打ち上げ
起きたらまた知らない天井だった
俺、何回倒れるんだよ
そう思いながら身体を起こすとこの部屋が試合が始まる前に待たされていた控え室だとわかった。壁にはトーナメント表があり、俺は気になる1回戦の結果を確認した。しかし、残念なことに俺は負けていた。そのことから最後に倒れたのは自分だけだろう。
「負けちゃったか…」
そう言って顔を上に向け、目から1粒、また1粒と雫が頬をつたって落ちていく。
そして、部屋には少女のすすり泣く音だけが響いていた
気分が落ち着いた俺は他の試合が気になり、トーナメント表を改めて見る。
「え…!」
驚いたのも無理もない。さっきは試合の結果が気になりすぎて見えていなかったのだが今は決勝の最中だったのだ。
他の試合はどうだったんだろうと思い、2回戦から先の試合を見ていく
2回戦ではトーマ対ゼロという人があたっていてゼロが勝利していた。トーマが負けるということはかなりの実力者かもしれない。
3回戦はエレカイザー対シユでエレカイザーが勝利していた。さすがだ。シユは後で慰めにいってあげよう。
4回戦はリア対ブレイブというどちらも知らない人だったがブレイブが勝っていた。
そして、気になる5回戦はジーク対2回戦でトーマを下したゼロだったがジークが勝利していた。さすがジーク!
6回戦はエレカイザー対ブレイブでブレイブが勝利していた。エレカイザーの強さは分からないけどダンジョンに行ってジークと一緒に攻略していたし、シユにも勝っていたので強かったはずだ。それに勝つブレイブはかなりの強さを持っているはずだ。
そして今、決勝戦がジーク対ブレイブだ。
俺は試合が気になり、部屋にある観客席に転移するポータルに乗り観客席へと向かった。
転移すると会場は歓声で溢れていた。
そして、目の前の特大スクリーンにはちょうど試合の決めてなる攻撃をジークが放っていてブレイブ倒していた。
そして画面にはジークが写しだされ、その下にはWINと文字が表示されていた。
「見たか!?俺の最後の攻撃!!」
そう言って興奮冷めやまぬ感じで話しをするこの男。そうこの男こそがユニークジョブ『魔術師』をもつ持つものであり、第1回エピックロードの大会優勝者であり、そして、アルティメット・ヘルト・オンラインのコンセプトであるあの【英雄】に初めてなった男である。
「ジークさんまじ凄いっス!あんな攻撃出来るとかまじバケモンっスね!それに決勝戦では相手を圧倒していたじゃないっスか!!」
「バケモン言うな!俺は英雄だぞ!」
ジークを褒めているのはトーマだ。その他にもここにはエルさんとシユもいる。何故なら俺らはここ、食事処『サティファクシャン』で打ち上げしていたからだ。
みんなでワイワイ話しあったり、時には慰めあったり、試合の話をしたりとかなり盛り上がっていた。
「ああ、決勝戦でのジークはまるでラスボスみたいな強さだったな」
「はい、最後の試合はラスボスに相応しいくらい完封していました!」
「おいおい、お前らもかよ!」
エルさんとシユもジークをからかう
「それでラスボスさんはこれからどうするんだ?」
「ハヤミもかよ!けど予定なら決まってるぜ!エピックロードは英雄になると出れないらしいから次に行われるイベントか英雄戦争で勝つ!」
「また大きく出たな」
「ま、イベントも英雄戦争もいつやるかまだわからないし、それまではエリア攻略かな」
するとジークが何かを思い出したのか急にニヤニヤし始めた
「おい、急にどうした。さすがにきもいぞ」
「いやいや、重大なことを思い出してな。そういえばさ、試合の時の約束覚えてるか?」
「えっと、確か負けた方が勝った方の言うことを聞くだったよな?」
「ああ、それで合ってるぞ。でだ、勝ったのは俺だからハヤミは俺の言うことを聞いてくれるよな?」
「…ああ、負けたのは俺だしな」
そう言って俺は了承するとジークが耳元で内容を教えてくれる
「〜〜〜〜〜だ、簡単だろ!」
「はっ……はあああああああああぁぁぁ!?」
俺は内容を理解していくうちに徐々に顔が真っ赤になっていた
トーマとエルさんとシユは何の事だかわからず不思議そうにこちらをみている
「ここに準備もあるからよろしくな!ああ、それと準備するならあの部屋がいいぞ!」
とニヤニヤ顔のままボックスを開き俺にとある物を送って準備してこいと施して来る
俺は顔が真っ赤なまま言われた部屋へと向かった
そして、部屋に入りとある物を出して盛大にため息を吐く
「本当にこれ着るのかよ/////」
そう言って自分の手に持ってあるメイド服を見て嘆いたのだった




