巨象
デューレはニヤニヤと笑みを浮かべ、セーラは恥ずかしそうに視線を外す。
レイは身動きが取れないまま、2人に醜態を晒している。
「さて…と、レイきゅん?どうしてセーラっちに酷い事言っちゃったのか、お姉さんに教えてくれるかな〜?」
レイを見下ろしながらのデューレの邪悪な微笑み。
「俺は…悪い事を言ったとは思ってねぇよ!」
「はぁ?レイきゅん、アンタ…自分の状況が解ってるのかしら?」
デューレはしゃがみ込むと、全裸のレイの胸部を人差し指で撫で始めた。
「おいコラッ!止めろ変態エルフッ!」
「反省する気もない悪い子には、キツ〜いお仕置きしないと駄目でちゅね〜?」
デューレの視線はレイの大事な部分…股間に向けられた。
そして、彼女の指は胸から腹、さらに下に向けて動いてゆく。
このままでは…
一方のセーラは完全に背を向けて、その様から目を逸らし続けている。
「だーッ!解った!言うよ、言ってやるから!それ以上は止めろ変態ッ!」
「そうそう!最初から素直にするのが一番でちゅよね〜?」
レイの身体を這っていた細い指を離すデューレ。
「その…俺は、弟に…ローランに似過ぎているだろ?」
「ふんふん、それで〜?」
完全に主導権はデューレが握っている。
「俺がその子に優しくすると…、もしも俺に弟を重ねて、その…情が移ったりすると、戦乙女として駄目になっちまうだろう…?」
「へぇ〜?要するに、レイきゅんなりの優しさという事でちゅか?」
相変わらず変な喋り方をするデューレ。
「でもね?善意を汲み取れない悪態は、ただの悪意なんでちゅよ?レイきゅん?」
「それは…俺のやり方が不味かったかもしれないが…」
デューレは立ち上がると、今度はセーラの元へと歩いて行く。
「セーラっち?バカ王子に何て言われたのかな?」
デューレはそう言いながら、背を向けていたセーラの肩を取る。
そのままくるりと回り込む形で、セーラの顔をレイが見える様にしてしまう。
「えッ?ええッ!?…ち、ちょっと!?」
必死に視線を外す努力をしていたが、突然の事で遂に視界に入ってしまう。
パオーン!
(あ、あわわわ!象さん…!?)
しっかりと見てしまった。
殿方の…ローランのお兄さんの…アレ。
視線を外したいとは思うが、何故だか凝視してしまう自分がいた。
「セーラっち?で、何て言われたのかな?」
そうだった…
デューレの声で我に返り、何度か瞬きをする。
「えっと…『ローランに似てる俺に抱かれに来たのか?』って…それで…マントを捲って…私の身体をいやらしそうに見て…」
「うっわ、最低…」
しどろもどろに事実を告げた背後で、デューレが低い声で呻いた。
「いや…だって、仕方ねぇだろ!まさか…こんな綺麗な子だとは思ってなかったし。それに…」
「それに…何?」
デューレは肩を持ったまま、私を押しながら前に向かって行く。
(ちょッ!どんどん近くに!?って…アレ??)
彼の股間の象さんが…私に向かって鼻先を上げ始め、大きくなり始めた事に気が付いてしまう。
(あわわわッ!象さんが…!!象さんがッ!!!)
遂に王子を見下ろす形になってしまった。
鼻先を上げてそびえ立つ象さんが真下に…!!
経験した事もない状況に、私の頭は完全にパニック状態になってしまっていた。




