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異世界二重奏は高らかに  作者: 羽良糸ユウリ
第一章:魔法学校に入学するようです
8/221

二度目の学校生活のお話。

魔法学校編スタート。盛り上がるように頑張ります。

それはそうと、本文にwとか()って使っていいんですか?←ggrks

 昨日、魔法学院入学に関しての入学説明会がありその時に学校側から支給された制服に袖を通し、これまた支給された靴を履いて響は家を出た。

 清々しいほどの朝日を浴びて、これから訪れる新しい環境に胸を躍らせた。

 前の世界なら梓や影山と一緒に登校するところだが、今回ばかりは事情が違うためそうもいかないのが悲しいところだが我儘も言っていられない。



 「では行ってきます。父様、母様」

 「おうヒビキ! うちの剣の凄さ、他の奴らに見せつけてこい!」

 「お父さんの言う通りよ~。でも怪我だけはしないでね~」



 見送ってくれる両親を後にして魔法学校へと向かう。

 地図は渡されてあるので一応たどり着けるとは思うのだが響は方向音痴属性を持っていて地図を持っていても少し冷静にならなければまともに読むことすらままならないレベル。



 しかも転生してほとんど家出たことないから道が分かんないったらありゃしない。

 見るもの全てが真新しく見える、というより本当に初めての世界だから真新しく見えない方がおかしいのではあるが。

 地図を見る限り家から直線が多く魔法学校自体大きくて目立つから大丈夫だとは思うがそれでもやはり響は心配になってしまう。

 


 

 この街の道はレンガ調で、店も商店街みたいな感じで並んでるけどごちゃごちゃしておらず、中世ヨーロッパってこんな感じなんだろうなという雰囲気を味わえる街並みだった。

 周りを見渡すと、同じ制服を着た同じくらいの子供たちや、上級生と思われるちょっと体格の大きい人たちがいた。響と同じように一人で歩いてる者や、仲良さそうに友達と話しながら歩いている者など様々いる。

 この辺りは、どの世界でも変わらないんだなー、なんてことを思って歩いていると、後ろから何やら楽し気な声が聞こえてきた。その声がだんだんと近くなってきた矢先に、響の背中に何かが当たった感覚があった。



 響が後ろを振り返ると、同じ背丈ぐらいで金髪、緑色の瞳に巻き髪ツインドリルというテンプレ王道展開まっしぐらなお嬢様系女の子がいた。



 「ちょっとあなた! どこに突っ立ってるんですの!? ぶつかったではありませんか!」



 喋り方も性格もテンプレ通りの喋り方、きっとツンデレだろうと響は確信していた。

 さてどうしたものか、素直に謝るか無視して歩いていくかどうか。

 ムスッとしているお嬢様の前でどうしようかと響が考えていると、後ろから「お嬢様ー」と叫びながら一人の女の子が来た。



 「お嬢様! だからあれほど人が多いところでは走ってはいけませんと仰ったではありませんか! 申し訳ありません。ご迷惑をおかけしました」



 そう言って謝ってきたのは、セミロングの茶髪で茶色い瞳の小柄な女の子だった。

 一礼し、ぶつかってきたお嬢様の方に向き直って叱り始めた。



 「いいですかお嬢様。あなたは誇り高きフォートレス家の一族なのですから、もっと奥ゆかしく優雅であるべきなのです! 入学初日から見知った方ならまだ許せたものの、初対面の人に迷惑をかけるなど普通はあり得ないのです。それに自分が悪いにも関わらずこの人のせいにするなど!」

 「分かった! 分かったからそう怒らないでよセリア。そりゃ私だって自分が悪いとは思っているわよ!? でもつい言っちゃって……謝るからそんな怖い顔しないでよ~!」



 なんだこの光景。

 ああなるほど、分かったぞ。これはお嬢様よりその付き人の方が強いパターンだ。

 お嬢様を見ているとまるで響まで怒られてるような気分になってきた。

 あらかた叱られ終わったのか、金髪お嬢様が響の方を向いてペコリと謝ってきた。



 「先ほどはすみませんでした。私が悪いのに、あなたのせいにしてしまって……」

 「ああいえ、別に気にしてませんから大丈夫ですよ」



 特に痛くもなかったしそんなに怒ることでもなかったので、響は少し笑いながら明るくそう言った。



 「私からもすみませんでした。見るところ同じ制服のようですが、魔法学校の新入生の方でしょうか?」



 子供にしてはやけに丁寧な言葉遣いをする茶髪の「セリア」と呼ばれた女の子がそう尋ねた。



 「そうですが、あなたたちもですか?」

 「そうです。同じ新入生の方でよかったです。あぁ自己紹介が遅れました、私はセリア・ロット・サイトと言います。以後お見知りおきを。ほら、お嬢様も」

 「そ、そうですわね。ゴホン、私はマリア・キャロル・フォートレスです。以後お見知りおきを」

 「ヒビキ・アルバレストです。お見知りおきを」



 フォートレスという名前に響は聞き覚えがある、梓の愚痴を聞いているときに出てきた家名だ。確かこの国の騎士団の総部隊長とかだった気がする。

 そんなことはともかく初日から知り合いが出来るのは結構嬉しい、これでひとまずボッチは回避だ。

 それに行き先が同じなら道も分かるだろう、他力本願で何が悪い。



 「あの、もしよかったら一緒に行きませんか?道がちょっとあやふやでして」



 おおよそ六歳の子供たちの会話ではないなと響は心の中で思いつつ、セリアに聞いてみた。



 「構いませんわよ。ここで会ったのも何かのご縁かもしれませんし、先ほどのお詫びということで。セリアもいいですわね?」

 「もちろんです。お嬢様」

 「ふふん! 私とともに登校できることを光栄に思うといいですわ! では参りましょう!」



 セリアに聞いたはずが何故かマリアが答えたが、結果オーライである。

 そんなこんなでマリア・セリア達と響は一緒に歩いていき、何のアクシデントもなく無事に学校までたどり着くことが出来た。

 魔法学校はその在籍する人数の多さからか、学校と呼ぶにはあまりに大きな建物だった。

 響たちが通っていた高校の倍、もしくはそれ以上あるのではないかと思う。

 厳密にはその全てが学校というわけではなく、訓練場らしき場所なども含めてなのだが、それでも大きい。



 「着きましたわね。思ってよりも大きいですが、まあ我が家ほどではありませんわね」



 と、ツインドリルをなびかせてサラッとそういうところを聞くと、流石いいとこのお嬢様という凄さを感じる。

 というよりもこれよりでかい建物とはどれほどなのだろうか。



 「これより大きいって……」

 「フォートレス家をなめないことですわよ? ヒビキさん」



 思わず声に出てしまったようで、隣で勝ち誇ったように胸を張るマリアさん。

 しかし張れるほどの胸がまだ育っていないのは内緒だ。

 誰にも言わないし、言ったら権力で家ごと潰されかねん。



 この後は自分のクラスがどこかを決める選抜試験がある。その試験によって上位のAクラスから順にDクラスまでの四クラスに分かれるらしい。



 「同じクラスになったときはよろしくお願いしますね」



 少しの間とはいえ知り合った仲だし、折角知り合ったなら同じクラスになりたい。



 「ええ、こちらこそ。ま、私はAクラスしか行く気はありませんけどね」

 「私もお供します、お嬢様」



 響だってどうせなら一番いいところに行きたい、せめて試験内容がややこしくないことを祈るばかりだ。というか、先日の説明会の時にやっていれば効率よかったんじゃないかと思うのは俺だけだろうかと響はそう思ってしまうが口に出すのはやめておいた。



 玄関の下駄箱で事前に知らされていた番号のロッカーで上靴に履き替え、選抜試験の行われる訓練場へマリアたちと向かった。

 すでに大勢の新入生がざっと百人近く集まっており、これが十学年分となると千人近くいる計算になる。

 恐らく顔と名前が一致しないやつ絶対にいるだろう、しかも何十人も。響は高校でさえ他のクラスの生徒の顔と名前すら全員分覚えられなかったのだから確実に無理だ。



 訓練場にはいわゆるパイプ椅子が並んでいて、それぞれ背もたれの後ろにロッカーと同じ番号が紙に書かれて貼られていた。自分の番号の席に座ると、左隣にマリアたちが座ってきた。



 「ロッカーが隣でしたからもしやと思いましたが、まさか本当に隣だとは思いませんでしたわ」

 「俺も思いませんでしたよ、偶然ですね」



 そう、ロッカーからずっとこの会場まで一緒だったからもしやと思ったが、本当に隣だとは流石の響も思わなかった。

 まぁこれはこれでラッキーだと言える、初対面の人との謎の距離感を保ちながらというのは中々疲れる。

 すると、電気がゆっくりと消えていき、一人の男性が生徒たちの前まで歩いていき、石のようなものを口にあてた。



 『えー、お集りの新入生諸君、入学おめでとう。声はちゃんと後ろまで聞こえてるかな? きっと大丈夫だと信じて話を続けましょう。えー、みなさん初めまして、このラピストリア魔法学校の学校長のウィルレイヤード・デクレッシェントです。今日は皆の記念すべき学校生活が始まる日です。君たちは今日この日より、魔法という力を使いこなして将来に生かすために、この学び舎で仲間と一緒に、楽しいことや苦しいことを共有して一人前の人間になってくれることを祈ります。以上です』



 学校長の挨拶の終わりとともに周囲から拍手が起こる。

 響はマリアに口元に当てていた石は一体何なのかと聞くと「拡声石ですわ」と教えてくれた。

 あの拡声石とやら、どうやらマイクのような役割があるらしい、便利な石ころもあるものだ。

 挨拶が終わって生徒たちがざわついている中、訓練場の入り口から、何やら大きめの機械が運ばれてきた。

 バカでかいビーカーに車のハンドルのようなものが組み合わさった形で、クラクションを鳴らすあの部分には魔方陣が描かれている。



 「マリアさん、あれは?」

 「恐らく魔力を測定するための測定器かと思われますわね。しかもあの大きさだと、平均魔力量の恐らく三倍は測れると思いますわ」

 「よく知ってますね」

 「フォートレス家ですので」



 よく分からん理屈だが、有名どころの貴族だと幼少の頃から色々教えられてるんだろう。そういうことにしとこう。 この後は一人ずつ魔力を測って、っていう流れになるのだろう。

 それがクラス分けの基準だったり、自分の量がどれくらいか分かるから今後の目安とかにもなるってことなのだろうと響は勝手に予想した。



 『では、みなさん。この測定器の魔方陣に利き手をあてて、魔力を流してください。前の列の人たちから順番にお願いします』



 そう言われ、前の列の人たちがぞろぞろと魔方陣の前まで並んで一人ずつ測っていった。

 二列目三列目とどんどん人が流れていき、その途中で平均値の二倍の魔力を叩きだした奴がいたらしく、少しざわついた時があった。

 いよいよ響たちの列になり、セリアの順番が回ってきた。セリアの魔力量は平均値よりも五割ほど多くその結果に本人も嬉しかったようで「よし」と小さく呟いていた。



 続いてマリアの順番、セリアよりも少し多く約二倍といったところだっただろう。

 本人的には満足していない様子だったが、平均値の二倍に到達すること自体凄いので気を落とすことではないとセリアにフォローされていた。



 セリアとマリアの順番が終わり、いよいよ響の番が回ってきた。

 二人は席に戻らず響の結果を見るようで、恐らく結果が低かったら「まだまだその程度ですのね!」とか言ってドヤ顔してくるパターンなのだろうと響は推測していた、心なしかマリアの顔がニヤニヤとしているのも理由の内だ。


 そんな視線を感じつつ、魔方陣に右手を置いて響は魔力を流しはじめた。

 見る見るうちにタンクが溜まっていき、満タンになった。

 そしてタンクにヒビが入り、響を含め周囲の人たちの顔つきが変わった。





 その瞬間に響は察した、やってしまったのだろうと。




 

 破裂音と破砕音が混ざったような爆発音が訓練場の中で反響した。

 響はヒビが入ったのを確認した時に咄嗟に「あ、やばそう」と感じて測定機の周辺に防御魔法をかけていたことが幸いし、怪我人は響含めて誰一人出ていなかった。

 すぐさま代わりのタンクが運ばれてきて、響は記録していた人に謝った後、席に戻った。

 戻る途中でマリアが信じられないものを見たような顔をして響のもとへ駆けてきた。



 「あー……やっちまったなあ……。高いのかなぁ、あの機械。やっぱ弁償だよなぁ……」

 「ちょ、ちょっとあああななななたたたた!? なんでそんなに喜んでいないんですの!? 測定器を爆発させたんですのよ!?」

 「そうですよ! あんなこと、この年の子供じゃ普通できませんって!」

 「いえまあそうかも知れませんけど、学校の備品一つ壊したとなったら後で絶対怒られるじゃないですか。もしかしたら弁償とかあるかもしれないですし」



 入学式初日に測定器一個を破壊したなんて親に知られたら確実にやばいことになるだろう。

 響の口からはため息がこぼれた、しかしそんな落ち込む響とは正反対にマリアとセリアは反論した。



 「そんなわけないじゃないですの! 平均値の3倍以上の魔力をいとも簡単に注がれるなんて普通思いませんわ! きっと何もないと思いますし、今は喜んでおくべきですわ!」

 「……まじ?」

 「その()()という言葉がどういう意味かは分かりませんが、多分大丈夫ですわ。フォートレス家の名に誓ってこの私が保証します……あくまで多分ですが」



 マリアのその言葉に響は心の底から安堵し、心の中で雄叫びを上げ、現実でガッツポーズをした。

 


 その後、予備の測定器で測定が再開され、響のアクシデント以外は何事もなく終わった。

 測定の結果が良かった順に、実際に魔法が現段階でどのくらい使えるかの試験があったが響は計測不能ということで一番最後になった。



 みんなが初級魔法を披露していく中、見知った人物が中級魔法を放っていた。

 響と同じくこの世界に転生してきた二人、梓と影山が中級魔法を簡単に使ったことで周りから感嘆の声が上がった。

 しかも他の生徒が初級魔法で詠唱している中で中級魔法を詠唱無しでやったのだから、試験管の何人かからも「おおー」という声が上がっていた。


 二人以外に中級魔法を使った生徒は他にマリア一人だけだった。

 詠唱があったとはいえ、この年齢で中級魔法は優秀なことなのでわざわざ響のところまで自慢しに来た、何故か梓と影山と一緒に。



 「測定器を壊したほどの魔力なら、さぞかし凄い魔法が使えるのですよね? ヒビキさん?」



 んなろう。今に見てろ、凄いのやってやる。

 最後である響の番になり、そう意気込んでみながら右手を伸ばした。

 数メートル先には的が等間隔で数個置かれていた、精度も検査するという意味と威力を確かめる目的で置かれているのだろう。



 右手に力が入る。

 初級、中級と来たのであれば、煽りに来たマリアさんや梓たちに見せるためにも、その上をやるしかなかろう。




 もちろん、被害がでない程度にな。




 「フレイムエヴォルヴ!!」



 火属性の上級魔法、フレイムエヴォルヴ。

 放たれたそれは的に向かって一直線に飛んでいき、精度とかそんなもの関係なく的そのものを爆発させ、爆発音を轟かせた。



 その時だけ訓練場には、爆発音以外の音はなかったという。

折角転生したんだからこれくらいはしないとね(ゲス顔)

盛り上がるかどうかはその時のアイディア次第。え?話の構成?ざっくりしてるけどなにか?(隠し切れない文才のなさorz)

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