表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水の戦乙女(アクア・ヴァルキリー)   作者: らいとふっと
105/175

突入 (side : デューレ)


「ところでさ、気になっているんだけど…ヨーミンはどうして最初の襲撃に反応出来たの…?」


影の魔神とドラゴンゾンビを倒し、先程から気になる事をヨーミンに尋ねた。


月影の初撃にヨーミンが反応していなければ、アタシは間違いなく死んでいた。

アタシの耳や鼻は勿論、哨戒させていた精霊達にも影の中に潜む魔神の存在に気付けなかったのだから。



「それはですね…匂いです」


「匂い…?」


「アイツに残っていた匂いです。 お姉様の血の匂いがしましたから…」


「す、凄いね…」


まさしく愛の力、的な。

リタ婆、アンタが羨ましいよ…まったく。



砦に入る前に、アタシ達はドラゴンゾンビの死骸を焼き払った。

猛毒を採取して悪事を働く輩が出ない様に。


火の精霊(サラマンダー)が巻き起こす炎に包まれる巨体。


敵を倒すだけが四聖人の任務ではない。

災いの原因を排除するのも、それ以上に重要な事なのだ。



ヨーミン云く、魔王軍の指揮を執るのは氷の魔神であるらしい。

つい先程に倒した影の魔神は、氷の魔神の実の妹。


普段は姉妹で行動する事が多いらしいが、加勢に現れなかった…。



それは、つまり…!


グロニア王国を襲った消滅の魔神とやらが、おそらく戦乙女(セーラっち)に倒された可能性が高いという事に他ならない。

氷の魔神はレイきゅんをアタシ達から守る為、傍から離れられない…と考えて間違いないだろう。



「あの消滅の魔神を倒せるなんて、戦乙女(ヴァルキリー)のセーラさんって凄く強い人なんですね! 僕、早く会ってみたいです…」


「ヨーミン…先に言っておくわ。 セーラっちの心と身体はアタシの物よ? 譲れないからね!」


「え…? は、はい…。 デューレさんとセーラさん、そういう関係だったんですね…」


変な想像をしたのか、顔を赤くしてしまったヨーミン…。

ちょっと違うけど、そうなっている事にしよう。

アタシは深く頷いたのだった。


セーラっちが帰還したら、既成事実を作らなきゃ…!

アタシは密かにそう決意を固めた。





そして、いよいよ砦の内部に潜入を開始。


外であれだけの派手な戦闘をした後で、潜入と言うのも可笑い話なのだが…。



罠も無く、他の魔神の姿も見当たらない。


まるで氷の魔神が居るであろう最奥部へと、まんまと誘われている様にさえ思える。



「ヨーミン、アタシ達の目的はレイって男の子の救出が最優先。 アタシやヨーミンでは、氷属性には圧倒的に相性が悪いのは解ってるわよね…?」


「はい。 …僕が囮になって、奴の気を引きます」


「うん…お願いね。 救出したら、即座に撤退するわよ?」



不可視の霧(インビジブル)…」


水の精霊(ウンディーネ)を召喚して、アタシは身体を透明化する。



音の消失(サイレント)…」


続いて風の精霊(シルフ)を召喚、アタシの身体は無音状態になった。


これで準備は万端だ。

最奥部の広間へと突入する。



ヨーミンが入り口の扉を蹴破った。

広間に入り、中を見回してレイきゅんの姿を捜す。




そんな…まさか…?


アタシが目にしたのは…!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ