っておこう。そう言って最後の一人の元へと向かった。しかし、この時、トーマはハヤミのあまりの可愛いさに脳みそがオーバーヒートしていただけだった。
俺が最後の人の所へ向かうとニヤニヤした変態が待っていた。俺はさっきと同じようにして変態英雄様にポテトを差し出す。
すると変態野郎英雄様が
「今日は俺が優勝したんだし、他の人と違ってもっと密着して食べさせてくれないか?」
とニヤニヤしたまま言ってきた
俺は文句言おうと思ったが優勝したのは確かなのでこんなのでご褒美になるならいいかと思い、変態クソ野郎英雄様に密着した。すると恥ずかしさで心臓の鼓動がうるさくなり、ドキドキが全然収まらない。さっさと終わらせようと思い、そのまま上目遣いで
「あ…あーん/////」
と食べさせた
「あーん!!」
とラスボス変態クソ野郎英雄様が嬉しそうに食べてそれから
「美味しかったぜ!ハヤミ!」
と真正面から言われ顔を真っ赤にしていく
しかし、天才ラスボス変態クソ野郎英雄様の猛攻はまだ止まらず、そのまま俺の頭撫で
「今日はありがとな!!」
と満面の笑みをぶつけてくる。地味にこいつはイケメンなので至近距離で受けたこれは破壊力絶大だ
「……ッッ!?/////」
かぁぁぁと顔を赤くし俺は
「……死ね!!/////」
と言ってイケメン天才ラスボス変態クソ野郎英雄様から逃げログアウトした
そして、赤髪の英雄は親友のあまりの可愛いさにしばらく放心状態だった




