表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

いつだって恋人は予想外の答えを出す

作者: 澪ナギ
掲載日:2026/07/24

 基本的にはなんでも”与える”ということが好きだ。

 愛情も、それを伝える行為も。それ以外にも、好きな食べ物を食べさせたり、相手の行動を代わりにしたりすることも。


 現に、クリスティアの日常行為は俺がやらせてもらうことも多い。恋人ならではな髪を洗う、乾かすことをはじめ、行き過ぎたものなら時に歯磨きだとかも。それらはこちらの、ある種の欲求を満たすためにやっていると言ってもいい。


 そのくらい、もとより”与える”という行為が好きだと自覚がある。


「ん、む」

「……は」


 キスも、それ以上も。こちらからするのが好きだ。


「もう一回」

「んぅ?」


 行為の後。

 トロンととろけた顔のクリスティアに、もう一度キスをねだって。ふわふわした彼女が目を閉じたのを合図に、また口づけを落とす。


 軽く汗ばんだからだが触れあい、恋人の少し低い体温が気持ちよくて、無意識に抱きしめた。心地よさに目が自然と落ちる。


「ん、む」

「……」

「ふ、ぁ?」


 少しだけ舌先をクリスティアの唇へ当てれば、行為の後で緩んでいる彼女の口はいとも簡単に開く。そこに侵入していって、あたたかい口内を楽しんだ。


「ふ」

「っは」


 上あごを撫でて、少し強めに舌の先をもてあそんで。また反応し始めるクリスティアを堪能してから、口を離す。


「っぁ」

「……」


 どこか物足りないと言いたげな恋人に、そのままもう一度と行きたくなりつつ。


「……」


 どこか、その物足りなさを訴える彼女にいたずらをしたくなる心もあって。


 恋人の頭を撫でてやりながら、さぁどうするかと悩んでみる。


 基本的に”与える”ということが好きだ。快楽も、愛情表現も、なんでも。だからこのまま、愛しい恋人にまた愛を与えるのもいい。


 ただ、たまに。


 ”してほしい”というのも、確かで。



 ましてや愛情表現が今までできなかった恋人が相手ならなおさら。控えめとはいえ、できるようになったのなら、たまには、とそう思ってしまう。

 いつもなら、男ならではというのか、物足りなさそうな顔をされればこちらから行くけれど。


 今日自分は”してほしい”気分らしく。


 すりよって、一度恋人の目元にキスを落としてから。


「クリスティア」

「んぅ…?」


 あまく、呼んで。


「キスをしてほしいんだが」


 そう、ねだってみた。



 恋人を見れば、俺の言葉を理解するべくぱちぱちと瞬きしている。


 普段なら、こう言えば理解が終わると真っ赤になって首を横に振る。それはそれでかわいいが、今の、いわゆる理性が緩んでいる状態なら少しくらい、と期待もしたい。そう思って反応を待てば。


「…ちゅー?」

「あぁ」


 理解した彼女は、かわいらしく首をかしげて聞いてきた。そうしてまたぱちぱち目を瞬かせて。


「…」


 照れくさそうに口元を隠すように、身を縮こませる。


「たまにはしてくれないか?」


 かわいさに口を緩ませて、目元にまたキスをしながらねだってみる。普段のような、けれど普段とは違う反応にそれだけでも満たされるけれど。


 どうせなら、欲求を完全に満たしてほしい。


 それを口にしたいのをこらえて、甘えるようにすり寄ると。


「!」


 さらっと、髪が撫でられた。


 見下ろした恋人はまだどこかフワフワしている様子。してくれるのだろうか、と期待を膨らませつつ、待った。


「リアス」

「うん?」


 甘い声に、応えて。


「いまね」

「あぁ」

「起きれない」


 今度はこちらが目を瞬かせて、恋人を見やる。口を開こうとしたら「だからね」と言ったので、言葉を発するのはやめて、再度待てば。


「ぁ」


 と。


 かわいらしいのに、どこか色気のある口の開き方で、恋人は俺を見た。


 それは、最中にだけする、恋人からのキスのおねだり。


 ぐっと、なにかがこみ上げる衝動を感じながら、その唇を撫でた。


「一回だけ」

「うん?」

「リアスから、して?」


 そしたら、いっぱいする、と。


 これはもう止まらないだろと言いたくなるようなことを言うから。


「はっ」


 思わず、笑って。


「仰せのままに?」


 彼女からのキスがしやすいように。お望み通り、身をかがめて恋人へとまたキスを落とした。



『いつだって恋人は予想外の答えを出す』/リアス



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ