残念
記憶も子供に戻ってしまったって事は…
私とは初対面になっちゃってるのか。
あれだけ好き好き嫁にすると言ってくれただけに、やっぱりどこか寂しい。
まぁ、仕方ナスだ!
気を取り直そう!
先ずは、改めて自己紹介しなきゃね。
「私の名前はセーラだよ、レイきゅん」
「うん。セーラ…お姉…ちゃん!」
ヤバイ!可愛い!可愛い過ぎるッ!
私を見上げる、推定6歳のレイきゅん。
「セーラお姉ちゃん…凄く…綺麗…ボク、好きッ!」
なんと、大人の時と同じ事を言ったレイきゅん。
元々に要素があるのか、小さくても私に好意を寄せてくれたのだが…
可愛いお顔を真っ赤にして、なんかモジモジしてるぞ。
もう、その破壊力は絶大だった。
何だ!何なんだ!この可愛い生き物は!
嬉しい!かなり嬉しくなっちゃったぞ!
意識なんてしてない筈なのに、ギュッと抱きしめてしまった。
「宜しくね、レイきゅん!」
思わず、頭を撫で撫でしちゃうよ。
「んん…セーラお姉ちゃん、いい匂いがする〜!」
やだもう!レイきゅんったら!
こんなに小ちゃいのに、オマセさんなんだから!
もう完全にノックアウトですよ。
はい、デューレの気持ちが良く解ってしまいました。
先程はドン引きしてごめんね!
月並みな言葉だけど、もう食べてしまいたい!
って言うくらい可愛い。
ハッ!
許して、天国のローラン!
こんな筈じゃなかったのに!
これは不可抗力なの!
きっと母性本能くすぐられちゃっただけだから!
ふと我に返る…
ジト目で私を見るデューレ。
残念お姉ちゃん2号が誕生の瞬間に、リタは溜め息をついていた。
「予想とは違う形じゃが、お主らの士気も上がったじゃろ?ちゃんと守ってやるんじゃぞ?」
ぶんぶんと頭を大きく動かして頷く私とデューレだった。
レイが居た研究室から、再び転移魔法で賢者の塔に戻って来た私達。
今頃、王子の失踪で騒がれているかもしれない。
きっと王都からも捜索隊が派遣される事になるだろう。
「おい、残念コンビよ…」
レイきゅんを中央に、左右にデューレと私が腕を組んでいる。
それぞれが女の武器を推定6歳児に押し当てながら。
困った顔のレイきゅんも堪らなく可愛い。
もう残念でも変態でも何でもいいや。
デューレと一緒に、残念コンビやるもんね。
今のレイきゅんの前では、見栄も理性も無力だ。
推定6歳児に対して、封印した雌豚ちゃんが目を覚ますかもしれないです。
元の世界での基準だと犯罪者になるかもしれないです。
ローラン、ごめんなさい!
その残念コンビに、リタは話を続ける。
「早速じゃが、次の仕事じゃ。 この皇国の北の果て、死の渓谷と呼ばれる場所がある」
ふーん。
ま、レイきゅんと一緒なら何処だって行っちゃうよ。
「そこは飛竜の大群、そして大魔獣が生息する超危険地帯なのじゃが…軽く捻りに行くぞ?」
やってやろうじゃない!
セーラお姉ちゃんの実力、レイきゅんに見せつけちゃうよ?




