選択
な?なな…?
なんですとーーッ!?
所謂…、
ヘイカモーンなポーズをやれって事ですか?
私の全て見せてあげるわウッフン!をやれって事ですか?
「大っきなレイきゅんが見せてくれたんだから、セーラっちも見せてあげなさい!」
可愛くウインクしながら、とんでもない事を言い放つ残念エルフ。
よし、それならば…!
「わ、私よりも、綺麗なデューレお姉ちゃんが見せてあげた方が良いんじゃないかな〜?」
どうよ?
たまにはデューレ自身が残念な目に遭いなさい!
しかし、残念エルフは私の思惑を遥かに凌駕していた。
「アタシの○○○は見飽きてるもんね〜、レイきゅん?」
何ですと?
ってかアンタ、幼少期のレイきゅんに常日頃から見せてたのか…
引くわー!
流石にドン引くわー!
これは逮捕案件だよ!残念エルフ!
この可愛いレイきゅんが、大きくなったらあんな感じになったのは絶対にデューレのせいだ。
育成失敗の元凶なのは間違いない!
そういえば、ローランには面識は無かったのかな?
ちょっと、気になる。
てな感じにキャッキャと騒いでいると…
「いい加減にせんか! ド変態の残念コンビがッ! それ以上続ける様なら…街のど真ん中に裸のままで転移して貰うぞッ!」
隣で一人、身体を洗っていたリタが遂にブチ切れた…
残念コンビから、ド変態の残念コンビにレベルアップして頂きました。
はい…ごめんなさい…
調子に乗り過ぎました。
深く反省です。
で、身体を綺麗にした後は揃って湯舟に浸かる。
生き返る〜!やっぱ日本人はこれだよね。
もう私の羞恥心なぞ、何処かに旅立たれました。
今更、裸を見られても平気。うん、平気。
相手は子供だよ、子供。
でも、女3人と一緒に浸かるレイきゅんは相変わらず真っ赤になってモジモジしている。
なんかチラチラと私を見ているぞ?
つか、私のお胸をしっかり見ています。
あ、デューレやリタのお胸と見比べてる!
よし、勝った!
セーラお姉ちゃん、大勝利!
「何をニヤけとるんじゃ…気持ち悪いのぅ?」
リタの声を他所に、私はこっそりと勝利の美酒に酔いしれていたのだった。
その夜の寝室。
広いベッドの上。レイきゅんは私とデューレに挟まれたまま、眠りに就いた。
「ね、デューレ、まだ起きてる?」
「なぁに?起きてるわよ?」
レイきゅんの可愛い寝顔を間に挟み、話が始まった。
「デューレは王城に入り浸ってたから、レイきゅんと仲が良いのは解るんだ。けど…その、ローランとは…どうだったの?」
気になっていた事を聞いてしまった。
まさかとは思うけど、ローランにも残念な事をしてたりしたら…
そう思うと聞かずにはいられない。
「あー、気になるよね?…大丈夫、アタシはレイきゅん一筋だから。って言うかさ、この子はコンプレックスの塊なのよ」
「コンプレックス?レイきゅんが?」
私の…その、さっきのお毛々みたいなやつ?
いや、それとは違うね。うん。
「セーラっちの愛する第2王子は、小さな頃から出来が良すぎてね。 アタシが初めて会った時には、既にサーテインから修練を受けて英雄を目指してた。 周囲の期待も一身に集めてね。 だから殆ど知らないんだ。」
「そうだったんだ…。 ローランらしいな。 でも、ちょっと安心した。 デューレの毒牙にかかっていなくて」
私が知らない、幼い頃のローラン。
その頃から、巫女である私の為に頑張ってくれてたんだ。
やっぱり嬉しいな…
ありがとう、ローラン。
レイきゅんには申し訳ないと思いつつも、その幼い寝顔を見ながらローランの幼い頃を想像して重ねてしまう。
「毒牙って…ま、いいや。 で、レイきゅんは殻に閉じ籠り始めた訳。 だから、アレよ。 出来の悪い子ほど可愛いって言うでしょ?」
そういう経緯があったんだ…
今にして思えば、リタがレイきゅんを殺そうとした時の身体を張った言動も理解出来る。
その時だった。
「セーラお姉ちゃんも…みんなと一緒なんだ…ローランの方が…好きなんだ…」
いつの間にか起きていたレイきゅん。
今の話を聞かれていた?
私に尋ねた声は、嗚咽で震えている。
どう答えたら良いのか、私は判断に迷っていた。




