プロローグ
文章はヘタですが宜しくお願いします。
「えっ、なんでですか? どうしたらこんな状況に?」
「女神様、何かあったのですか?」
「すみません。あなたがいない間に日本が凄いことに……」
女神様がジェスチャーを交え急に狼狽え始めた。
「えっ何ですか…女神様?」
「ごめんなさい。それともうすぐお別れです。御武運を…」
「えっちょっと…どういうことですか? 女神…女神様?」
「ご…ごめんなさい……」
「何が…えっ…何?」
「ウウウウウウウウウ」
「ウウウウウウウウウ」
やっと帰って来れたか…。女神様が何か最後の方に謝っていたけど…、霧がかかってきてよく分からなかった…。
懐かしい日本…3年ぶりに現実世界に戻ってきた……。久しぶりのアスファルトの感触…懐かしいわ……。
久々にテニスやりてぇなぁ。
ココは、異世界へ連れて行かれた時に魔法陣が現われた交差点……。
「ウウウウウウウウウ」
「ウウウウウウウウウ」
…って……、おいおい……、なんでゾンビが現実世界にいるんだよ!
「ちょっと待ってくれ……、どこもかしこもゾンビだらけじゃねぇか?」
見る限りそこらじゅうゾンビだらけ…。俺は時間経過のあるアイテムフォルダから鋼の剣を取り出し、1番近いゾンビに斬りかかった。
「うおおお!」
おいおいこんなことなら、ミスリルの剣を売ってくるんじゃなかった…。切れ味が全然違うじゃないか……。
あいつら生きてるよな……。
俺の名は浜崎久斗17歳。身長173cm高校2年生だ。高校2年の7月中旬、学校からの帰宅途中に異世界へ召喚された。
連れて来られたのは俺だけではなく、別の場所から召喚された金髪翠眼のロシア人も一緒だった。そいつの名はアラン。
彼は異世界が待ちに待った勇者の称号を持ち、俺達を召喚した王女達は彼を崇拝し讃えた。
彼に比べると、硬式テニス日本一の実績があるとはいえ武道の経験のない俺は、魔法が使えるものの、成長スピードが少し早い程度の異世界人だった。
3年間鍛えて、Cランクの中堅冒険者レベルまでにしか成長できなかったが、レアな空間魔法を扱う俺は、現地人よりは大分マシだったらしく、魔王を倒す旅には同行させられた。
俺の能力は、
剣術Lv.5・体術Lv.5・空間魔法Lv.4・解錠Lv.5・身体強化Lv.5・隠密Lv4・鑑定・生活魔法・言語・ヘルプ
Lv.1は初心者、Lv.2-3は初級者、Lv.4-6は中級者、Lv.7-上級者となる。
ちなみに勇者アランの能力は多種多様で全て上級者以上だ。
俺の唱える空間魔法はレアと言っても収納しかできない。それもLv.4のため時間を止められる能力を持つアイテムBOXには1㎥しか入らず、無限収納なんて夢の世界の話だった。
ただ、時間の経過はあるが倉庫的な役割をもつアイテムフォルダには1教室分程度物が入る。
残念ながら、空間魔法でできることはこれだけだ。
例えば結界みたいな利用や、空中での静止、空気の塊をぶつけるみたいなことはできない。
ただラノベでよくある魔法収納袋なんてものが、存在していないため非常に重宝された。
解錠Lv.5は魔法で防護されていない鍵なら解錠可能なので、現実世界では電子錠以外は全て開けることができるだろう。
隠密Lv.4は非常に中途半端な魔法で、自分自身や他人を含め、生きているものには掛けることはできない。
ただし物には隠密を掛けることができるので、足音を消すなら靴に隠密をかければOKだ。
生活魔法は、水と火と光の生成及びクリーン。
ヘルプは質問に答えてくれる相棒。声はないが、目の前にディスプレイが出現し答えてくれる能力だ。
ところで、勇者ハーレムパーティーはイイ女の集まりだったが、同行はしていたものの一般兵士達と共にそれを黙って見守ることしかできなかった。
結局、魔王大陸には勇者達と共に上陸したが、魔王城には攻め入らず一般兵士達と留守番、退路の確保に専念したところまでで終わった。
魔王城の魔物を相手するには、レベルが低過ぎだったからね。
最終的に勇者は魔王を討ち滅ぼし、世界は平和を取り戻したのだが…。
そして、魔王倒したことで地球への扉が開き、俺は帰って来ることがきた。勇者には感謝しかない。ハーレムも全然OKだろ。
もちろんハーレム野郎の勇者アロンはモテモテで、王女にエルフ、そして聖女まで自分の女にしていたから、当然こちらの世界には戻っては来なかった。
異世界は黒髪がモテるのではなかったのか?と疑問に感じたものの、強さが中途半端な自分が悪いと諦めもついた。
っで、冒頭へ戻るのだが…。
時間の経過については、女神様が異世界では3年経ったが、地球では3ヶ月しか経過していないと言っていた。
それを信頼すると、7月中旬に召喚されたから今は10月中旬のはず……。
異世界の1年は現代では1ヶ月しか経過していなかったということだ。
ただ俺の肉体は3年という歳月が経過しており、ヒゲもうっすらと生え、17歳から20歳へと完全な大人の外見になっていたはずなのだが……。
女神が時間の経過は全て戻せないが半分位はどうにかしてみせると言っていた……。すぐに鏡が見たいよ。
「おらぁ、おらッ」
ゾンビを20体は屠ったけど、チート使って無いから段々と腕が疲労で重くなってきた。
この世界のゾンビも異世界の奴らと同じで、胴体から頭を切り飛ばすか、脳ミソを損壊させれば相手は動かなくなる。
俺は身体強化の魔法を掛け、ゾンビの群れに襲いかかった。
勇者ならゾンビごとき、剣一振りで20体は倒せるだろう。俺は中途半端だから1体1体と勝負するしかない。
「はぁはぁはぁはぁ……」
やっと住んでいたマンションに到着した。これまでに150体は倒しただろう。
作戦が悪かったみたいだ…、結構疲れたよ。ガンガン倒すより、ゾンビとの戦闘は可能な限り避けた方が利口だったかも…。
ここからは……、
バイクバイク…俺のバイクがあるはずなんだけど?
「おおっ! 無事だよカバー掛けておいて良かった」
自分のバイクカバーを外し隠蔽魔法を掛ける。
ヘルプに聞くと、隠密効果でバイクは電気自動車より、静かに走ることはできるでしょうとのことだった。。
では早速アイツらを迎えに行くか……。
バイクのカギを取り出しエンジンを掛ける。予想通りの静かさだ。ガソリンは8割あるし、全てが悪い訳じゃない。とりあえず高校まで行ってみるか……。
俺が通っているのは私立岩波大附属高校。県内有数の進学校で学年の4割が国公立大学へ進学して行く。たとえ成績が悪くても附属大学へ進学することができる。
なぜこの高校を受験したかと言うと、単純に好きだった幼馴染の和泉藍那がこの高校を目指していたからだ。
身長156cmブラウンロング美少女で鳶色の瞳をしている。その艷やかなロングヘアに、スラリとした細い脚、豊かな胸といった女性的な華やかさが周囲の目を惹く。
アイドルでもセンターを堂々はれると言われる程に可愛く、ポニーテールをしている時なんて、超眩しかった……。
ただ藍那は同じ学年のサッカー部ホープである原田に夢中。
イケメンで勉強のできる彼は、ファンクラブができる程の超人気者で、いつも女共に囲まれていた。
でもさ、県大会ベスト4であるサッカー部のホープ君より、硬式テニスのシングルスで全国制覇している俺の方が凄いと思うんだけど……。
まあ俺の方と言えば勉強はそれなり…、学年400人中ギリギリ2桁をキープしている程度だからな…。
それに対して原田君は学年順位1桁BOY。医学部目指しているみたいだし…。
期末テストの終わった7月の文化祭で、藍那はミス岩波、原田はミスター岩波に選出された。
ベストカップル? 表彰式の舞台上で原田に肩を抱かれた藍那は、少しうつむいて肩を震わせ涙を流した。大好きな原田に肩を抱かれたのがよほど嬉しかったのだろう。
ああ…、こんなことなら岩波附属高校になんて入らなければ良かった。テニスレベルが低く、ほぼ1人で大会へ行く寂しさを味わうことも無かっただろうし……。
ただ悪いことばかりでもない。グラビアアイドルの緒方梨花と高1から同じクラスになり、それなりに仲良くなった。
有名人の友達は嬉しいもんだ。将来、友達に自慢できるしな。
緒方は元硬式テニス部、それも全国に出るレベルだったから小さい時から何度か顔を合わせている。
去年、夏の全日本ジュニアは、あいつが試合前練習に付き合ってくれたから、優勝できたようなものだ。
彼女は福岡県出身でこちらでは1人暮らし。ダークブラウンのセミロング、162cmのGカップで動く度に揺れる胸は、男達から常に注目の的だった。
二重の大きな瞳は黒く、目元にホクロがあって色っぽい。まさにエロカワイイと言う表現がピッタリな女性だ。
緒方は良く俺に顔を向け優しく微笑みかけてくる、その度に喉の奥が熱くなる思いをした。
それと、テニス部長で金髪碧眼の岸本アリシア先輩と後輩マネージャーでボクッ娘の一宮汐里。いつも何かとお世話になっていた。必ず探しに行くからな。
4人共生きていてくれ。まあ藍那の方は原田が守ってくれてるだろうがな……。
ありがとうございました。