モンスターハウス
まずいまずいまずいどうする!この状況!
ざっと周りを見回しても50体くらいいるぞ!
しかもそいつら1体ごとは耐久値が高くて1発で倒せない!スカルでさえ1発で倒せなかったんだ!スカルナイトなんて何発当てればいいんだよ!それにMPも心許ない!たしか、入る前は14で入ってからスカルに3回くらい《投擲》したからたぶん11だな。11でどうやってこの状況から生き残ればいいんだよ!
しかも、もしかしたら徐々に敵が増えていくシステムかもしれないし、他に何かあるかもしれない!いや、待て!落ち着け!ここで焦っても意味がない!今はここを、この50体以上敵を倒すことだけ考えろ!考えたら道が開けるかもしれない!
俺にできることは何だ?
俺が得意なことは何だ?
俺の取り柄は何だ?
1つ1つ考えろ!考えなきゃこの状況は抜け出せない。まず、俺ができることは《投擲》《不意打ち》《気配遮断》だ!《武装》に関して今の状況は使ってもMPが減って状況を悪化させるだけだ。それに《投擲》も辛いな。ここには石ころ1つ転がってない部屋だ。だから、使うとなると俺の短剣しかない。だが俺は短剣を1本しか持っていない。こんな状況で使えば自分の首を絞めるだけだ。《不意打ち》に関してMPを使わないので凄く助かるが今の状況ではあまり意味がない。俺はあいつらのターゲットにされているから使うとしても1回ターゲットから外れるしかない。外れるには俺のAGIならいけると思ったが周りにうじゃうじゃ敵がいて走って相手の視線の裏をかくスペースがない。かと気配遮断を使ってしまうと一瞬でMPが底についてしまう。他に考えろ!俺が得意なことは相手の攻撃を避けることだ!このAGIがいけるかもしれないがそんなことしてたら周りから敵がどんどん詰めてきて押しつぶされしまう!
もっとだ!もっと考えろ!俺の取り柄はAGIだ!しかし、ここじゃあ何も発揮出来ねー!
「クソ!!どうすればいいんだよ!!」
ヤバい!もう時間がない!どうする!また、プラチナラビットの時みたいにスキルを考えるか?いや、暗殺者のイメージからしてこんな大勢の敵に注目されながら使えるスキルがあるかって話しだ!ジークとトーマを呼ぶか!いや、あいつら迷惑掛けんのはダメだ!それに出入口が閉まっているからそもそも入れない!終わりなのか?終わりなのかよ!絶対絶命この状況どうすればいいんだよ!
俺はどうすれば…
俺はどうすれば…
どうすればいいんだよ!
モンスターハウスによって自分の全てが否定された感じになり、絶望し、少し弱気なことを考えてしまう。
この状況【英雄】だったら乗り越えれるんだろうな。【英雄】だったら楽勝なんだろうな。【英雄】だったら…
バチンっと頬に向かって両手でビンタする
それから深呼吸して自分を落ち着かせる
俺は俺だ!まだ【英雄】じゃないが【英雄】になる存在だ!こんな絶対絶命な状況なんか軽く超えなきゃダメだよな!【英雄】だったらこんな状況ひっくり返してなんぼだよな!
今考えている可能性が全部無理だっていうなら新しく可能性を作ればいいんだよな!
ここで勝つには全ての可能性を考えるしかないよな!俺の全てを振り絞ってこの状況を乗り越えるそれだけしかない!そう!全て越えてゆくしかないんだ!《投擲》も《不意打ち》も《気配遮断》も《武装》も俺のAGIも俺が自分で限界と思ってただけかもしれないだろ!まだこのゲームは始まったばかりだ!スキルが成長しないとか自分のスピードはここまでとかそんな限界なんか今越えてゆけ!
そんな自分の限界なんか
今!!
置いていけ!!
『スキル《武装》がレベル2になりました。
これにより新しく効果が追加されます』
スキル《武装》
・武装する
・影武装 NEW
そして俺は迷わず発動する
「スキル《影武装》!!!」
発動と同時に黒いモヤのようなものが出てきて徐々に俺の体に纏っていく。
「こっからが勝負だぜ!!」
と影を纏いし少女が言った。
そこからは怒涛の反撃だった
影によって強化されたステータスを活かして、縦横無尽に高速移動し近距離に持ち込み相手が攻撃するよりも速く短剣で切りつけて倒したり、敵に向かっている途中にスカルナイトが落とした剣を拾って周りにいる敵に目掛けて《投擲》を発動したり、この状況を打破するために必死考え行動していく。頭を使い過ぎて溶けてしまいそうだ。短剣では手数が足りないため足にも影を纏い相手を倒していき、徐々に相手を減らしていく。たまに攻撃受けそうになるが影のマント使ってガードする。
しかし、残り3割切ったところでMPが尽きてしまう。《影武装》は最初にMPを使い一定期間強化するものだっためまだ使えるが、他のスキルはほとんど使えなくしまった。しかし、まだ負けていないので根気良く敵を倒していく。
「こんなところで負けてたまるかぁぁぁ!!」
そうして《影武装》と短剣だけで残りの敵をなぎ倒していく。
軋む体にムチを打って必死に動かしていく。
ついに《影武装》が切れてしまったが相手の数が1割を切っていた。
ガクガクの体、虚ろな目、明らかに動けそうにない体を敵を全滅させるという強い意志だけで残りの敵を倒していく。
「これで終わりだァァァ!!」
相手心臓に向かって短剣を刺し、光となって消えていく。
漸く最後の敵を倒し、絶対絶命のモンスターハウスを乗り越えたのだった。
しかし、とっくの昔に限界なんて通り過ぎていたためその場でただずみ、突如激しい倦怠感に襲われその場に倒れてしまう。
「ハァハァハァ」
と乱れた息を整えてから少女は
「少しは【英雄】に近づけたかな?」
そう言って夢の世界に意識を落とした
日間ランキング49位ありがとうございます!
これも皆さんおかげです!
これからも徐々に語彙力を上げれるよう頑張ります!




